日程:2026年1月21日(水)
山域:八ヶ岳
参加者:林・国府谷・加藤
行程:
船山十字路(6:40)→右俣左俣分岐(7:30)→15m大滝(10:00)→10m滝(12:00)→御小屋尾根(13:40)→船山十字路(15:45)
平日にお誘いいただき、今季4回目のアイスクライミングは広河原沢左俣へ。
F1はロープ確保してもらい、その後の小滝帯はフリーで登った。
以前なら「ちょっと怖いな」と思っていた氷に、この日はそのまま取り付けた。
「あ、前よりできてる。」
ほんの少しだけど、成長を感じられて嬉しかった。
15m大滝は林さんリードの後に私が続いた。
緊張しながらも中間部まで順調に登っていた。
右足を岩の上に張った薄氷に蹴りこんだ瞬間、
「ガシャーン」
アイゼンが外れた。
思わず、
「えーーー!」
ヒヤッと度は10。
装着時に「踵が少しゆるいかな」と思った。
でも「まあ大丈夫だろう」と、そのままにしてしまった。
その小さな油断が、氷壁の真ん中で返ってきた。
林さんにテンションをかけてもらい、空中で装着を試みるもできない。
「無理だ。下まで降ろしてもらうしかない。」
諦めかけたところで、
「そこまで行くから待ってて~」
と国府谷さん。
足元まで登ってきてくださり、外れたアイゼンを装着してくれた。
氷壁の途中での救援。
あの時の安堵感は、忘れられない。
以前、某山岳会でフォローの人がバーチカルで少し手こずっていたら、
ビレイヤーがテンションの圧をかけ「おせーよ。」と言い放っていた場面を思い出した。
鵬翔でよかったと、心底思った。
最後の10m滝。
昨年の写真と比べると、今年は発達が乏しく小さい。
見た感じ、15m滝より簡単かなと思った。
でも見た目に反して、これが一番難しかった。
取りつくと体感は垂壁。
じわじわと腕に負荷がかかる。
パンプする腕。
一手進んではレスト。
また一手。
またレスト。
見た目じゃわからない、と痛感した。
終了点に着いたとき、腕も脹脛もパンパンだった。
その後は林さんの的確なルーファイのお陰で、大した藪漕ぎもなく御小屋尾根へ。
尾根からは阿弥陀や権現、南アルプスの山々が一望できた。
大寒波で強風予報だったけれど、蓋を開けてみれば穏やかな晴天。
最高の登山日和だった。
林さんと国府谷さんから、
- 落ち口の緩傾斜でのアックスの振り方
- 立木を使った終了点構築の基本
を教えていただいた。
今回も学びの多い山行となった。
登攀中にアイゼンが外れるという、やってはいけない失敗。
小さな違和感を無視したこと。
それが、氷壁の真ん中でのヒヤリにつながった。
アイスクライミングでは、
・道具の装着確認
・“ちょっとした違和感”を放置しないこと
・面倒でもその場で直すこと
その当たり前が命綱になる。
技術以前の問題だった。
でも同時に、
フリーで登れる滝が増えた成長。
仲間に支えられた経験。
教えてもらった多くの学び。
失敗も、成長も、学びも、全部詰まった広河原沢左俣だった。
(記:加藤)
