日程: 2008年3月2日(日)
山域: 塔ノ岳 – 丹沢山(丹沢)
参加者: 志村
行程: 7:40(渋沢駅) – 7:50(バス発(約10分)大倉バス停下車) – 8:15(登山開始) – 11:20/11:45(塔ノ岳) – 12:50(丹沢山) – 13:56/14:08(塔ノ岳) – 16:00(終了)
私にしては珍しい単独での登山計画。次の山行まで登山していない期間が2ヶ月になってしまうので、不安で不安で落ち着かない。そこでトレーニングというかヤミ練というか、挑戦してみることにした。
丹沢はいつも沢登りで来てヒョコっと尾根に出てしまい、山容がよく分からなかったので、登山で来たいと思っていた。それも絶対に蛭の居ない冬がベストかなぁ~と。
天気は薄晴れ。寒くない。渋沢からのバスは10人位の登山者を乗せていた。大倉バス停より出発する。本当は塔ノ岳・丹沢山・蛭が岳とメインストリート(?)を縦走したかったのだけれど、ガイドブックにもこのコースは2日と書かれていて、とにかく長い。よって蛭が岳はもし可能なら…と括弧付にした。しかし、歩き始めて早々にギブアップする自分が見えてくる。日帰り装備だから荷物は軽いが、とにかく延々と続く階段が単調で気持ちも体力も消耗する。霜が溶けてグチャグチャしていて転ばない様気を付けつつ登るのだけど、それも辛かった。時折木々の隙間から景色が見渡せるのが、せめてもの救い。おばさんハイカーの後ろをゆっくり歩いたりしてなんとか塔ノ岳に着いた。はぁ~~~。
山頂も賑わっていた。一息付いて景色を楽しむが、周りのハイカー達の目的はここまでのようで丹沢山に向かう人が居ない。私も止めちゃおうかなぁ~。と挫けそうになるも、1人丹沢方面に行く人が居て、よしっ私も行くか!と立ち上がる事が出来た。スパッツとアイゼンを装着。
ここからは雪が割りとあって所々固く締まっているが、アイゼンはあってもなくても。という程度。静かだし、稜線は見晴らしがいいし、塔ノ岳までとはうってかわって気持ちのいいコースだった。やっぱり来て良かった。
しかし、疲労は溜まる一方だ。丹沢山にも数組の登山者が居たが、座る所もないので、証拠写真を撮って、とっとと退散した。蛭が岳はこの先、往復3時間半。もう無理。
尻尾を巻いて逃げたような感じがして情けない。一緒になった同い年位の男の人に何処から来たか聞かれ、答えると「遠かったでしょう。1人なのに凄いね」と子供のお使いのような褒められ方をしたので、更に一層情けなさが募るのだった…。
塔ノ岳の山頂に戻ると、ガスが垂れ込め気温は下がり、一転して寒々しい風景になっていた。
総行程約20キロ。所要時間7時間45分(休憩込み)。今日は全身が筋肉痛である。こんな事で大丈夫なのかな~。と不安も増したのであった。
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植村直己さんの著書を持って行って(電車の中で)読んだ。その中には幾度となく「山登りはたとえどんな山であろうと、自分で計画し、準備し、自分の足で登山する」と書かれている。植村さんが『単独登山』にこだわる原点の思想のようだ。なるほど。しかし私は人それぞれ志向の違いだと思っている。いや、思い込もうとしているのかもしれない。単独登山は自分自身の弱さとか実力とか良く分かるし、全て自分のペースだと楽な事もある。ただ独りが怖いとか勢いがつかないとかそんな理由で逃げているのが、後ろめたく感じてしまう。でも誰かと行く山行は感動も分かち合え、山を通じて心を通わせる事がとにかく楽しく魅力であるし、アクシデントがあった際の安心感というのも大きい。それもまた私が求める登山スタイルの一つなのだと思う。
結局、まだイメージ出来ていないらしい。自分がどうしたいのか。何を目指したいのか。だからもう少しオールラウンド的になんでもやってみようと思う。その過程で一歩一歩成長していけたらいいな。今年はアルパインに挑戦したい。これはどうしても1人じゃ出来ない!皆様、これからもお付き合い頂けたら嬉しいです。
(記: 志村)