2003/12/13(土)~14(日)
メンバー:(L)国府谷・坂田
12月13日(土)
快晴風弱し。新宿5:38発、長坂8:53着。タクシーで美しの森駐車場まで。6000円程度。9:35着。欲張ってスキー場の方まで登ってからタクシーを降りたが、結局は下降するはめになり、30分程ロス。天気は最高。雪は思った以上にあり、出合小屋までのアプローチ部分も10センチは積雪があった。今年は雪不足でスキー場は悲惨ということを考えるとまずまず。多少の藪漕ぎと短いナイフリッジがあったが、とにかく天候に恵まれて問題なし。しっかりしたトレースもあり。ラッセルなし。本来は1日目にキレット小屋付近まで行く予定であったが、到着が遅かったので、岩稜(かにのつめ)手前30分ほどの幕営地でツエルトを張る。15:30。実はこの時かにのつめまでこれほど近いとは思わず、明日の工程の長さを危惧していたが、早速バテてしまって、予定より早めの幕営。気温-10度。今日はアイゼンを付けず。メニューはコーヒー・親子丼・焼酎。
12月14日(日)
快晴風弱し。チキンライス・紅茶・コーヒー。今朝は冷え込むとの予報であったが、夕方の気温とそれ程変わらない感じである。5:00前に起床。風もおだやかで良い環境で寝られた。朝から快晴。6:20出発。アイゼン装着。かにのつめ: 左から難なく巻ける。一箇所、岩が張り出していてイヤらしい感じがした。30メートル: 右のバンドをトラバースするのだが、下まで切れているので結構怖い。これで吹雪だったら大変そう。今回はトレースもあり、歩きやすい雪質で恵まれていた。トラバースの後は凹角を登る。登ったところの木で国府谷さんにビレーしてもらった。その後は20メートルほどの雪壁になったいたが、雪が安定していたので、途中のランニングビレーを取らずに上まで登った。岩は(後の大天狗に比べると)しっかりしていた気がする。ロープは1ピッチ出した。大天狗: 30メートルもデカイと思ったが、さすがに本家はこちらである。最初はトラバース。天候が良かったこともあり、足場はそれ程悪く感じない。やや新しげなシュリンゲ2本が掛かっているの見える。出っ張った岩(持つにはもろそう)に赤いテープが巻きつけてあり、直登する。この部分が、今回の核心部。セカンドなので、何とか思い切って登れたが、トップは緊張する部分である。ロープは2ピッチ出した。小天狗: 左から巻く。難しいところは無し。途中、アルパインコースらしい迫力のある沢を見下ろしながらのトラバースは気が抜けない。日当たりが悪く、雪がしまっており歩きやすい。9:45稜線に出る。大休憩。非常に天気が良く、空が青い。風もなく、温かい。-7度。赤岳は美しく、今回見た中で一番印象的。思っていたよりも順調だったが、時間を考えて赤岳登頂は見送り、ツルネを目指すことにした。10:20キレット小屋。最初はガレ場を下る。その後は樹林帯に入り、歩きやすい。10:50ツルネ。登り返しが疲れる。ツルネ付近は尾根が広く、気持ちが良い。12:45出合小屋。通常は1時間のところ、バテ&トラブルで2時間を要した。短い下りで楽だが、急な部分もあるので、雪がパウダーだとズルズル行ってしまいそう。14:45駐車場。
疲れた。林道に入ってからは単調で長く感じる。15:15駐車場発。駐車場でジュースをガブ飲み。
バテは脱水症状が原因かも。16:00清里駅着。頑張って歩いた。力尽きた。とにかく天候にも雪にも恵まれ、初めてのバリエーションにはうってつけであった。天狗尾根は核心部が短く、入門者にふさわしい。但し、国府谷さんのようなエキスパートと共にあってこそ。ツルネからは天狗尾根が見渡せ、バリエーションらしい風貌であった。今回は、出発時間に遅刻したことに始まり、バテバテでペースダウンするなど終始国府谷さんには迷惑を掛けてしまった。根気良く付き合って下さり、ありがとうございました。(記 坂田勝亮)
※編注 国府谷はエキスパートではありません。あしからず。