葛根田・大深沢源流行

日時: 2009年8月8日(土) – 11日(火)前夜発
山域: 岩手県八幡平
参加者: 国府谷(L)・廣岡・齊藤・下島・中村
行程:
第1日目: 滝ノ上温泉(8:50) – お函(11:20) – 滝ノ又沢出合(18:00)
第2日目: 滝ノ又沢出合(6:40)―北ノ俣沢左俣(7:10) – 八瀬森登山道(10:40) – 八瀬森山荘(11:20) – 関東沢支流下る(12:00) – 大深沢出合(15:00) – ナイヤガラの滝(16:20) – 四つ又出合(17:00)
第3日目: 四つ又出合(7:20) – 仮戸沢終了(11:30)―大深山荘(13:30)
第4日目: 大深山荘(6:30) – 関東森分岐(7:30) – 小畚山(8:30) – 三ッ石山荘(10:20) – 滝ノ上温泉(12:40)

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8月7日(金)

お盆休みが始まる。今年は夏合宿に東北の沢登りが計画に上り、葛根田川となる。
新宿西口に21時集合。台風8号と前線の影響が西日本に雨を降らせている。
東京もやがて雨模様となりそうな天気だった。5人が揃い北東北に向け出発する。
盛岡までの長丁場をいかにするかを車内で相談し渋滞の影響もまだ出ておらず、途中のあだたらPAでテン泊を決め込む。PAの小高い丘の上にテントを張る。

8月8日(土) 曇り

翌朝、5:00にあだたらPAを出発。良く眠れ夜行突撃の強行軍は避けられた。昨日の夜と同様にお盆休みとあって車の量は多い。流れは順調で8:50滝ノ上温泉に到着する。
駐車場は広く、休憩所の施設が良くできていた。
荷物を分配後、工事中の地熱発電所の脇の林道を詰め葛根田川に降りる。
川幅の広い低い堰堤を乗り越え沢歩きが始まった。しばらくで東北の沢らしいナメ床の歩きが続く。休みを入れながら明通沢、大ベコ沢と通過する。ナメのへつりのお函を過ぎ、大石沢に合流。テン場があり、釣り師が良く利用する場所のようだ。
ここまでの具合をみて、本日のテン場は予定通りの滝ノ又沢出合と決定され先を急ぐ。
ザックの中の隠し竿はオアズケで進む。途中、竿を持った二人組に合い話しを聞くと今日のテン場には既に2パーティー10人近くが居るとの情報。本人たちもその内の一パーティーのメンバーでした。これは今宵の岩魚危うし。ここまで来ても人の方が多いわい。
結局、18時に到着。小生はさっきの話でもはや岩魚の気力も失せてしまっていた。
ところが、今回の食事当番をお受けいただいた、下島シェフは元気一杯。「さっ、いくぞ」と戦闘体勢で出かけていく。その勢いに負け後に続く。
流石でした。一等地のテン泊をする若者集団の目の前で下島名人はあっという間に4匹の今宵の岩魚汁の食材をゲット。(小生は心がけが悪くボウズ)
かくして、初日の今宵。おいしいカレーに岩魚汁が振舞われ、無事に終了。

8月9日(日) 晴れ後雨

本日は八瀬森を越え、大深沢に下る。
6:40テン場を出発する。すぐに6m滝に出合、分岐でコースを選びつつ沢を詰める。
登山道までは以外にかかり10:40に藪を抜け飛び出す。ここからすぐで八瀬森山荘のあるお花畑のような湿原を通過する。小屋でしばらく休み、関東沢の支流を下り始める。
反対側はさすがに魚影が濃く、たまりに各所で岩魚が泳ぐ。休みにそーっと竿をだすとすぐに喰い付いてきた。ここではリリース。先を急ぐ。
やがて、大深沢の出合に到着するがここで空は雨模様に変わった。この出合にテン泊の予定をしていたが地形が変わっていて、5人が寝るテン場が無い。仕方なく先にテン場を求め進む事になる。ナイヤガラの滝にぶつかり、ザイルを出し上に登る。その少し先で四つ又の出合でテン場とする。この頃には雨がいっそうひどく降り、設営に苦慮する。
持参のツエルトをタープ代わりとし、狭い炊事場を作る。そんなこんなで既に夕闇が迫るなか、またしても名人が食材をゲット。岩魚初挑戦の中村さんも師匠に伝授されゲット。(雨具の無い小生は意気消沈でした。)
結局、一晩中雨が降り続くなか岩魚三昧のフルコースがシェフによって振舞われました。
さしみ、天ぷら、から揚げetc.etc 廣岡さんの歓声が轟きました。

8月10日(月) 雨

前夜、ラジオの気象情報を聞くと台風9号が急に発生し西日本から関東、東北にかけて激しい雨を降らせる模様と放送。また、関東でかなり強い地震があったと報道していた。
朝方の3時のニュースで再度確認しテントの皆に知らせる。台風の進路と速度が気になる。
4時には出発の支度を始めて、増水の状況を確かめた。安全策を取り、仮戸沢を登り稜線の登山道に出ることにする。沢の傾斜は緩いが、藪こぎがひどく登山道まで4時間を要した。
雨模様は変わらず、予報では北東北も夕方には強い降りになるという。結局、大深山荘にて泊まることとする。快適な避難小屋である。夜までに4パーティが宿泊する。
予定変更の為、本日の岩魚料理はなし。おいしい雑炊ご飯にシジミ汁をいただきました。

8月11日(火)曇り後快晴

昨夜のうちに雨は過ぎたようだ。6:20に小屋を出発する。帰りの行程が長くなった。
大深岳(1541m)を越え、三ツ石山、三ツ石山荘を経由して駐車場へ向かう。
途中から快晴となり八幡平の全貌が見渡せた。森が深く平らで広大な景色だった。
このブナの森にはもう一度、来ようと思う。岩魚にも会いに来なくては。
帰りには良い温泉に浸かり、自動車道も思いのほか空いており順調にて東京に帰還となりました。

(記: 齊藤)

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