2309 オツルミズ沢

日程: 2023年9月30日(土)-10月1日(日)
山域: オツルミズ沢(上越水無川)
参加者: 国府谷・他1名
行程:
第1日目: 越後三山森林公園(4:50) – オツルミズ沢出合(5:20) – カグラ滝上(7:00) – サナギ滝下(10:00) – 極狭ゴルジュ(12:00) – 大滝下(13:00) – 大滝上(14:15) – 小屋(20:15)
第2日目: 小屋(8:25) – 越後駒ヶ岳(8:45) – グシガハナ(9:20) – 越後三山森林公園(12:25)

上越沢のビッグルート

最近、チャンスの神様には前髪しかない、ということわざ(?)、格言(?)を肝に銘じるようにしている。
今回の山行はまさにそれであった。同行の(元会員の)I君から以前からそれとなくは話をしていたのだけど、まあ彼も忙しいし一度行っているルートだから偶々タイミングが合えば行くのかな、という感じではあったが、万一に備えて(ばかりではないが)それなりに雨宮さんに付き合ってもらい沢に行ったりして、とりあえず日程は空けておいて準備はしてあった。

簡単な打ち合わせの上、日程は9月最終週となった。雪渓の状況や不快な虫のいない時期を選んだつもりであったが、今年の雪渓の具合からしてもっと早くても良かったようだ。

1泊の予定だが荷物は30Lザックに納めるようにとのことで軽量化した。お酒は持って行こうか悩んだがパートナーは呑まないので我慢した。

一週間前から天気予報ではイマイチな感じだったが、金曜になり土曜日遅くから数日雨という予報に変わり中止かなと考えていたが夕方改めて打ち合わせて、初日のうちに小屋まで行けば大丈夫とのことで、一旦ワタシは渋ったのだが、前髪を離してはいけないと考え直してともかく行くことにした。
登山口の駐車場に着いて、テントを張っていたひとの話では、午前中に結構な量の雨がふっていたそうだ。まあここまで来た以上は行くしかない。

オツルミズ沢の出合を過ぎて20m程過ぎた所からいきなりカグラ滝下までの巻きが始まるのだが、だいぶ上がり過ぎてしまった。この滝に限らず出来るだけ小さく巻くことが大事なポイントだった。
サナギ滝の巻きも上がり過ぎたようだった。滝下に戻った時には、カグラ滝ですぐ先を先行していたパーティはもう見えないくらい先に行っていた。しかしワタシは出発してからずっと無我夢中だ。共同器材も持たされていないし、ペース配分など考える余地はない。巻きの木登りが続いている間、あんまり長いので腕力がいつまで保つのか、握力が無くなったら拙いなと思いながらもともかく遅れないように進むだけだった。

大滝は最後に短いが垂直部分があるので荷揚げした。このあたりで16時を過ぎていた。
この先もいくつか10m前後の直登出来ない滝が続くが左右の草付きの巻きの判断に時間を使ってしまった。もう灌木はあまりなく足元はドロドロなので掴んだ草(ニラ)だけを頼りに登って降りるかんじである。17頃から雨が降り出した上に暗くなってきて焦りも出てきたころ雪渓地帯に到着。今年は少ないようで簡単に避けて通過出来た。

本格的に暗くなってきてヘッドライトの明かりだけになり、これ以上草付きの巻きが出てきたら無理かなと思ったがその後はへつれば通過出来る滝だけだった気がする。
最後は小屋の水場を過ぎて間違えて頂上の分岐付近まで登ってしまい、GPSで確認しながら登山道に出て小屋へ下った。初老の身体がなんとか最後まで耐えてくれた。パートナーにも何度も、「俺頑張ったわー」と言った気がする。
外は雨でも小屋は快適で、悪天予報の為か泊り客は、同じくオツルミズ沢を遡行してきた2人だけだった。

翌朝、雨の中出発しクシガハナから下山。沢はやはり増水しているようで、昨日のうちに小屋まで上がって正解だった。
今時はオツルミズ沢も日帰りするひとも多いようで、今後はビッグルートとは言えなくなるのかもしれないが、自分には身に余るビッグルートだった。しかし、その中でも普段している沢登りの経験が役立っているなと感じられる部分もあった。今後も、もう少しだけアレを肝に銘ずるようにしていきたいと思う。

(記: 国府谷)

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