北アルプス 水晶岳周辺山行報告

日程: 2009年8月13日(木) – 15日(土) 前夜発
山域: 水晶岳(北アルプス)
参加者: 久世(L)・松林
行程: 本文参照

写真はこちら

8月12日(水)夜22時30分 調布にて、久世・松林集合。
松林さんの車にて、一路七倉を目指す。しかし調布ICから乗った途端、事故渋滞26km、最悪の出だしである。日付が変わり、ようやく渋滞を脱し、途中で運転を変わり、3時半過ぎ七倉着。そのまま車の中で、仮眠をとる。

8月13日(木)

朝5時半過ぎから、信濃大町から電車利用組と思しき、タクシーが何台も来る。タクシーは高瀬ダムより、戻ってくると七倉にて客待ちをしている。我々も、6時半に七倉をタクシーにて出発。あっという間に高瀬ダム堰堤上に到着(2000円)
7時、天気がすっきりしない中、ダムを出発、まずは湯俣を目指す。
何年振りの湯俣への道、以前2回は北鎌尾根を登った時のアプローチに過ぎず、ほとんど記憶に残っていない。コースタイム3時間半のところ、あっさり2時間半で晴嵐荘に到着。
晴嵐荘には、秘湯ブームの影響か湯俣温泉に入浴目的だけのお客が多いようだ。
我々は、ここから湯俣川を遡行し、途中から鷲羽岳に突き上げるワリモ沢に入る為、沢ごしらえをして、雨が降り始めてきた10時湯俣川に入渓する。
まず水俣川の吊橋を渡るが、中央部の足場が壊れている。(多分修理する事はなさそうなので、いずれ北鎌尾根に行くには、まずこの吊橋部分が第一関門になるだろう)吊橋を渡り、少し進むと、湯俣の噴湯丘が見えてくる。ここまでは観光客も来ている様だ。
直前の台風の影響か、大分増水しているような気がする。噴湯丘を過ぎて少しのところで右岸から左岸に渡渉する、腰上まで水に浸かり、かつ流れも速く冷たく、慎重に渡りきる。左岸を高巻きを含め進むと、また右岸への、腰上の渡渉となる。雨が本降りとなる中、藪漕ぎ混じりの高巻きをして行くと、衝立岩の直下に出る。右岸は行き詰まり、左岸に移らねばならないが、渡渉ポイントが見当たらない。水量多く、白泡波立つ状態であった為、ワリモ沢を諦め、11時45分撤退する事とする。やはり台風の直後に沢に入れば、通常の状態より、かなりの増水を覚悟せねばならない様だ。
来た道を戻り、13時湯俣 晴嵐荘着。雨の中、沢拵えを片付け、13時30分晴嵐荘裏手より、竹村新道に取り付く。竹村新道は最初から、かなりの急登で、なかなかピッチが上がらない。16時前に2017m地点先に、良いテント場があったので、そこで幕営する。
夜になっても、雨は止まず、陰湿な感じの中、就寝。

8月14日(金)

朝3時起床。どうにか雨は止んでいるらしいが、朝モヤで、何も見えない。
4時45分出発。1ピッチで湯俣岳山頂に着く、眺望はなく、やぶ蚊も多く、松林さんのキジ待ちの間に、腕の至る所を刺される。この先の南真砂岳までの間の、竹村新道は崩壊やガレが酷く、あまり快適ではない。しかし南真砂岳のあたりから、天気も快晴で、快適な稜線となり、北鎌尾根、硫黄尾根や行くはずだったワリモ沢も良く見える様になって来ました。
9時45分裏銀座縦走の主稜線に出る、ここに荷物をデポして、ほぼ空身で水晶岳を往復
する事とする。水晶岳は、日本100名山にトライしている松林さんにとって、本州でクリアしていない最後の山となります。水晶岳に行く松林さんは、なんだかとても嬉しそうでした。水晶小屋から水晶岳に行く道からは、雲の平などが綺麗に見え、初めてこの周辺に来た私も、なんだか楽しくなってしまいました。12時50分に水晶岳着、その後水晶小屋で大休止をして(水を買いましたが、500ml 300円でした。また小屋ではdocomoの携帯も繋がりました)、往路と同じ道を、荷物をデポしてある真砂岳直下まで戻る。途中の岩稜帯は、人気のある縦走路にしては悪く、途中岩場で滑って、顔をバックリ切ってしまった人とも出会いました。(この人は、水晶小屋まで自力で行けるから大丈夫だと話し、行ってしまいました)
荷物を回収し、今日は野口五郎小屋のテント場に泊まろうと思っていたので、16時過ぎに野口五郎岳の頂上直下のコルで、荷物を乾かしていた所、巡視員に幕営と勘違いされ、注意を受ける。18時少し前に、荷物を乾かし終わり、小屋へ向かってみると、1張もテントが張っていない。ちょっとおかしいと思いながら、小屋に着くと幕営禁止の看板がある。私の地図は、10年位前のものであったので、それにはしっかり幕営地となっていたのだが・・・・。(松林さん、すみません)
しかたないので、烏帽子小屋を目指し、出発しようとすると、先ほどの巡視員がまたやって来て、「烏帽子小屋までは、何があっても行ってください」と言う。
我々も、何とか早めに行く為、疲れた体に鞭をいれて進む。8時過ぎに烏帽子小屋近くにて幕営する。この日は最後まで天気が良く、星がとても綺麗に見えました。
盛り沢山の夕食を食べ、就寝。

8月15日(土)

朝はゆっくり起床する。ワリモ沢に行けなかったので、今日は烏帽子岩を往復したら、
下山である。荷物を小屋の脇に置いて、烏帽子岩に行く、途中おばちゃん組が前にいて少し時間をとられる。頂上でも賑やかで、あまり落ち着けない。8時50分烏帽子小屋
出発。ブナ立尾根の急登を下る。今日は登ってくる人より、下る人のほうが多いらしい。
11時20分高瀬ダム堰堤上に着くと、タクシーが3台ほど待機していた。
温泉は葛温泉の高瀬館(烏帽子小屋と同じオーナー)にて、汗を流す。洗い場のシャワーのお湯まで、源泉の湯でしたので、石鹸が泡立たないが、良い温泉でした。
帰りは豊科ICから、上信越道経由、関越道にて帰ってきたのが大当たりで、まだ明るいうちに、東京へ着きました。

(記: 久世)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!