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北八ヶ岳

日時 2006318日(土)~319日(日)

山域 北八ヶ岳

行程

1日目・・・新宿7:30発、茅野着9:51-(タクシー)竜源橋着10:40-竜源橋出発11:18-天祥寺平14:11-亀甲池にて幕営15:10

2日目・・・4:30起床-7:25幕営地出発横岳頂上手前でリターン10:25-幕営地11:00-天祥寺平11:55-竜源橋14:00(タクシー) 茅野駅より帰京15:22

参加者 (L)清水清二、飯田平八郎、塩足京子、清水幸代,、田中美穂(ゲスト)           

                                          (記)清水幸代

新宿7時30分発「あずさ3号」にて茅野へ。この列車は千葉始発ということもあるのか激しく込み合っていましたが、塩足さんが座席を確保してくださっており無事、席に着く事が出来ました。途中、立川にて清水さん、八王子にて飯田さんと合流。この日は天候に恵まれ列車の窓からは富士山、南アルプス、甲斐駒・・・と次々に美しい姿を現してくれました。列車の中では飯田さんと地図を広げ地理の勉強。聞く所によると、飯田さんの奥様は南アルプスと中央アルプスの間を流れる、諏訪湖を発する「天竜川」沿いの街、松川のご出身とか。右を向いても山!左を向いても山!そして目の前には川!そんな素晴らしい環境の中で幼少期を過ごされたとは、なんて素敵なことでしょう!

9:51茅野駅着。田中さんと合流し一同タクシーに乗車し竜源橋へ。タクシー(¥7,390)の運転手の五味さんは、とても気さくな方で目的地に到着するまでの間、茅野市をガイドして下さいました。なんでも、茅野市の役所の屋根は八ヶ岳を型取っているとか!(次回、茅野を訪れる方々は市役所の屋根に注目!!)35分程して竜源橋到着。

身支度&エネルギー補給を済ませ11:18出発。滝ノ湯川沿いの樹林帯を進む。好天のお陰で次から次へと額を、背中を、伝う汗。暑いぃぃ。登り始めて30分後に休憩したけれど、やはり最初の30分が辛い。これは毎回の事なのだけれど・・・。自分の体に「登るよ~。」と、お知らせして細胞の隅々まで「登るよ~」意識が伝達されるまで30分かかるのでしょうか??コンディションが整うまでの30分が実に苦しい。その後、約35分間隔で休憩を取るが次第に体が山に馴染んでゆく。が、しかし、膝下までの雪にラッセル必須!スノーシューだとスイスイ快適に進む事が出来たのかな?荷物にはなるけれどスノーシューも連れてくれば良かった。そうしたら、きっと彼は大活躍したに違いない!北八ヶ岳で、この時期、この雪の量は珍しいと塩足さん。例外中の例外を体験できる私達は、ある意味で恵まれているのかもしれないが、ラッセルによる体力消耗がこれほど大きいなんて・・・。一歩一歩足を踏み入れるたびに1000キロカロリーくらい燃焼していそうな気分。額に大粒の汗を滲ませながらのラッセル。天祥寺平に到着したのは登り始めて約3時間後の14:11。夏の倍の時間で到着。しばしの休憩で、ようやく周囲の景色に心を向けられる余裕が出てきました。青い空に白い雪をまとった樹木達。姿は見せずともその存在を示すたくさんの動物達の足跡。可憐なバラの花びらのようなマツボックリ。こんな風に自然が紡ぎ出す美しい姿に対面する度に「ここへ来て良かった」と想う。そして、それが、私を進ませる。

東に北横岳、西に蓼科山を眺め双子池へ向かう。(今回の当初の計画では双子池が幕営地であった。)が、しかし、空は徐々に雲で覆われ亀甲池に到着した頃には、チラチラと雪が降り出してきた。15:10。予定を変更し、今回の幕営地を亀甲池とすることに。・・・と決まったら、すぐさま準備!飯田さんは、またしても素敵なパウダールームの建築に取りかかる!手際良く設営してゆく田中さん。聞いてみると、夏山単独行でテント生活をご経験済みとか。なるほど納得。・・・私もテキパキ動ける様になりたい!

さてさて、設営も完了し辺りも薄暗くなりつつある。テントの中に五人の大人と五つのザック。ギュウギュウ詰めを想像していたけれど、各々自分の定位置をキープし晩餐の始まり。今晩のメニューはキムチ餃子鍋。人里離れ雪降り積もる山中で、一つの鍋を囲み、山のロマンス・哲学・そしてそこに生きてきた人間の話。この狭い空間の中を暖めたのはストーブと体温だけでなく人と人が密接に繋がることによって生まれるエネルギーのせいかもしれない。美味しいお酒と温かい鍋で心もお腹も満たされたところで8:00就寝。夜中に突風有り。

4:30静かに雪が舞う朝。清水さんの声が夢まで届く。「さ~四時半だ。起きよう!」清水さんの体内山時計は常にベストな時間にセットされているらしい!ほんのり二日酔い気味のアタマと体を起こし身支度を整える。ついつい飲み過ぎてしまった。深く反省。(真剣!)

朝食は、味噌煮込みうどん。カボチャがとっても美味しかった!ボケ防止にもなる!(飯田さん談)

朝食を済ませ7:25亀甲池から北横岳目指し出発。黙々と激しくラッセル!腰までの雪の中、清水さん、飯田さんが途中、空身でラッセル。もう、とにかくがむしゃらにラッセル!今回の山行目的はラッセル訓練・・・いや本番!!と言って良い程。・・・ですよね??

股を上げて体重をかけて前につんのめる。ピッケルで雪を掻き全身で前進。もうアタマが真っ白になりそうな程、体力の限界に挑んでる気分。でも、私は全然距離が稼げず。飯田さんのラッセルパワーに驚愕!!どこまで行っても深い雪から抜けられず、たまにある落とし穴??に神経を尖らせる。一瞬雲の間から太陽が覗いたけれど、期待とは裏腹に天候は怪し気。気温は−5度。雪もちらついてきた。9:50清水さん、飯田さんがルートを確認しに行く。その間、塩足さん、田中さんの三人で休憩。ラッセル中は汗だくなのに、こうして少しでも体を鎮めると急激に寒さが襲って来る。山での体温調整は細やかに行うべし!なのですね。おっくうがって放っておくと致命傷になりかねないのではないでしょうか?あんぱんを食べ、あめ玉を舐め、スポーツドリンクを飲みチョコを食らう。・・・食べ過ぎ?!と、たまーに疑う瞬間があるけれど、それは無視(笑)エネルギーになるのだ!・・・と、そこに清水さん、飯田さんが戻ってきた。もう二時間も登ると頂上に到着すると思われるが、見通しが利かなく天候も良くなる兆しも無いとの事で引き返す事に。・・・後に八ヶ岳は猛吹雪になる。・・・ここでの判断が私達を無事、下山に導いてくれた事は言うまでもない。

11:00 3時間の苦行を、なんと30分で下ってきてしまった!(亀甲池まで)登ってる時は気づかなかったけれど結構な急斜面で、下る時は冷や汗。(私だけ)・・・3時間と30分がイコールなんて、なんとも不条理!11:18亀甲池を背に北横岳リベンジを誓う。

11:55天祥寺平。気温−5度。風も雪も少し強くなる。・・・あのまま北横岳をラッセルしていたら・・・と思うと、下山してきて正解!と改めて強く思う。そしてチョコレートと凍りかけたアンパンとおにぎりを食す。(←食べ過ぎ?)・・・しばし休憩後、下山開始。

昨日のトレースは、うっすらと残ってはいるけれど、昨晩から深々と降り積もった雪で、その跡は曖昧。

トップを進む飯田さん。・・・は、早い!!着いてゆくのに息切れしてしまう。もの凄い強歩で進む飯田さんに一同「早い!」すると「これから家に帰れるから嬉しくて早歩きになってしまうんだよ~。」と飯田さん。チョコレートでエネルギー補給し今度はトップ交代。で、私。

前にあるのは昨日のうっすらトレースだけで誰もいない。なんだか一人で雪山へチャレンジしにきた気分に。どんどん、どんどん歩みが早くなる。軽やかに。すぐ後ろには塩足さんがいるはずなのに、その気配を全く感じなく静寂に包まれた中、気分は単独行者。もうすぐ下山という安心感もあるのでしょう。先程の飯田さんヨロシク、ずんずん下っていく山道が気持ちよい!

13:30竜源橋着。かなり吹雪いてきた中、タクシー(¥7,660)にて茅野駅へ。 15:22の各駅停車で東京へ向かう。列車から見える美しく晴れ渡る空に現われた富士山とは相反して、八ヶ岳上空には濃い灰色の雲が。甲府を境に明と暗。

人の生死を分けるものとは何なんだろうか・・・。判断力?それに加わる、ほんの少しの、けれども重大な偶然の負荷?私には、まだわからない。

・・・と、そんなことを山から帰ってきて一人静かに考えるのも、私が夢中になってゆく理由の一つなのかもしれない。

また八ヶ岳へ行きたい。

One thought on “北八ヶ岳

  1. 幸さんの夢見るようなロマンチックな文章に誘われて、八ヶ岳に行きたくなりました。ラッセルの苦労なんかは、もうすっかり忘れてしまって、雪山の美しさと感動と楽しい印象だけが、私の中に残っています。この冬は雪による事故が多かったけれど、やはり雪好きなのは(苦労が足りない)千葉っ子だからでしょうか。来シーズンに向けて、体力と判断力と経験がちょっとずつでも備わっていく事を目標にしようと思います。
    幸さん>
    春山に行きましょう~!!

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