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利尻山(1719m北峰)・礼文岳(490m)

山域:利尻山<鴛泊コース>
形態:登山(ピストン)
日時:06年8月30日(水)
参加者:志村(記)他1

見て!!山が海に浮いてる!というのが、この島の私の第一印象。自宅から出発して12時間後、やっと辿り着いた目的の山はまさに利尻富士。円錐形の美しく高くそびえる山が海に浮かんでいた。
予備日を1日とっていたため、天気を幾度も調べるが、曇りになったり雨になったり予報が安定しない。島の人でさえも、図りかねる状況だった。迷う私達も、自分達二人ともが晴れ女だという強い思い込みの力を信じて30日の決行を決める。

3:30 起床
4:30 宿を出発。3合目の登山口まで送迎していただく。
4:50 登山口(北麓野営場)を出発。

早朝降っていた雨も、この時点ではやんでいた。
日本百名水の甘露泉にて水を補給する。美味しい水だ。
しかし、がぶがぶ飲む訳にはいかない。この山では携帯トイレ使用を義務付けていて(400円・トイレブース有り)、出来れば使いたくない・・・。友人は快調に飛ばして歩くので、心配になりながらも必死に着いていく私。

6:00 5合目
雨がザーザーと本降りになり、雨具を着る。
歩き始めた最初は樹林帯だったが、段々と木々の背が低くなり、トンネルのような窮屈な道が続く。私達でさえ、何度も上部の枝に頭をぶつけながら歩くのだから、背が高い人は大変だろう。屈むので、腰が痛い。
花の季節は終わっているが、そこここに赤・黄・白の小さな花がアクセントを添えている。

6:50 7合目先 第二見晴台
雨がやみ曇りであるが、視界は良く海まで一望出来る。
友人は「ここなら飛べそ~」と。彼女はパラグライダーのB級ライセンス保持者だ。
確かに飛べたら気持ちよさそうな谷。しかし、勢い良く雲が谷に雪崩れ込んであっという間に視界を閉ざしてしまった。

7:47 8合目 長官山
鴛泊方向から見えるピークはどうやらこの山のようだ。
富士山のように単純な円錐形に見えた利尻山は尾根に上がってから複雑な形状が姿を現す。遥か彼方に利尻山の山頂が望め、ため息をもらす。木々は更に低くなり、私たちの身長よりも低くなったので歩きやすい。
覆われていた雲からも抜け出した、そこは晴れていた。

8:30 9合目 「ここからが正念場」と書かれた看板あり
火山岩なのか、赤い細かい石がゴロゴロしていて歩きにくい事この上ない。滑る。転ぶ。張ってあるロープを頼りに、励ましあいながら急な斜面を登る。沓形コースは崩落していて、怖そうな尾根道だ。

9:30 登頂
雲が遥か下に見える!雲海は初めてではないものの、人間の足って、私のヘナチョコな足でさえ、空に浮かぶ雲まで歩く事が出来るのかと思うと、その事実に何度でも感動する。広がる海岸線や、港や街が見える。万年雪が見える。
複雑な地形や美しい自然に、笑顔がこぼれる山頂の面々。みんな同じ道を辿った為に、不思議な一体感がそこにはあった。登山者は我ら含めても20人足らずって所。(全行程で)
周りでも「ついてるついてる」と言っているので、この天気、本当についていたのだろう。下界からは見えない山頂を登った人にだけ見せてくれるというのは、素晴らしいご褒美だ。

10:20 下山開始
この夏は異常だという暑さの利尻だが、山頂はやはり風も強く寒い。早々に下山する事にする。
これが辛かった。長く果てしない下り。ペースはちっとも上がらない。登りも大変だったが、下りの大変さはまた格別だ。下りの技術が身について、楽になればいいのに・・・
7合目を過ぎるとまた雲の中に入り、暗く、じっとりしている。

14:20 終了
登りに4時間50分。下りに4時間。計8時間50分の行程であった。登りには何度も休憩の時間をとり、下りはあまり休んでいない(その分ゆっくり歩いている)事を考えると、登りも下りも歩く時間があまり変わらないという事だ。これは今後の課題としよう。

また宿の方に迎えに来て頂き、温泉(利尻富士温泉湯元 入浴料500円)に送って頂いた。満足!2人とも元気に(身体はボロボロに疲れていたが)楽しく山行を終えた事に感謝をしたい。
我がままな私の意向を汲んで、一緒に登ってくれて有難う!

次は残雪期にまた来たいな。

ついでに・・・

礼文岳へ (06年9月1日)晴れ 時々 曇り ちょっと 雨 

礼文島に渡った次の日、友人は用事があって先に帰ってしまった。
残った私は1人礼文岳に登る事にした。礼文島に山があると知ったのはこっちに渡ってからだ。行かねば!
貸し自転車で、登山口に向う。
礼文島の人は口々に「意外と簡単に登れるんだわ」とか「もっと軽装で大丈夫。おばさんなんてこの前掛けのまま行ったわ~」とか言うので、気軽に、しかし一応の装備を要る物要らない物一切ザックに詰め込んで出かける。

11:42 登山開始
ほんの僅か高度を上げただけで、海が眼下に広がり素晴らしい景色だ。
ルンルンで歩く私。
森に入る。お化けの森だ。厳しい気候のせいなのか、雪のせいなのか、ヒョロヒョロと曲がりくねった白樺などの木が鬱蒼と生えている。なんだか、怖い。晴れていて良かった。
お化けの森を抜けると、利尻と同じく松や笹などの低木が広がる。
利尻では見なかった花が咲いている。
標高は低くとも、侮るなかれ。ピークだ!と思ってもまた下り、登り、何度もガッカリしながら、なだらかな丘陵を延々歩くのだ。高度はちっとも上がっていない。なんだか疲れて、「あっ、1人っていつ止めてもいいって事なんだ」と悪魔の囁きまで聞こえる始末。そんな自分を叱る声も反対から聞きつつ、歩き続けると、あれこそ頂上。という一際高い山が見えた。
遠くに…。雲が広がり、焦って急ぐ。晴れていると思うとあっという間に雲が広がって、土砂降りになる。島の天気は本当に読めない。

13:05 登頂
北から南から東・西と島の全ての海岸が見渡せる。全体が低い丘陵地帯。
不思議な感じ。本州ではありえない眺めだ。島ならでは!
目前に広がる利尻山はやはり今日も7合目辺りより上部が雲で覆われている。
中々全容を現してはくれない。
しばらく、ぼーっとするが、黒い雲から1滴ポツンと落ちてきたので退散する。

13:30 下山開始
この山の下山は楽チンだ。高低差が少ないからだろう。
あっという間に晴れて、楽しみながら歩く。

14:50 終了

どちらも静かな、そして豊かな自然の中で歩く事を楽しめる島でした。それも夏ならでは。秋から春までは過酷な厳しい環境になるのでしょう。街の作りや、木々の生え方等に一端が垣間見られます。
重要な観光資源となるこの自然を我々海を渡る旅人によって破壊される事がないように、全ての人が心に留める必要性を感じました。