赤岳主稜

反省と課題、、、初めてのリードを振り返って。

僕にとってバリエーションルートでのリードデビュー戦となった今回の赤岳主稜。

結果としてはなんとか登る事ができたものの、時間の大幅な遅れ等今度の課題を残す事になった山行でした。

日時:2015年12月05-06日

山域:八ヶ岳

メンバー:国府谷(L),五十島,高橋

工程:

1日目:美濃戸口-赤岳鉱泉-C1

2日目:C1-行者小屋-主稜取り付き-赤岳-C1-美濃戸口

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1日目:この日の写真はカメラに沢山残っていた。

美濃戸から鉱泉まで、いつもの道をいつも通りに。

共用装備にロープを加えた荷物は冬に担いだ事がなかったが、道がしっかりしているせいか思った以上に歩けた。

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幕営後も時間があったので、高橋さんと空荷で赤岩の頭を登る。

終始穏やかだったこの日も稜線が近づいてくるとさすがの風。

時間切れで硫黄岳は諦めて復路を下ることにした。

4時前に国府谷さんの待っているテントに到着、夕飯を食べた後は早いうちに就寝。

この日の写真はカメラにたくさん残っていた。

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2日目:向かえた登攀当日

覚悟していた寒さもそれほどではなく、思っていた以上に寝れた。

テントを出るとさすがに冷気が堪える。心配していた天気はいい意味で予想を裏切ってくれている。

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まずは行者経由で取り付きまで。

途中で同じ行き先と思われるPTとすれ違いながら、取り付きに到着。

この時点で既に順番待ちができていた。

結構な時間を待っていただろうか。10時を回る頃に僕達のPTへ順番がやってくる。

そもそもこの山行の目的は、僕のリード練習と高橋さんのフォロー練習だった。

その為、トップ五十島でセカンド高橋、万が一を考えて国府谷さんが高橋さんに並走しながらサードという編成になった。

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いよいよ自分が登ると思うと、色々とどうしようもないifが頭によぎる。

そんな雑念を他所にビレイの準備は終わり、1P目が始まる。

しかし登り出せば不思議とムーブに集中できるもので、核心らしい核心も感じないま気が付くとチムニーの上に立っていた。

ここで再度の順番待ちがあった後に右上してピッチを切る。

初めての支点作成に戸惑いつつもやっとの事でセカンドにコール。

程なくして高橋さんと国府谷さんが上がってきた。

2人ともセルフをとって解除のコール。

初めてのリードで1P目が無事終わり内心ほっとしていた。

風もなければ気温も高い。核心の出だしを越えたのだからと、楽観視していた。

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しかしここから2P目の登り始めまでに時間がかかり、ついた先のビレイ点構築にも手間取ってしまう。

気が付くと先行PTが見えなくなっていた。

登攀の遅れを気にし始めたのはこの頃だったが、今考えればもっと早く気づけたと思う。

その先もペースはあがらず、3P目4P目と遅れつつもロープを伸ばしていく。

前半比べて登攀要素の少ない後半部だったが、脆い岩の上に薄く雪がのっていて慣れないせいか慎重になってしまう。

ビレイしながらフォローを待っていると、国府谷さんは不安定な岩を気にもせずに高橋さんを庇いながら登っていた。この辺りに経験の差を痛感する。

あと2-3ピッチという所で風が強くなり、時間も既に3時近くを回っていた。

残念ながらここでタイムアップ。ビレイを国府谷さんに変わって貰い頂上を目指した。

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満身創痍で頂上についたのは4時を過ぎていた。

刺すような風の吹く中、3人で握手をした。悲しい握手だった。

そこからひたすら下る事4時間以上。

悔しさと申し訳なさでいっぱいだった。。。。

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連れてきて頂いた国府谷さんには面目ないです。

ビレイしてもらった高橋さんにも、力不足でした。

でももう一度やりたいと思ってます。

必ずリベンジしなくては、、、!

(記:五十島)

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