13日 1030室堂出発~1110雷鳥平キャンプ場~
14日 雨レストデー
15日 5時スタート 長次郎雪渓から熊の岩の右側~長次郎のコル~剱岳~剣山荘~
16日 3時起床 撤収 0517出発~ハシゴ谷乗越展望台0720着~
2015年夏 鵬翔山岳会の洗礼(2016年5月の剱北方稜線を終えての回想録
約1年前、鵬翔山岳会に入って初めての山行が2015年8/13,14.15.16の剱岳でした。
12日夜、神保町で久世さんと合流。扇沢2時着 仮眠 6時起床
いくつか乗り継ぎ室堂へ上がったが黒部のトンネルには驚くばかり。
雨で景観はなかったが、なんといっても憧れの室堂ですから気持ちはドキドキ、ワクワクしながら久世さんの大きなリックの後ろをひょこひょこ追う。
雷鳥平キャンプ場に下る途中、突然「あっ!剥がれた、やばい、赤い光が見えた」と久世さんが発する。
一体何が起こったのか!!!しばしわからぬままでしたが。。。
網膜剥離というものが久世さんの御身におこったらしい。
お気楽な私は、
では東京に戻りましょう!と再び登り返し室堂へ。
せっかく室堂まで戻ったのに五十島さんの待つ真砂沢まで食料を運べとの指令が出たのです。
えーー。マジですか!!!一人で?
そうらしい(汗)
久世さんのリックからはキャベツが丸ごと1個、玉ねぎ、じゃがいもにんじんお肉にキムチ、ミョウガにお酢の小瓶、出るわ出るわ食料の山。
ひぃーーーこれ全部持っていくんですか(雄叫び)
おまけに御丁寧に書かれたメニュー表を見たとき観念覚悟。
(大げさかもしれないがこのときはそう思った)
渋々、本当に仕方がなく仕分けしてリックに詰め込み久世さんと涙の別れ。
再び雷鳥沢に降った頃には、雨も益々激しくなって剱御前小舎までの道のりの辛かったこと。
荷物をおろすと再び背負えないので、岩の上に置きながら休み、休みヒィーヒィ登る。
先の距離感もわからず、前に上にと進むしかなかった。
剱御前小舎に到着するとものすごい風と横から吹き付ける雨に益々不安になる。
急ぎ剱澤へ向かうが、途中家族連れの子供たちの明るい声に元気をもらい、剱澤キャンプ場が目下になるころ天候も回復。
見えたり見えなっかったりする大迫力の剱の岩の造形に心奪われる。
ここに泊まりたいと本気で思った頃には時計は14時を回っていた。。。
仕方がなく真砂沢に下るが、雪渓に入るとガスで視界が悪く人もいない。
これが山岳会の洗礼なんだ!と涙ながらにアイゼンもつけずに滑り走る。。。><。。。
赤いマーカくらいあるだろうと思っていたがなにもないではないか!一人不安が募る。
そんな所に下からお兄様が登ってくるのでインフォをもらうが
ガスが出たらまるでわからないので引くのを待ちながら登ってきたとのこと。
えー赤いマーカは?無いとのこと。。。
考えてみたら日本で雪渓を歩くのは初めて。
益々不安に喘ぎながらも前に進む選択肢しかなかったのです。
荷物の重さより、早く真砂沢に着かねばの一心不乱。
テントが見え人の気配を感じたときは本当に安堵しました。16: 05真砂沢ロッジ到着。
鵬翔さんのテントを見つけたが五十島さんの姿がない。
アイゼン、ピッケル、 カメラなどはあったのでその辺を散歩しているのかと思って主人に 尋ねたが、朝から姿を見てないとのお返事にえーーマジで。。。汗
どうしたことか?。。。 ようやくたどり着いたテン場に主役がいないとは。。。
いよいよ18時になっても帰ってこない。
よし!親父さんに相談する前にトイレに行って落ち着いた後
ひょっこりそこにいるではないか!五十島くんが!
あ~よっかた。あえて。ほんとに。ほんとに。
彼は、 我々を探しにハシゴ谷乗越方面に16時ジャストにテントを出て走 っていた。
たった5分のすれ違い。。。
なぜそんなことにとその夜2人の話は尽きなかった。
久世さんとの別れのシーンのちょっと前の黒部ダムに戻る。
当初の山行計画では、 黒部ダムから内蔵助平を歩いて真砂沢に上がるルートでしたが
雨が降っていたので室堂経由に変えていた。
そして携帯がつながらなっかったこと。
久世さんがいて16時にテン場に着かないのは何かあったに違いな いとの五十島さんの判断。
確かに、、、ハプニング、、、、
雨宮は雨宮で真砂沢の主人には電話でこの胸伝えたので、 当然五十島くんは雪渓を迎えに来てくれるものとわずかな期待をし ながらテン場到着。
こうして書いていると、すれ違いがとてもややっこしくなるので、 まあとにかく会えたことに安堵。
14日
雨だったので私一人美味しくワイン(持ってきてよかった〜)
五十島くんは一日中お腹減ったと言いながらレストデイ。
久世さんが用意してくれた、みょうがと玉ねぎのマリネ、ポトフなどメニュー表を見ながら久世さんの愛情を感じておいしー。ありがとうございます。
15日
晴れ。
爽やかな気持ちで長次郎雪渓から、八峰を楽しみながら剱岳、剱山荘から真砂沢。
有名な岩場も想像してたよりは怖くもなく結構楽しめた。
五十島さんはこの時もチンネ、チンネと熱い想いを口にしていたが、
残念なことに2016年5月も叶わず、
山とはそううゆうもの、恋焦がれてるうちがいい。
16日
荷物は軽くなっているはずなのに、黒部ダムまでの下り登りはこの山行で一番きつく、山中での充実感とはウラハラに2人ともヘロヘロになりながらの下山だった。
長い行程も仲間と歩けば楽しい思い出、単独だと辛さが残るだろうなぁ〜。
まさか2016年5月の残雪期に再び剱岳に再来しようとは思っていなかったが
やっぱり剱は最高だった、ありがとう☆
来年チンネに登るぜーさようなら〜
(回想記:雨宮)