三つ峠

日時: 2007年11月23日(金) – 24日(土)
山域: 三ツ峠
参加者: 掛川(L)・志村
行程: 本文参照

前から、ダブルロープでマルチピッチの練習をしよう、しようと言っててのびのびとなっていたが、やっとこさ出来た。

朝9時に三つ峠の登山口で待ち合わせをする。絶好の行楽日和で、かつ紅葉も美しい。富士山を撮影に来た人がひっきりなしに通過して行く。志村さんが渋滞で少し遅れたが
それでも10時頃には駐車場に着く。今回は、ここにテントを張る予定なので、登攀用具のみ持って向かう。11時過ぎに山荘に着く。小屋の中村さんに挨拶をして、トイレを借りる。「アイゼンのトレーニングかね」と聞かれる。

Dscf1320 晴れて、風もなくいいコンディションだ。なのに岩場には誰もいない。今日はシングルで、つるべで登る練習をする。いつも、ロープがぶらさがっている一般ルートで、気兼ねなく登れるのは気持ちよかった。最初に、一般ルート右(III+)、中央(IV+)で足慣らし。ちょっと休憩をしてリーダーピッチ(20m、IV+)を交互にリードする。Dscf1321 それから都岳連ルート(V)を、僕がリードして志村さんフォローで登る。ハイカーの人がたくさん通っていく。駐車場で会った裾野の若い人が僕もやってみたいですというので、「お兄ちゃん、若くて、ピチピチのきれいどころをぎょうさんそろえてまんがな。だまされた思うて、いっぺんブログにアクセスしてや、かんにんやで」と会に勧誘する。すると鵬翔の名前を聞いて、途中から隣でアイゼントレーニングをしていたリーダー格の人が「清水さん元気ですか」と話しかけてきた。山の井さんと同じ日本登攀クラブの方だそうで清水さんは顔が広いな、と改めて思う。それから、今回のメインである、中央カンテ(60m、IV+)に向かう。高度感はあるが、ピッチ的には先ほどの都岳連ルートよりやさしいはずだ。ここは、終始僕がリードする。2ピッチ目のクラック(10m、IV+)が狭くて、やりにくかった。終了点から、懸垂で降りる。途中、僕が不用意にザイルを引いた際、志村さんのエイト環が飛ばされて落ちてしまったが、後で探したら見つかってよかった。取り付きの戻るとまだ4時過ぎなのにもう、夕闇が迫っていた。とっとこ降りて、天水の湯に入り、インター近くのBellというショッピングセンターで買出しをする。今日はすき焼きだ。二人で食べる最低限の量にしたつもりだったが、食べ切れなかった。志村さんの能登のお土産のさつまあげもボリュームあったし、おいしかった。熱燗でしみじみ飲む。先週の富士山での一夜の仕返しとばかり、ぬくぬくとぜいたくに過ごした。

Dscf1322 翌朝は寒かった。晴れていたから、だろう。余った水を車にかけたらたちまち凍った。岩場に向かう途中、奇妙なものを見た。細い植物の根元に氷が張っていて、その形がまるで年輪のように枝の周りで丸くリングのようになっているもので、くるくるとカールしたり、波打っていた。
写真を撮っている人もたくさんいた。今日はダブルで練習だ。まず、一般ルート右を登る。久しぶりのダブルで僕も忘れていることが多く、二人でロープの流し方など確認しながらやる。それから、クーロワール(25m、V)を登る。最後つらくなって、ヌンチャクをつかんだりした。たった一本だけだったが、もうお昼だ。
お昼を簡単に済まして、中央カンテに向かう。前にガイドさんが、二人連れて登っていた。彼らが降りてきてから行く。第一バンドまでIII級のピッチを志村さんリードで行く。逆クリップ気をつけようね。それから、トップを交代して、III級のピッチを掛川リードで行く。左上するルートだったが、どっちのザイルをかけるかでもたもたする。情けない。それから、昨日志村さんが「狭くていやだった」2ピッチ目のクラック(10m、IV+)を今日はフォローでなく、リードする。最後は、また掛川にトップを交代して、抜ける。つるべだから、昨日より早く登れたと二人とも思った。志村さんも、昨日厳しく感じたところを今日はリードで登ったのだから、自信がついたのではと思う。Dscf1323
決定的なフォトチャンスは多々あったが、掛川のデジカメは、バッテリーがへたっていて3枚ぐらいしか取れなかった。上は風が強かった。また、懸垂で降りる。
帰りに小屋に挨拶によったら、「次は泊まっていってよ、余裕があったら、、、」と言われる。いつも、世話になってばかりだし、たまには泊まりもいいかもと思う。

今回、久しぶりにダブルで登ったのだが、やはり忘れていることや、当時やっていたことよりより、確実性の高いビレー技術をしっかりマスターしないといかんなあと痛感した。課題はたくさんあったけど、二日間いいクライミングが出来た。志村さん、おおきに。

(記: 掛川)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!