苔と生き物とすだれ状滝に癒やされる沢


日時: 2012年9月15日(土) – 16日(日) 前夜発
山域: 豆焼沢(奥秩父)
参加者: 国府谷(L)・坂田・松林
行程:
第1日目: 出合の丘駐車場(7:30) – ホチの滝手前(8:33) – 大滝(12:37) – テン場(13:45)
第2日目: テン場(7:10) – 雁坂小屋(9:00/9:30) – 出合の丘駐車場(12:15)

久々の沢、というか久々の山行であった。まともな沢に登ったのは何年ぶりやら。ブランクのために体力も気持ちも急降下中な上に苦手とするヌルヌル沢、行く前から、ちょっと腰が引ける感じと、久々の山に対する楽しみとが入り交じっていた。いざ入溪してみると、軽い気持ちで直登できる滝は少ないものの、その分巻き道が整備されており、リハビリにちょうどいい感じだった。また、ふかふかの苔と生き物とすだれ状滝(この3点の写真が本文にあり)が、平日のストレスを癒やしてくれる。本来は日帰りの沢だが、1泊でのんびり登れたことにも助けられた。

15日(土) 晴れのち曇り一時雨

雁坂トンネルの埼玉側に架かる橋が有名なので、目指すべき沢に迷うことはない。アプローチの方法はいくつか考えられるが、今回はヘリポート脇からの作業道を少し登ってから沢へ降り立った。

奥秩父らしくヌルヌルで、ゴム底靴のこーやさんと自分は時々思わぬところでスリップしてしまったが、覚悟していたほどではなくホッとした。それでもこのヌルヌルが滝の直登を難しくしていることは間違いなさそうだ。ただ水量は例年よりも少なく、直登派には良いチャンスかもしれない。

前半部はゴルジュも多く、薄暗い雰囲気の中、全身水につかるので寒がりだと上着が必要かもしれない。また、トンネルからの排水で水質は良くなく、景観に人工物が入るので、作業道でショートカットしてしまっても良いかもしれない。しかし、水量の多い前半部を逃しては登りごたえは半減してしまうだろう。

水量のおかげでどの滝も迫力があったように思うが、同じような雰囲気のものが多いので、大滝までの間にこれといって記憶に残るようなものはない。
大滝を超えれば開けて明るくなってくるが、このタイミングで雨に降られてしまった。テン場いくつかあるが、大滝を過ぎた当たりのところが一番快適そうだった。床面の傾斜を気にしなければ、今回利用したすだれ状滝当たりは景観も良く、安全性も高そうであった。

こーやさんがどんどん先へ進んでしまってくれたおかげで、予定通り到着することが出来た。今回、これまた超久々に自分が食当だったのだが、それとは別にこーやさんがそうめんを差し入れてくれた。テントは雨がやんでから設営することにして、取りあえず小腹を満たして落ち着くのにちょうど良かった。

Mameyakisawa01_2タイミング良く雨が上がってくれたが、すっかり薪が濡れてしまっていた。しかしここは松林さんの出番、手際よく種火を作って薪を乾かしていく。が、これがなかなか大変。常に酸素を供給し続けないとすぐに火の勢いが小さくなってしまう。自分はすぐに疲れて食当の仕事に逃げてしまったが、松林さんのテクニックとこーやさんの根気のおかげで、日が暮れる頃には安定した火力を得られた。

16日(木) 晴れ

朝から青空が広がった。この時期、朝晩は冷え込んでくるようになってきた。いきなりすだれ状の滝だったが、遠目でみるよりもずっと傾斜がゆるく階段状だったので、気分良く登れた。ちょうど朝日が差し込んできて登りながら見とれてしまった。
その先のゴルジュや小滝も快適に水浴びしながら登れて楽しい。

Mameyakisawa02
途中、生き物たちも豊富だ。

Mameyakisawa03_2
途中、本流から外れて水量の多い左俣へ入ったところ、意に反してすぐに水が涸れてしまった。ややもろい小滝をいくつか超えると登山道に出た。

雁坂小屋でのんびり休んでから下山開始。下山道はクッションが良く快適。ただ前半部はほとんどフラットでなかなか高度を下げてくれないのがまどろっこしかった。

こーやさん、松林さんには毎度ながらお世話になり、ありがとうございました。

(記: 坂田)

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