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2609 北木島・古採石場跡探索

日程: 2026年9月12日(土)
山域: 笠岡諸島(北木島・トンギリ山)
参加者: 大塚
行程: 豊浦港周辺(9:17) – トンギリ山(10:02/10:11) – 採石場跡 – 北木島港周辺(11:40)

3月にも個人的にイベント参加で訪れた北木島に、山行目的で再び行ってきました。今回は衛星画像を手がかりに、島内に残る採石場跡を探しながら歩くことにしました。

北木島は、江戸時代から400年以上続く採石で知られる島です。島の各所には採石によってできた窪地に雨水が溜まり、切り立った岩壁と美しい湖のような景観が生まれていて、いくつかの採石場跡は日本遺産としても登録されています。今回は、衛星画像から湖になっていそうな場所にあたりをつけ、山中を縦走しながら実際にたどり着くことを目指しました。

この探索には、事前に行っていた実験がありました。北木島の採石場跡に溜まった水域を衛星画像から検出するものです。Sentinel-2の衛星画像を使い、水面が反射する光の特徴から島内の水域候補を抽出しました。
具体的には、緑色の光と近赤外線、短波長赤外線の反射の違いを利用するNDWIとMNDWIという指数を組み合わせ、植生の影響を取り除きながら水域らしい場所を拾いました。10m四方の画像をもとにした解析なので、小さな池や岩壁の影、海岸付近の水面などが混ざる可能性はありますが、最終的に島内145か所の水域候補を地図上に表示できました。

この結果を見ているうちに、衛星画像の上で水域に見えている場所が、実際にはどのような景観なのかを確かめたくなりました。そこで今回は、候補地点をいくつか頭に入れたうえで現地を歩き、採石場跡の岩壁や水面を自分の目で確認することを目的にしました。衛星から見つけた場所へ歩いて近づいていく、いわば現地調査を兼ねた山行です。朝9時過ぎに歩き始め、まずはトンギリ山へ向かいました。踏み跡のない場所が多く、少し進むたびに枝や藪に行く手を阻まれました。地形図や衛星画像を確認しながら進路を探しましたが、道はかなり入り組んでおり、何度も行ったり来たりすることになりました。

木の枝をかき分けながら進むため、半袖で来た私は腕のあちこちに切り傷をつくってしまいました。気温も40度近くまで上がっており、風の通らない山中での藪漕ぎはかなり厳しいものでした。思うように歩みを進められず、当初は島を一周するつもりでしたが、今回は半周ほどで切り上げることにしました。

それでも、島の東側、北木島港の近くで、周囲に人の気配がない採石場跡を見つけることができました。人工的に切り立った岩壁の下に、エメラルドグリーンの湖面が静かに広がっていました。衛星画像を頼りに探し当てた景観だけに、実際に目の前に現れたときは、ジャングルの奥で古代文明の遺跡を発見したような感動がありました。

11時40分頃に歩き終えました。短い時間ながら、通常の登山道歩きとはまったく違う、探索する楽しさのある山行になりました。北木島は島そのものを程よく歩いて回ることができ、採石の歴史と独特の景観も楽しめる面白い場所です。ただし、夏場の山中は暑さと藪が厳しいため、次回訪れるなら涼しい時期を選びたいと思います。

(記: 大塚)

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