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2512 パタゴニア Vuelta al Huemul

日程: 2025年12月30日(火)-2026年1月2日(金)
山域: ロス・グラシアレス国立公園(アルゼンチン)
参加者: 酒入・他1


(記:酒入)

 年末年始の休暇に、アルゼンチンで暮らしている息子と、パタゴニアのエルチャルテンを拠点とする約70km 3泊4日のVuelta al Huemul(ウェムル サーキット)というトレッキングコースを歩いてきました。
※ウェムルは絶滅危惧種のシカのこと

 パタゴニア特有の強風、変わりやすい天候、急な登り下りがあり、十分な体力と経験が必要との事前情報に若干不安を感じていましたが、幸い天気に恵まれ、これ以上ない素晴らしい時間を過ごすことができました。

1日目 エルチャルテン〜トロ キャンプ場 15キロ/CT6時間

 午前は強風予報のためお昼すぎに出発。トレイルはエルチャルテンのビジターセンターから始まる。

 1日目は緩やかで距離も短いので気が楽だ。歩き始めから広々とした景色が広がり、テンションあがる!

 牧草地はぬかるみに注意。後から来たソロの若い女性に先をゆずったらぬかるみにズボッとはまり、シューズが泥だらけになってしまった。笑顔のまま通りすぎ、やがて見えなくなった。ただモノではない…

 1日目のキャンプ場は、川の近くの林の中にあった。枝を組み上げた風防がたくさんあり、よく整備されている。テン場は賑わっていて、人気ぶりにびっくりした。テントを張って一息したら風で砂が入ってきて、何もかも砂だらけになってしまった。

 22:00過ぎまで明るいので、起きている間はヘッデン要らず。心配していた気温はそこまで下がらず、ダウンもタイツも不要だった。

2日目 トロ キャンプ場〜 Paso del Viento 12キロ/ CT6時間

 砂まみれのテントで朝ごはんを食べて8:30に出発。1時間ほど急な岩山を登ると、このトレイルのハイライトのひとつであるジップラインの渡渉だ。激流の上を渡るのはなかなかスリリングだった。前後で助け合って、和気藹々とした雰囲気。居合わせたガイドさんが取り仕切ってくれていた。

 さらに登ると氷河に出た。恐る恐る乗るとしっかりと固い。割れ目を避けながら氷河を歩くのは、迷路みたいで楽しい。遊びながらトラバースして、標高を上げていった。

 突然景色が開け、ずーっと遥か先まで、見渡す限り氷河が広がっていた。南パタゴニア氷原。そのスケールの大きさに息を飲んだ。遠くに真っ白な大きな山が光輝いていた。みたことのない景色を前に、パタゴニアにいるんだな~と、じんわり感動がこみあげてきた。

 キャンプ場は、池のほとりの美しいところだった。途中で仲良くなった若者たちと一緒にごはんを食べながら、そういえば、今日は大晦日だったと気がついた。こんな素敵なところで新年を迎えられるなんて、よい1年になりそう!

 やはり風は強く、夜中テントが大きく揺れていたけど、テントを信じて熟睡。ふと目が覚めると、ちょうど年が変わるタイミングだった。外に出ると丸い月が明るく光っていた。寝る時間まで明るいので、パタゴニアに来て初めて星空を見た。

3日目 Paso del Viento 〜Témpanos bay 16キロ/ CT7時間

 新年の朝ごはんにフリーズドライのお味噌汁を食べる。晴れてよい1日になりそう。しばらく氷河沿いを歩く。

 ウェムル峠への登りは、聞いていた通りものすごい強風だった。低姿勢で耐えて登りきると、エメラルドグリーンのとてつもなく大きな湖が現れた。そこから一気に下るとキャンプ場だ。日本ではよくあるザレて木や草を掴みながら下るようなところもあり、急な下りに慣れていないのか、苦労している人が多かった。

 湖のほとりキャンプ場は、目の前に青い氷山がぷかぷかと浮かんでいて、夢のような場所だった。湖畔で氷河のかけらがぶつかりあってシャラシャラと美しい音を奏でていた。

 たいていみな同じ行程で歩くので、顔見知りができてくる。前の日に一緒にご飯を食べたふたりともキャンプ場で再会し、湖を眺めながらのんびり過ごした。スペイン語は全くわからないけど、若者たちの楽しそうな会話は聴いているだけで心地がよく、幸せな時間だった。

4日目 Témpanos Bay 〜Túnel Bay 20キロ/ CT7時間 Túnel Bay 〜 エル・チャルテン 8キロ 

 5時すぎに起きて、湖で日の出を待つ。東の空は厚い雲がかかっていて太陽は見れなかったけど、氷山の浮かぶ湖の朝はとても美しかった。

 最終日は高低差は少ないが、距離は長い。もう一度ジップラインで渡渉して、緩やかなアップダウンを繰り返しながら延々と歩き、フェリー乗り場に到着。さらに牧草地を8キロほど歩いて町まで戻った。たくさん歩いて疲れていたけど、終わってしまうのはとても寂しかった。

 フィッツロイが見えたとき、戻ってきたなーと感慨深かった。

 エル・チャルテンには10日間滞在し、Vuelta al Huemulの前に1泊2日でセロトーレとフィッツロイを眺める人気トレイルも歩くことができました。 こちらも、Theパタゴニア、ミーハー心を満たしてくれる、最高のトレイルでした。

 フィッツロイ まさか憧れのパタゴニアでトレッキングできる日がくるとは。想像を超える景色に出会うことができ、山をやっててよかったなと思いました。マイペースな母親のガイド役をしながら、感動を共にしてくれた息子に感謝。

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