ダイエット山行

  • 日時: 2006月3月4日(土)~2006年3月5日(日)
  • 山域: 赤岳県界尾根(八ヶ岳)
  • メンバー: 坂田(L)・国府谷
  • 行程: 第1日目: 美しの森~県界尾根への分岐~大天狗~赤岳山頂~キレット~ビバーク地点
            第2日目: ビバーク地点~ツルネ東稜~赤岳沢小屋~美しの森

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鵬翔のチームウエアを身にまとった二人、赤岳頂上をゲットして余裕綽々のポーズ。

に見えるが、直前までは赤岳頂上小屋前でうずくまっていた。頂上直下の気の抜けない斜面とラッセルに力尽きてしまったのだ。300メートルの高度差がこんなに遠く感じるとは!こんな疲労感は昨年の旭岳東稜以来である。

実は、初めから県界尾根を目指していた訳ではない。さすがの我々もそこまでの物好きではなく、赤岳東稜を目指して大門沢へ入ったはずだった。はずだったのだのだが…。

3月4日(土)

南八ツの東面でやり残していた赤岳東綾へ行く機会を得た。マイナーだと思っていたが、毎週1パーティくらいは取り付いているようだ。再来週には念願の北尾根に登る予定になっていることもあり、ちょうどいいトレーニングになるだろう。それに今シーズンはなんとなくラッセルばかりしている気もしているので、たまには壁にも取り付かないと。

こーやさんから、荷物を軽くしてスピーディーに行こうとメールが来たので、自分史上最軽量で挑んだ。23kg程度だったと思う。

前夜23時に新宿駅西口にて待ち合わせて出発。双葉SAにて仮眠。

6:27 駐車場着

大泉清里スキー場研修所の駐車場へ停めることにする。ちびっ子レーサーが続々到着。大会でもあるのだろうか。

7:15 取り付き開始
7:57- 8:10 1900m付近で1本
8:50- 9:00 2105m付近でアイゼン装着

駐車場入り口脇の登山道より入る。3名のパーティも準備しており、装備から我々と同様の赤岳東綾に取り付くと思われた。先週末のものと思われるトレースをたどりながらいくつかの堰堤を越えながら進む。途中、トレースが真教寺尾根へ上がっていくと思われたので、トレースを外れ右手の沢へと進むことにした。下の方では赤テープもちらほらあり、安心して登っていったのだが、すぐさま急登となってアイゼンが必要となった。まさか初日でアイゼンが必要とは?と思いながらも尚も詰めていくが方向がおかしい。北に進んでいるようだ。このまま県界尾根へ上がってしまうことを恐れたが既に遅し。アイゼンの歯がようやく刺さる急斜を降りるのも億劫なのでとにかく登ってみることに。トラバース出来ればいいと思っていたが、そうはうまくゆかない。赤岳東綾は真教寺尾根からはトラバース可能だが、県界尾根からは困難だ。細い木が密に生えた樹林帯をウエアを擦りながら登るのは不快だ。

10:00 県界尾根
10:15まで1本

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ついに尾根上へ。大天狗が見え、現在地を悟って落胆した。しかし、ここから見る県界尾根、赤岳東綾よりもずっと見栄えのする岩稜で、このまま登ってみようとする気にさせられる。それに、こんな機会じゃないと登ることなんてなさそうだし。それにしても最高の天気だ。

11:06 大天狗通過

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暑さもあってラッセルがしんどい。疲れた~と視線を送るとこーやさんが交代してくれる。樹林帯を越えると雪壁となるが、左手に東綾がよく見える。近くで見ると下で見るよりは登りごたえのありそうな岩稜だ。リベンジする気にさせられる。前方に目をこらすとわずかにハシゴが顔を出していて夏ルートを確認出来る。そこまでトラバースがやや緊張した。ここを上がると県界尾根の岩稜が目の前に迫ってくると共に、頂上小屋も確認できる。ここからが長い!ひたすらのラッセル&急登に二人とも苦しみながら登った。ほとんど飲まず食わずということも重なってダイエットをせねばならない二人にはもってこいだ。

14:15 赤岳頂上小屋

大休止

14:40 赤岳頂上

1人の登山者が横岳の方からやって来たので写真を撮ってもらう。

下降ルートをどうするか迷ったが、この急斜を降りるのは時間が掛かりそうなこと、せっかくだから稜線を歩いてみたかったこと、慣れた下降路ということからツルネ東綾を選んだ。赤岳からキレットまでのルートが曲者でトレースがないと分かりにくく、怖い思いをする。ちょっとしたバリエーションに引けを取らない。天気が良いので見通しが利くだけいいが、ガスっていたらルートファインディングに苦労するだろう。

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天狗尾根から先のところで、こーやさんが「かなりやばい!」ということなのでロープを出す準備をする。その時、天狗尾根からパーティが上がって来て、そのまま先行。トレースがつくとまるで安心感が違う。ロープをしまって後を追わせてもらうことにする。後は夏道を下りきれば安全地帯となり、ほっとする。こーやさんは登りが辛そうだが、俺は下りが辛くこーやさんに遅れがちになる。

赤岳沢小屋までは行こうというつもりだったが、ツルネへの登りの手前で限界に達しビバークすることにする。天狗尾根を登ったときにも感じたが、ツエルトの快適さに再度感心する。稜線上なので風が強く寒い。こーやさんはなんと夏シュラフ!軽量化への気合いが違う。

17:00 ツエルト張る

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ようやく落ち着いた。お楽しみの夕食はこーやさんが用意してくれた、豚ショウガ焼きチャーハン&キムチチャーハンだ。いや、ピラフだったかもしれない。最初にトライした豚ショウガ焼きの方は煮ると異臭がツエルトに充満する。ジフィーズだし食えるだろうと思ったが、こーやさんには耐え難かったようで廃棄処分となる。確かに賞味期限は切れていた。キムチの方はOK。半分ずつ分けて食べる。もうダイエットフルコースといった感じた。と思っていたらこーやさんの行動食から魚肉ソーセージや5個入りどら焼きが!ちょっとした矛盾を感じつつも遠慮なくいただいて満足。

まだこんな時間だと思いつつも、寝不足の平日のせいでとにかく寝ることが楽しみだったこともありすぐさまシュラフへ潜り込む。

3月5日(日)

4:40 起床

こーやさんに起こされる。ぼやけた視界にはすっかり起床を済ませたこーやさんが!いつもはかなりのネボスケなのに。余程寒かったのだろう。ほとんど寝られず、長~い夜だったとのこと。良く分かる。朝食はお決まりのマルタイラーメン。

6:10 出発

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ふくらはぎに筋肉痛を感じつつ出発。もう下るだけかと思うと気が楽だ。旭岳の東面が印象的。雪がべったり付いて、昨シーズンはあんなところを登ったのかと思った。

6:44 ツルネ東綾

ツルネ東綾は相も変わらず快適。雪は深いが、昨日のパーティのトレースがしっかり残っているので苦にならない。赤岳沢小屋まであっという間に感じられた。赤岳沢小屋から先はすっかり雪が減って春の様相だ。例年よりも少ないくらいに感じた。連日の雨のためだろう。車がスキー場の方なので、途中でたかね小屋の方へ行ったが、これが微妙に遠く感じられ、素直にゲートまで行けば良かったかも。

7:33 赤岳沢小屋着
9:00 大泉清里スキー場着

途中道を外しつつもスキー場へ到着。研修所へ車を取りに行く。たかねの湯はまだオープンしてなかったので隣の福祉センターで温泉につかり、ガストでジュースをがぶ飲みして帰宅。まだ昼過ぎだ。

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