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2607 大常木谷

日程: 2026年7月25日(土) – 26日(日)
山域: 大常木谷(奥秩父)
参加者: 山下・他2名
行程:
第1日目: 入渓点(11:00) – 1220m付近C1(16:30)
第2日目: C1(6:30) – 大常木谷(9:30/10:00) – 竜喰谷1400m付近(12:30) – 一ノ瀬(14:30)

町はうだるような暑さ。今日気温は甲府で40度近くまで上がるとか。

先週と同じメンバー(ゆめちん、みやしー)と塩山駅で集合し、車を走らせる。

森の中のくねくね道を進むと、突如視界が開ける。昔ながらの家が数軒と、よく手入れされた畑。黄緑色に光っているその小さな集落が、入山地点の一ノ瀬。こんな奥地にこんな綺麗な場所があるなんて。まるで時代から取り残された桃源郷のよう。一瞬で自分たちがまだ小学生のような錯覚に陥る。夏休みでおばあちゃんの家に遊びに来たような、今日から夏の冒険が始まるような、そんな気持ちになる。

通行止めの手前で車を止める。

準備をして柵を越えしばらく道路を歩くと、山火事防止の看板。そこからヘルメットを被り、黄色の目印に従って斜面を下る。斜面は急だけど踏み跡がしっかりしているので怖くはなかった。

一ノ瀬川を降ると、大常木谷出合い。薄暗い出合いから遡行を開始する。

しばらく歩くと、ゴルジュ状になり、五間の滝が出てくる。右側を泳いで取り付く。足がつかなくて焦った。泳ぎが苦手すぎて先が思いやられる。

次に出てきたのは千苦の滝。左岸を捲く。最初上まで上がりすぎたが、途中で気づき踏み跡に復帰。高度感のあるトラバースで緊張する。残地ロープが設置されているところではハーネスを履いてセルフを取りながら進んだ。

少し視界が開け進むと、山女魚淵。長めのゴルジュ。五間の滝ではヘルメットを浮いたザックが押し上げることで首が締まり焦ったので、ヘルメットを脱いで泳ぎ出す。水流が強くなるあたりで漕いでも進まなくなったのでみやしーにお助けを貰う。少し引っ張ってもらうと突っ張れる状態に。ザイルなしで抜けられたことに成長を感じた!そして、北海道とは比べ物にならないくらい水温が高くて、ずっと浸かってても苦じゃない。体が冷えない。これは素晴らしい!

その後も小滝や小ゴルジュを超えると、予定テンバに着いた。

3パーティほど先客がいて、この沢の人気さを知る。

夕方から雨予報だったので、とりあえず薪を集め焚き火をつける。火が安定したら釣りへ。直前に別パーティが釣ってしまっていたため魚はかからなかったものの、ゆめちんとみやしーにテンカラ体験してもらえてよかった。帰りにゆめちんが転んで腰を打ち、少し心配。

先週、2人の夜ご飯があまりに貧相だったので、今週は私がみんなのおかず担当。食前にお茶菓子と、メインはチーズフォンデュを用意した。野菜やウインナーを火で炙り、温めてトロトロになったチーズにつけて食べる。Vamos!2人がおいしいおいしいって言って食べてくれたのが嬉しかった。

お腹いっぱい食べて落ち着いたところで、ゆめちんが花火を出してくれた。焚き火で火をつけ、ひとときの煌めきを楽しむ。あー、夏だなー。夏休みだなー。

20時ごろ就寝。タープで、外の風を感じながら眠りにつく。雷が遠くでゴロゴロ鳴っていて少し不安だがすぐに眠りに落ちた。

翌朝、4時半に起床。心配していた雨は降らなかったようだ。シュラフでぐずぐずしている2人を横目に焚き火をつける。朝はカップラーメン。金曜の夜に成城石井で買ったナッツとドライフルーツ入りのマシュマロを出すと、2人に喜んでもらえた。贅沢な食事ができるなんて、社会人になって頑張って働いた甲斐があるぜ。

ゆめちんの腰もなんとか大丈夫そうなので、計画通りピークを目指すことにする。

6時半ごろ出発。上流は単調かと思いきや、面白い小滝など出てきて意外と楽しめる。丁寧に地図読みし、最後は尾根の鹿道を詰めて稜線へ。水が途絶えてからはガレていたり気温高かったり、なかなか大変。達成感から、辿り着いた稜線上のポコがピークだと勘違いする。ご褒美のゼリーを食べ写真を撮る。途中で、「ピークなら看板くらいあるくね?」ということに気づき移動する。本来のピークで再び写真を撮りやや気まずい。でもまあよい。ピークから竜喰山方面へ稜線上の踏み跡を辿る。・1999の手前のコルから竜喰谷へ下降を開始。最初は笹の急斜面で、お尻でズリズリ滑りながら。途中から沢型に合流。ガレていて落石注意。単調でガレガレで虫が多い沢型をしばらく降ると、ようやく水が出てきた。まもなく竜喰谷にCo1400で合流。雷がゴロゴロし始め天気が怪しいが、とりあえず沢を降ることにする。Co1350のあたりで急に空が暗くなる。こんな暗いなんてヘッドランプ欲しいくらいだよと思ったその瞬間、急に雨が降り出した!大粒の雨が降り注ぎ、直感的にやばいと感じる。ゆめちんと顔を見合わせ、エスケープを決意。沢を引き返し林道で下山することに。さっき捲きおりたばかりの滝をすごい勢いで巻き返し、濁った沢を登っていく。自分がすごい集中していることがわかる。火事場の馬鹿力ってこういうことか。少しすると雨が弱まり、ホッとするのと同時に自分がとてもお腹が空いていることに気づく。林道の合流点まで行って一安心。その頃には空が再び明るくなっており、この降水量なら沢下れていたかもね、と。ただあのまま降り続いたかもしれないし、エスケープの判断して良かったね、と。

あとは雨の雫がキラキラ輝く森をのんびりおしゃべりしながら降って、沢の砂金拾って一儲けしたいななんて話をして、美しい一ノ瀬の集落へ。※沢に落ちてたのは金ではなく雲母でした。

ゴルジュでたくさん泳いだのも、焚き火で花火したのも、突然の雷雨による逃避行も、帰ってきたら全部夢みたいな出来事。

次回はお盆!我々の夏の冒険はまだ終わらない!!

(記: 山下)

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