低脂肪のトライ期間が長すぎてホリデー快速が気づいたら無くなりかけてる件
氷川屏風岩、低脂肪 (5.13a)はボルダーレジェンド・草野俊達によるハードクラシック。その美しさ、巧みなライン取り、強烈なランナウトから、初登から30年余りが経過した今も、力あるクライマーを魅了してやまない。奥多摩駅からつづら折れの急登を40分。その素晴らしい岩峰を仰げば、厳しいアプローチもスパイスと感じられることだろう。
「萩原悟のクライミング映像」より
2022年1月−5月、2022年12月-2023年4月の2シーズンかけて登れなかった「低脂肪」。両シーズンともに第二核心で落とされ続けたこのルートに、1シーズン空けて再び戻ってきました。結果的にRPすることができ、結果的に私にとっての最初の13台のルートにすることができました。あまりにも(まじであまりにも!)多くの日数を費やしたことから、決して褒められるスタイルではないけれど、それでも憧れたルートをRPできて本当に嬉しいです。ビレイしてくれた方々、ありがとうございました!
そして、散々お世話になったホリデー快速(新宿〜奥多摩直通)が、気づけば新宿〜青梅、青梅〜奥多摩に分断。そして今日、新宿〜青梅だけになりました。なんということでしょう。
今までのシーズン
2022年1月、「メタルフレイム」のビレイヤーを探していたTさんに「氷川っていう暖かい岩場があってさ…」とそそのかされて初めて訪れた氷川屏風岩。「イクイノシシ」5.11dを触るつもりだったけれど、先客がいたことから「トップロープでできるし」という軽いノリで取り付いたのが「低脂肪」でした。最初の印象は特に強烈で「こんなもの(私に)できるわけがない」と思う一方、初登者がいて、再登者が何人もいる事実に気持ちが昂揚したのを覚えています。
2022年1月-5月のシーズンでは、序盤にあってこのルート上で最も厳しい核心を止めるのに10日以上を費やしました。それから高度を徐々に上げていって、3ピン目直下の第二核心でフォールを繰り返してシーズン終了。その雪辱を晴らすため2022年12月-2023年4月も通うも、結局高度を変えられないまま、日数だけが増えていってしまったのでした。ちなみに、この時点での私の最高グレードは5.12a。今思えばよくトライしていたナ、、、。
今シーズン
「低脂肪」から離れていた1年半の間に5.12a7本、5.12b2本、5.12d1本のRPの経験を積み重ね、やはりムーブを積極的に改善しないと結果に繋がらないとわかったことから、今シーズンは「ムーブの組み立て直し」が1つのテーマでした。
11/23(土) 最高気温14℃、最低気温5℃、最低湿度33%(12時)
第一核心後〜3ピン目を中心にβムーブを探るも、明確にbetterなβは見つからなかった。
11/30(土) 最高気温14℃、最低気温2℃、最低湿度33%(13時)
毎回落ちていた3ピン目下の第二核心手前で、余裕を持って右手をシェイクできるポジションを見つけてしまった(進歩!)。その上、2ピン目クリップ直後の右手レストの体勢も発見(めっちゃ進歩!)。しかし、下部の第一核心は止まらず、、、。一方のパートナーのTさんは「メタルフレイム」をRP!!!
12/7(土) 最高気温10℃、最低気温1℃、最低湿度47%(12-14時)
1トライ目で核心が止まるも、スロットホールドへの指の入りが甘すぎて動けずフォール。1トライで止まったので、今日終わるかも、と期待が込み上がるも、その後は何度やっても第一核心が止まらないのでした。厳しいね。とりあえず今シーズン初めてリードでトップアウトし、ワンテンまでは持って行きました。
12/14(土) 最高気温9℃、最低気温-1℃、最低湿度27%(13-14時)
ヌメり手の私にとってありがたすぎる20%台の湿度。ベストな気温。これは気負わなくても登れる!そう考えながら何度もこなした厳しいアプローチ(縮小されたホリデー快速含む)を軽快にこなし、この日3トライ目で今シーズン初めて核心が止まってそのままRP!
ホリデー快速が完全消滅する前に登れてよかったよかった。
P.S.「低脂肪」RP後に触った「トラバガニ」5.11bがバラせません。どういうことでしょうか。まだまだやることは多そうです。
(記:齋木)