大杉谷・大台ケ原

日程: 2019年9月18日(水) – 20(金)
山域: 大杉谷・大台(三重県)
参加者: 松林・中村・廣岡
行程:
第1日目: 大杉谷登山口 – 千尋滝 – 桃ノ木山の家(泊)
第2日目: 山の家 – 七ツ釜滝 – 崩壊地 – 堂倉橋 – シャクナゲ平 – 日出ケ岳 – 大台ケ原駐車場

名古屋駅で新幹線から三重南紀勝浦行の特急に乗り換える。松坂駅で関西在住の廣岡さんが合流し、3年ぶり?の再会。リタイヤ後の廣岡さんは体形も変わらず健康そのまま、相変わらず元気が良いナア。
大杉谷へはJR三瀬谷駅で下車し近くの 道の駅おおだい から予約した登山バスに乗るのだが乗客が4人以上で運行する。当初3人だけだったが、単独行の女性登山者が加わってちょうど4人で運行できることになった。(3人だと4人分を支払うことになる)

10:30のバス出発前から雨脚が強くなってきた。予報が外れて雨模様。大台ケ原は日本一の多雨地域だから多少の雨は予想していたが、その後は一日中雨、また雨!途中のゲートで今日の入山者はバスの4名のみとのこと!
バスは12時に登山口に到着。雨はますます強くなっていたなかで元気な単同行の女性はサッサと出発して行った。
方や我々ロートル3人組は雨が小降りになるまで30分ほど昼食と様子見をしてからのんびりと出発。ロートルには既に競争心はない。
大杉谷歩道はしっかり整備されていて急峻なガケをうがった歩道と頑丈な鎖、立派な吊橋が続く峡谷の登山道だ。黒部の下の廊下「水平歩道」を小さくした感じかな。

廣岡さんから事前に「山ヒル」情報をもらっていたが、案の定あちこちにヒルがうごめいている。
タカを食っていた私はヒル対策もせずにトップを歩いていたこともあって、千尋滝の休憩場に着いた時には脚に3匹、腕に2匹、雨がっぱの中に潜り込んだヒルが血を吸っていた。

雨のしたたるうす暗い大杉谷は、ヒルのほか多くのヒキガエル、マムシ、も出没してあまり気持ちの良い道ではない。気分もなえてしまう。

初日の宿泊先である「桃ノ木山の家」まで休息を入れて4時間。登山口からの標高はさほどではないがゴルジュの高巻きなどアップダウンのくり返しが多く、累積の登高はかなりある。岩ガケを削り取って作った登山道も岩の性質か雨ですべりやすい。 

16時「桃ノ木山の家」着。本日の宿泊客は4名のみ。バスで一緒だった元気な女性もヒルに頭を襲われ血まみれで小屋に着いたそうだ。
この山小屋には風呂がある。山小屋の上にある林道からワイヤーケーブルで荷物を降ろしているそうで、トイレも水洗で山小屋と言うよりこじんまりした旅館だ。

翌19日は朝から晴天!!
ここからが大杉谷のメインコースだから大正解!!
昨日とはうって変わった陽光の中をルンルン気分の渓谷歩きだ。

峡谷はますます狭く、深く、巨石が谷底を覆っている。両岸壁は高く垂直に切り立って雨で増水した滝は無数に降り注ぎ、本流の何段もの大滝には巨大な釜を抱えている。なかなか良い!
この辺りの岩は固くて割れにくいため巨大な岩が砕けずに谷底に落ち、折り重なり合っていて壮観である。今の時期は登山者も少ないが、紅葉シーズンは登山者で他の山小屋も満員になるそうだ。
七ツ釜滝から堂倉滝まではいくつもの滝と吊橋の連続で景観の変化が続いている。
多くの吊橋はりっぱすぎるほど。上流に発電所の取水ダムがあるせいか、電力会社がそうとう金をつぎ込んでいるのだろうか。

大杉谷メインメニューは堂倉橋まで!ここからは渓谷から離れて尾根道を4時間かけて大台ケ原最高峰の日出ヶ岳への登りがつづく。まあ一般的な登山道といったところか。
晴天の日出ヶ岳からはすぐ眼下に尾鷲湾が望めた。
大台ケ原と尾鷲がこれほど近かったとは!
展望台からはコンクリート製の観光遊歩道をビジターセンターまで40分ほど。
大台ケ原駐車場からは一日一本のバスで奈良方面に向かった。

(記: 松林)

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