北アルプス 常念山脈縦走

日程: 2008年7月22日(火) – 25日(金)
山域: 北アルプス
参加者: 飯田
行程: 本文参照

まえがき

過去に行った穂高連峰の山々を振り返ってみたく、穂高を眺められるコースをと、常念山脈を歩いてみることにしたのである。なお、静かな山行をと思い連休は避けた。

7月22日(火) 晴れ

前夜、横浜から高速バスにて上高地へ。5:40上高地着。予定より早く到着した。ここで準備をして6:00に出発する連休を避けた為か、周辺はそんなに混雑していない。通い慣れた道である。明神で遊んだ事を思い出しながら小休止。穂高や槍ヶ岳を目指す人達と共に、徳沢へ向かう。8:00徳沢到着。ここ井上靖の小説「氷壁」の舞台となった宿で休憩し、8:20横尾へ向かう人達と別れ、一人長塀尾根に取り付く。樹林帯の急登をひたすら登る。長塀山の頂上辺りは殆ど眺望がきかない。14:00頃稜線下の雪渓の残る斜面を横切り15:30頃蝶ヶ岳ヒュッテに到着した。
テント場は手前の台地で3・4張りのテントが張られていた。このテント場は2年程前の積雪期に単独山行の際にテントを張った所である。この時は夜半から強風の為、4・5張りあったテントの人達は全員テントを撤収して早々に山小屋に避難し、私一人テントで強風が止むのを暫らく待ってみたが、止みそうもなくテントが潰される心配があって、真夜中にテントを撤収し、山小屋の軒下に避難し、夜が明けるのを待って下山した事を思い出した。
西の方角には明神岳、前穂高岳が美しく輝いていた。昭和30年代に積雪期明神岳東稜を先輩達と登った事、この時は今のようにビーコンなどなかったので10m程の雪崩紐を全員腰につけてトラバースした事、また、奥又白池周辺をベースに前穂高岳各ルートの登攀を行った事など思い出しながら一人テント場でのひと時を過ごした。

7月23日(水) 晴れ

今日も晴天で気持ち良く稜線歩きが出来そうだ。6:00テント場出発。30分位で横尾に下りる分岐点を通過する。蝶槍を過ぎて8:00に2592mのピークに達する。周辺にはニッコウキスゲのお花畑が広がっていた。この稜線は槍・穂高の眺望が素晴らしい。屏風岩を登った事、横尾尾根を登った事、涸沢をベースに奥穂高・北穂高などを登った事、などなど思い出しながらの稜線歩きは気持ちがいい。前方にはこれから向かう常念岳が高く聳えて見える。9:10常念岳の登りにかかる。11:30常念岳の山頂に到着した。
この山頂からは槍・穂高の眺望が素晴らしかった。
今日の予定は常念小屋にしていたので、頂上で天気も良いし、ゆっくりする。13:30常念小屋到着。こちらから常念岳へ登る人は非常に多い。夏山の富士山のようであった。中学生・高校生の団体が先生に引率されて登山客は百数十人位来ていた。テント場にて幕営する。

7月24日(木) 晴れ

5:30テント場出発。横通岳は頂上を通らず左側を巻く。この辺りから、コマクサが見られる。坂道をかなり下って、また登り返す。ここを通る人は一人しか見かけなかった。
東大天井岳に辿り着く手前で少し雪渓上を歩く。ここからはあまり登り下りはなく大天荘に8:50到着。ザックを下ろして空身で大天井岳を往復する。8:57~9:05と往復8分という短さ。9:30大天荘出発。
ここから表銀座縦走コースを通って、燕山荘へ向かう。ほぼ水平な道で稜線漫歩と言った所かな。この辺は道の左右にコマクサの群生が見られるお花畑だった。13:00燕山荘到着。中房温泉へは十分下りられるが、山並みを満喫したかったので、ここでテントを張ってもう一泊する。テントを設営し休憩した。休んだ後、燕岳を往復する。14:35出発。テント場からの途中でもコマクサの群生が見られた。燕岳の頂上からさらに北燕岳まで足を伸ばした。その先もう少し行ってみようと思ったが、時間がなかったので引き返す。それは次に。機会があれば、餓鬼岳~唐沢岳への道を偵察したいと思ったからである。16:00テント場に戻る。
7月25日(金)晴れ時々曇り
テントを撤収し、6:40下山開始。7:20合戦小屋通過。8:30第二ベンチ通過。9:30中房温泉到着。のんびり温泉に浸かって帰ろうかと思ってテント場からの出発を遅くしたつもりであったが、バスが9:40に出るのがあって、次が15:00まで無いのですぐバスに乗って温泉へ寄らずに帰った。

(記: 飯田)

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