親父のひとり言(3)

9月22日、3連休で帰省した折、再来年のNHK大河ドラマの主人公である上杉家の軍師「直江兼続」の居城である坂戸城の山城、坂戸山(633.9m)に登った。この山は春のカタクリと秋の紅葉で知られている。六日町駅から登山口までは徒歩20分、山頂までは薬師尾根を経由して1時間、高度差僅か400mの登りである。以前から帰省の折り、何十回もこの山の山麓を通過しながら、一度として登ったことは無かった。たまたま、今年まで行っていた歴史探訪山行の「河井継ノ助の八十里越」が一区切り付き、新たにテーマとして400年前の「直江兼続の朝日軍道62km」に着目したこともあり、登ってみた。
この日は実家には夕方までに帰ればよいことと、天気が良いことも有り、散歩がてら11時過ぎから登りだす。「たかが1時間の小山、どうと言う事はあるまい」これが大間違い、思いつき登山であることから登ることに対する気負いが全く出来ていない、そこに持って、真夏のぶり返しによる上越特有の蒸し暑さ、これは並ではない。加えて、良く整備された極めて急な登山道(急な尾根道で体を隠す日陰が無い)。30分でまず休憩、持参した0.6リットルの水も飲み干してしまった。生来の汗かきと言うこともありタオルで汗を拭くが、タオルの水分も飽和状態で効果なし。滴り落ちる汗を絞ることにより、漸く顔の汗をふき取る。夏山の気分が再来で、いささか熱中症気味、やっとのことでたどり着いた頂上で座り込んだら動く気もしない、やはり歳のせいかな。
「やはり山は舐めたらいかんぞ」と思った次第。
それにしても頂上の神社に登頂3,000回記念なる幕の奉納があったが、これまた大変なものだと思った。目的は信仰だろうが、山麓に住んで毎日、朝飯前に登ったとして(冬の豪雪時には登れまい)一年に240日(俺の場合、二日酔いもあるし、寝坊もあるので、頑張って週1回かな)果たして何年掛かるかな、でも毎日の日課として組み込んだら素晴しいトレーニングになるだろうな(俺には最初から無理だが)と考える。
登山口のトイレは立派だが山頂にはトイレが無い、今はまだマイナーな山だが、時間の問題で多くの人が押し寄せて来ることになろう、このままでは山が糞だらけになってしまうぞ、早急な整備が必要と考えるが、これも馬鹿な親父の老婆心かな。

(記: 清水)

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