谷川岳・雪上訓練

谷川岳・雪上訓練
日程: 2006年12月9日(土) – 12月10日(日)
メンバー: 坂田(L)・久世(SL)・安達・平井・志村・廣岡・大和田(食当・行程記録)・芳野(記録)
     (別パーティ)平野(L)・平野(健)
行程:(第1日目)ロープウェイ(8:20-8:40)出発(8:50)-避難小屋(11:10)-天神平着・幕営(12:10)-雪上訓練(13:50-16:10)
     (第2日目)出発(7:50)-避難小屋(8:20)-谷川岳頂上(10:15)-テント場(12:10-12:45)-ロープウェイ着(13:10)

12月9日

夜中の0時過ぎにロープウェイ駅に着く。HPに出ていた畳の部屋はなく、6Fの床に先に着いた坂田さん・志村さんがマットを敷いて寝ていた。床暖房で暑い。寝酒のつもりが話しがつきず、1時過ぎに着いた安達車の3人も酒盛りを始め、長い夜だったようだ。
朝6時過ぎに明かりがつき、それにあわせてゴソゴソと起きだす。各自朝食後、共同装備をほぼ均等に分けパッキング後出発。ロープウェイを下りると雪だった。(気温0度)しかもかなり濃いガスで、どちらへ向かえば行きたい所へ行けるのか私にはサッパリ判らない。久世さんを先頭にリフトの下を歩き出す。何となくトレースはあり20cm程の積雪。雪に慣れない大和田さんの共同装備を坂田さんがもらい、草付きや笹の上に乗る雪に滑りながら天神峠に着く。そこから50m程尾根へ向かったところに広いテン場があったが、候補地として頭に入れるに留め、先へ進む。非難小屋横にもテントが張られていたため、先ほどの場所に引き返す。7人用・4人用・2人用(平野家用)のテントを設営し、暖かいものを飲んで雪上訓練を始める。
リフト下に移動。雪は膝下まである。表面は固く中はやわらかい雪質なので、滑落停止練習のために、雪を踏み固め1列だけ滑る場所を作る。久世さん平井さんから説明を受けて、一人一人が滑っては止める・滑っては止める、を繰り返す。比較的新しいカッパなので滑る事に私はためらっていたが、廣岡さんが積極的に繰り返すのを見て、初心に帰る思いだった。スタンディングアックスビレイの方法、コンティニュアスでの止め方、雪面でのトラバース、その時のピッケルの持ち方などやったが、日も傾いてきたので終了。テントにて宴となる。
7人用のエスパースに10人が入り、水を作る・つまみの煮物を温める・食べて呑んで、で忙しい。他の山岳会から来た私にとっては、食事がどうなのか気になるところであったが、´生米を炊く´と聞かされて10歩ぐらい引いてしまった。20数年前の学生時代、ワンゲルで「家型テントにキスリング」だったあの時代に戻されたようだった。あの時でさえ軽量化を考え、野菜を干したりゴミを出さない工夫ぐらいはしたが、どうもそういう考えはないらしい。それもショック。「食事は豪勢に」と坂田リーダーの言葉通り、海老に筍・人参・茹でうずら他、どっさり野菜の八宝菜にお腹も膨らみ宴は続く。10人もいるとあちこちでいろんな会話が飛び交い、酔いも手伝って大騒ぎ状態。だが、酒の切れ目が宴の切れ目、お開きとなり就寝。21時を回っていた。

12月10日
  
4時起床の予定が4時半を回る。朝食の雑炊にはこれでもか!とカニが投入され、膨れ上がった米が大コッファいっぱいになるのを見て心配になったが、何とかみんなのお腹に収まったようだ。その後水がない事がわかり水作り。あれあれ。
外は雪。出発準備に時間がかかる。久世・廣岡・安達・平井・志村・芳野・大和田・坂田・健太郎君・平野の順番で出発。非難小屋より上部は木がまばらになり風が横から吹き付けてくる。顔が痛くなりフェイスマスクをつけた。見通しは20m程でトレースもなんとかあるが、風でかき消されそうである。突風にしばし立ち止まり、耐える。う~ん、久しぶりの感触。さすが谷川、易々とは登らせてはくれないのだ。離れ過ぎないようお互いが後ろに注意を払う。小屋手前の雪原状のところでは、坂田さん・平野さんがトレースを外れ、個々にラッセルを始める。膝上ぐらいの雪だが、坂田さんの後ろには健太郎君までついていく。楽しそう、というか、がんばるなぁ。いったん小屋に入り落ち着いてから頂上へ。明るいが視界はきかないので長く感じた。頂上(気温-5度)で記念写真をとり、即下山。トレースはほぼ消えている為、小屋近くの標識で方向を確認し真っ白の中をゆっくりと下りて行く。少し下ると視界が利くようになりホットする。練習のためアイゼンをつけたが、避難小屋手前で志村さんのアイゼンが分解。要注意である。テントにつくと速やかに撤収し、下山開始。アイゼンを外した雪斜面の下降に大和田さんが苦労する。「踵から落とす」と声が飛んでも滑る事数回。慣れれば滑りながら下ることも有り。慣れですよ。がんばって。
駐車場では、今回使用した共同装備を次周使用する人へ振り分けていた。持ち帰ると洗ったり干したりが大変だが、誰かがやっているんですよね。谷川温泉「湯テルメ」(¥550)で汗を流し温まる。露天風呂で長話ししていたら足がふやけてきたので上がったが、男性陣は噂通り1時間以上も長風呂。食事の際に清算をして、少しの渋滞の中帰ってきた。

(記: 芳野)

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