雨の穂高
日時:8月14日~16日(前夜発)
行程:14日 上高地~横尾~涸沢
15日 涸沢~北穂高岳~涸沢
16日 涸沢~上高地
メンバー:平井・久世・廣岡・五十島
今回の山行の当初の予定では、飛騨尾根とドーム中央稜を登攀するつもりでしたが、結果として雨また雨の山行となってしまった。
8月13日夜、久世、廣岡さん、五十島君の3名で沢渡まで入り、仮眠。
翌14日朝6時前にタクシーで沢渡を出発し、あっという間に上高地着。しかし天気は鉛色の雲が分厚く覆っている、しかも天気予報はこの日を含め、連日悪い予報が続いている。
本来の予定であれば、飛騨尾根を登る為、岳沢方面に向かわなければならないが、何かあっても動きやすい涸沢へと変更し、ドーム中央稜の登攀に集中することとした。
案の定、徳沢手前あたりから霧雨ながら降ってきて、横尾を過ぎ本谷橋の頃から結構降ってきて、涸沢への最後の急登の頃には、全く景色が見えなくなってしまった。気付けばヒュッテの下にいて、意外とテントが多い涸沢の砂地の所にテントを張ると大粒の雨が降ってきた。3人には広いテントの中で雨をやり過ごし、夕食を終えると少し天候が回復していた。翌日ドーム中央稜を登攀することとして眠りにつく。
15日、朝早く起床し、周囲が白ばむ頃出発する。既に北穂沢を登っているパーティもあり、我々も急ぎ登ることとする。しかし北穂南稜に取りつくあたりから、雲が出てきて頂上直下のキャンプ場に着くころには、雨が降り出して来た為、北穂の頂上小屋にて雨宿りがてら様子見をすることにする。
小屋でゆっくりコーヒーを飲み、雨が止むのを待つが、逆に雨は強くなるばかりである。とても登攀を行う天候ではなく、涸沢に戻ることにする。雨の中北穂高岳の往復というより、頂上小屋にコーヒーを飲みに来ただけになってしまった。涸沢に戻っても雨は強く降り続け、早々にテントに入り込み、平井さんが来るまで一休みする。
午後過ぎに雨の中、平井さんが涸沢まで登ってきてくれた。平井さんが来てすぐテントの中に水が入り込んできたため、小屋でコンパネを借り雨除けとして、テントの下に敷くと、とても居住性が上がって快適だった。しかし残念ながら、せっかく平井さんが来てくれたが雨は強くなるばかりである。
翌朝、起きても朝から雨が降り続けていて、ドーム中央稜に行くどころではなく、早々に撤収して帰ることとする。雨が一瞬小降りになった頃合いを見はかり、テントを撤収し涸沢を後にする。しかしすぐ本降りとなりズブ濡れの中、明神から明神池経由で上高地に戻るが、明神池はもちろん途中の散策道にもたくさんの観光客がいて、とても驚く。
今回は雨の為、何もできずに北穂を往復しただけで終わってしまった。
所詮、天気には勝てないので仕方ないが、お付き合いいただいた廣岡さん・五十島君・何も出来ず涸沢までの往復になってしまった平井さんに感謝いたします。
記:久世