南アルプス、甲斐駒ケ岳、日帰り登山

記  安達重輝
sanntyo
目 的 今夏モンブラン登頂を目指しての、トレーニング山行として、高度差2,200m近くあり、標高も3,000m近くあり甲斐駒ケ岳(2,996m)黒戸尾根を、日帰り登山することにより脚力強化と、長時間登下降経験をするためです。
日 時 2005年6月18日(土)~19日(日)
参加者 (L)26期 安達重輝 60期 牧田達也
タイム  6月18日(土)、東京駅 4時集合、4:30発、中央高速経由須玉インター=白洲町19:00、竹宇駒ケ岳神社駐車場 20:00 
6月19日(日) 竹宇駒ケ岳神社(5:30)~横手との分岐1.630m(7:40~7:50)~小さい社群(9:05~9:20)2.140m~五合目小屋の上、剣不動尊2.315m(10:25~10.45)森林限大日如来など(11:45~12:00)~頂上(12:50~14:00)~駐車場(18:30)所要時間13時間休憩含
行動記録 
 6月18日(土)東京駅を予定より遅れ、16:30分牧田君運転により出発。
神社への上り口、白洲町の道の駅の、スーパーにて、今晩の食料を買出しする。
甲州らしく、ほうとう鍋にするべく用意して、駐車場にて食事をする。
かぼちゃが硬く、牧田君が奮闘する。たれは、地元の人に聞いても、とくに無いということで「花籠部屋のちゃんこのもと」、味噌だれを使用する。
最後には、何がなんだか分からない味になり、これは、「ふたご部屋の味」のように具茶ぐちゃになってしまった。どうでもいいたれを、これから「ふたご部屋の味」にしたらなんて思った。
 6月19日(日)、曇り
前日の鍋に色々足して、朝食を作り、4:30分駐車場を出て、直ぐのところにある。
駒ケ岳神社に、モンブラン登頂、甲斐駒ケ岳登山の安全を祈願して、樹林帯に入る。2ピッチで横手からの分岐点に着く1.630M(7:40~7:50)。
その間、熊が出そうな、熊笹の間を延々と歩く。他に登山者がいないだけ、不気味な感じが続く。
 勾配が急になる。信仰登山の山らしく、兎に角石碑、祠、剣などの象徴が、至る所に置いてある。                                                
祠、社、奉納地2.140m地点、3ピッチ目。いくらか開けたような気がする。ここから少し登り、黒戸山の長いトラバースが始まる。梅雨空の曇り空、雨が降らないことを願う。
 トラバースを終え少し下ったところが、五合目の山小屋だ。下山する高校生らしいグループと、二人ずれの登山者が居るだけだったが、久しぶりの人が影だ。その先から、いきなり梯子やら鎖場が出てきての急登だ。
岩かがみの群落が、かわいらしいピンクの花を見せ、我々を慰めてくれる。
七丈小屋に出る。新しい小屋も増設していた。しかし人気が無い。そのまま通過。
森林限界に近づいたところで、開けた台地に出る。
 2.710m、石碑が色々立っていて、開けている台地であるが、牧田君は直ぐに、寝たがる。makitakhokor

駒ケ岳方面が、ガスの中に垣間見える。まだ頂上は遠い。昼頃に頂上に立てればと思っていたが、少し遅れそうだが、いけそうであった。
低い潅木に変わり、小さな可憐な石楠花が、所々咲いている。hana

尾根の両側は深い谷になっているが、ガスであまり視界は無い。ここからヒト踏ん張りで頂上だ。高山植物などに、慰めながら、12:50分頃頂上に立つ。2.966m頂上でやっと他の登山者にあう。           
北沢峠からの登山者ばかりで、日帰りで黒戸尾根から登頂を目指す人は、少ないらしい。のんびり頂上で過ごす。
どこでも寝られる牧田君がうらやましくなる。
すっかりのんびりしてしまった(12:52~1:45)ので、暗くなるうちに下山しなければ。下りだすと、小雨が降ったりやんだり、ヤッケを脱いだり着たりが忙しい。
誰も居ない尾根をひたすら下る。2.200余りの高度さは、半端ではない。
下りだして直ぐに、藪の中から大きな音、びっくりして立ち止まると、牧田君いわく、鳩のような大きいのが飛び出してきた。岩の上に飛び降りた姿を見ると、雷鳥であった。raityou
直ぐそばに降りたったのだが、こちらをじっと見ている。あんまり鳥と遊んでいる暇が無いので、直ぐ分かれる。登りにのんびりしたので下りは、「特急雷鳥」の如く下る。梯子、鎖場は、下りの方が神経を使う。七丈小屋の上で、藪の中で獣が逃げるような大きなざわめきにあう。いやな気分で、下の尾根の広がる熊笹地帯に入る。
正に熊が出そうな夕暮れ時、緊張しながら下ると、いきなり、大量の熊笹のざわめきと、音が目の前に広がる。一瞬立ち止まり、何事かと身構える。なんと猿の大群が目の前に広がっていて、いっせいに動いているのだ。
20~30匹はいるだろう、今まで見たことの無い大群に遭遇した。我々の動きに合わせ、いっせいに移動する。まるで私達を監視しているようだ。暫く並行していたが、いつの間にか藪の中に消えてくれた。
 熊笹の中の切り株が、熊に見えてくる時間になっていた。
駐車場に明るいうちにつけるかの、瀬戸際である。もう6時を回っている。冬ならとっくに暗くなっている。尾白川へのくだりになる登山道で、真新しい熊の足跡に出会う。獣も登山道を歩いた方が楽なのか、暫く登山道沿いに爪あとが続く暫く下っている様。いやのものを見た。猿との遭遇もそうだが、熊の遭遇は、モットいやなので、ストックをカチカチ鳴らせながら下る。瀬音が聞こえてからが、長いのであるが、何とか明るいうちに、下山出来た。駒ケ岳神社に無事下山の報告を済ませ、駐車場に戻ってきたのは、18:45であった。店じまいをしていた、売店のおばちゃんにこの辺は熊が出るのかと聞くと、当然のように、良く出るよという。新しい熊の足跡があったというと、当たり前のように、向こうの山を指し、あの辺から。この辺まで良く徘徊していると言う。あわなくて良かったと思った。 しかし、甲斐駒ケ岳黒戸尾根日帰り高度差2.200m頂上往復13時間少々、満足の行くトレーニング山行でした。
 帰り武川町にある施設、武川の湯に入り東京駅に、11時半頃着く。
以上

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