旭岳東稜山行報告

日時: 2008年3月14日(金) – 3月16日(日)
山域: 旭岳東稜(八ヶ岳)
参加者: 国府谷(L)・松林・芳野
行程:
第1日目: 調布駅集合(23:00) – 清里駅待合室仮眠(01:00)
第2日目: 美しの森駐車場発(7:00) – 赤岳沢出合(10:00) – 旭岳東稜幕営地(14:30)
第3日目: 幕営地(6:00) – 五段の宮(7:00) – 旭岳山頂(12:45) – ツルネ山頂(13:40) – 赤岳沢出合小屋(15:00) – 美しの森駐車場(17:00)

3月14日 雨

前日からたっぷり降った雨も調布駅集合時23:00には上がり、1:00に着いた清里は道路に雪もなく標高の割には暖かだった。夜間無人の清里駅待合室の電灯は消えていたが床も乾いてきれいだ。トイレに暖房が入っているのがありがたい。銀マットを広げるスペースもたっぷりあり仮眠には最適だった。ここは結構使える仮眠場所である。

3月15日 晴れ

Img_0130

駅から美しの森駐車場まで車で10分たらず、駐車場は除雪してあり2台の車が止まり、仮眠中のようだ。トイレあり。

6:00出発。林道を延々と歩く。前日の登山者2名ほどのトレースが雨で消えかかって残っていた。雪面は薄く凍っているが中はあんこ状のクサレ雪。トレースを踏み抜くとヒザ上から股下あたりまで落ち込む。落ちると雪が靴にまとわりついて足を抜くのに苦労し体力を消耗する。3-4回の渡渉後、10:00赤岳沢出合。気温は高く、快晴無風。暑い。先行者なくトレーズも無い。雪はますます深く、踏み抜くと落とし穴のように腰辺りまで雪に引きずり込まれる。20歩に1回の割りで落ち汗だくである。

国府谷、芳野両名は落とし穴を踏み抜きもせず忍者のように雪面を進んでゆく。バテバテの私は、二人のトレースに間違いなく足を置いているにも拘らずズボズボと踏み抜いてゆきもがきあがいている。体重の差か? 国府谷、芳野、両名曰く、「沈み込む前に、次の足を出せばいいのだ」。メタボの56歳にはそんな芸当はできないのだ。

赤岳沢出合からアイゼンを装着して左の谷筋を進み、最初の左側ルンゼを直登するが、クサレ雪のためアイゼンが効かず汗だくのラッセルが続く。14:00稜線上の樹林帯に良い場所を見つけテント設営。さっそく国府谷、芳野、両名は翌日のルート確認とトレース作りの偵察に行く。

私にはそんな体力はもう無いので、一人のんびりと今シーズン初めての晴天を楽しんでいた。

3月16日 霞晴れ

Img_0131

4:00起床。5:50出発。稜線上で懸垂下降個所が1箇所あったが、きのこ雪とセッピのある急な稜線を1時間ほど登ると核心である「五段の宮」に着いた。ザイルを出し、国府谷さんがトップで左側をまいて登る。雪がズブズブでアイゼンもアックスも効かない。岩角を探り当てて引っ掛けながら登る。権現東稜から登山者の声が聞こえだした。この週末にこの当りに入っている登山者は意外と少ないようだ。無風で気持ちよい。6ピッチで12:45旭岳山頂。3人で握手。

国府谷さん、芳野さんありがとう。

西側からの風は強く寒い。早々にツルネ東稜を下降15;00赤岳沢出合17:00美しの森駐車場着。帰途、温泉につかり、晩飯の中華を食べ、10時過ぎに調布駅で解散。

反省: 今回の山行では雪稜と岩稜では比較的順調に登れたものの、だらだらと続く長いアプローチと雪質の悪さに体力がついていかず、国府谷さん、芳野さんの足を引っ張ってしまった。次回は体重を減らし、雪にもぐりこまない歩行術で望みたいものだ。

(記: 松林)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!