日程: 2012年4月28日(土)―30日(月)
山域: 白馬岳主稜・杓子岳杓子尾根(北アルプス)
参加者: 国府谷(L)・平井・坂田・松林・土井・斉藤・中村
前夜: 調布駅(前夜22:00) – 道の駅白馬(2:00)
第1日目: 猿倉駐車場(9:30) – 白馬尻小屋付近猿倉台地テント場(11:00) – テント設営後雪上訓練
第2日目: テント場(4:10) – 主稜取付き(4:35) – 頂上直下テラス(10:10) – 白馬岳山頂(11:00) – 大雪渓 – テント場(13:30)
第3日目: テント場(4:20) – 杓子尾根 – 杓子岳山頂(9:30) – 大雪渓 – テント場(11:30/12:30) – 猿倉駐車場(13:30)
土井さんに・坂田撮影の写真をアップしました(こちら)
今年のゴールデンウィーク山行は、2月からずっと週末悪天候で山行がキャンセル続きだったこともあってか、7人の参加となった。
白馬尻小屋付近でベースを張り、主稜と杓子尾根をそれぞれ日帰りする。
私としては、1月の上越荒沢山-足拍子岳以来、今年は杓子尾根、来年は白馬主稜に行きたいと思っていたので、一挙両得、充実・大満足の山行となった。
天候にも恵まれた。
27日(金)
東京から平井・坂田以外の5人が松林車にて10時調布駅出発、2:00頃「道の駅白馬」に到着、テント泊。
かなりの車がすでに駐車していた。埼玉および静岡からそれぞれの車で来る平井・坂田両名とは翌朝合流。
28日(土) 快晴
猿倉まで車で入れ、雪に埋もれている白馬尻小屋付近から杓子尾根方面に登った台地にテントを設営。
ここは白馬岳の全貌が見え、また白馬尻小屋方面の見晴もよく、最高のテント場だった。
テント設営後、雪上訓練。
29日(日) 快晴
渋滞を避けるため、2:30起床、4:10発。
まだ暗いうちに対岸にある主稜に取付いたが、すでに4-5パーテイは先行しているようで、さらに後ろからも数パーテイ続いており、人気のほどが知られる。
八峰までは広い斜面の少々急な登りで、その後ナイフエッジ・雪壁が続く(どれが何峰かよくわからなかった)。
トレースばっちりとはいっても緊張感の持続を強いられる。
途中から振り返ると登ってきたリッジが恐竜の背のように屈曲して続いており、壮観だった。
そのリッジ上を蟻のように何パーテイも登ってきているのが見えた。
途中、灌木まじりの雪壁を登攀中、私が胸に下げていたサングラスを引っかけ落としてしまった。
幸い、後から来た平井さんが拾ってくれたので大事なかったが、サングラスなしで快晴の中雪目にならずに下山できたかと思うと、反省しきりだ。
やっとたどりついた頂上直下の最後の雪壁は、雪庇を避けて右斜上気味にルートが取られており、左側と右側の2ルートで同時に登っていた。
すでに登攀中の2パーテイのほかに、テラスに3-4パーテイ待っていた。
左が本来のルートのようで、テラスから確保地点の岩場まで約30mほど登ってからザイルを出して1ピッチで終了点(頂上)となる。
そのルートを待ちきれないパーテイが右側を迂回ルートとして取ったようだ。
我々は、国府谷・平井・松林が右ルートを、坂田・土井・中村が左ルートを取ったが、左ルートが時間がかかるようだったので、国府谷チームの後で、坂田チームは左ルートの途中からトラバースして右ルートに合流した。
右ルートはテラスから直上して途中で確保点を作り、2ピッチで頂上に届く。傾斜の強い(60度と言われる)雪壁だが、かなりバケツになっており、見た目ほど難しくはなかったが、確保点があまり信頼できなかったのでトップで行った土井さんは結構緊張しただろうな思った。
終了点はまさに頂上というドラマチックな終わり方で、皆で握手、記念写真。その後、大雪渓を走り下った。
30日(月) 曇り
2:30起床、4:20出発。
今日は、土井さんが昨日右手を熱湯で火傷してアックスを握れなかったのでテントキーパーとして残り、昨日のテント・キーパー斉藤さんが登攀に参加した。
国府谷さんと坂田さんが交代でトレースのない雪面をトップで進み、まずテント場から左へ斜上して広い沢状を行き、途中から杓子尾根に達した。
その後、両側の切れたナイフエッジや急な雪壁をこえていったが、ところどころ深く足を取られバランスを崩すところもあり、少々緊張した。
昨日の疲れも残っていたため、かなりバテたが、何とかザイルの世話にならず頂上まで行けた。
頂上近くになって双子尾根と合流するが、その長い稜線を見て、次回は双子尾根を登ってもよさそうだなと思った。
下山は、白馬岳頂上小屋まで登り返す前の最低鞍部から大雪渓を下り(はじめはかなりの傾斜で降りられるか少々不安だったが)、積極的に尻セードして昨日より早くテント場にたどり着いた。
撤収後、猿倉まではすぐだ。
(記: 中村)