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2302 巻機山

日程: 2023年2月23日(木) – 25日(土)
山域: 巻機山(上越)
参加者: 国府谷(L)・雨宮・大江
行程:
第1日目: 清水村(11:40) – 1270m幕営(16:00)
第2日目: 幕営地(6:00) – 柄沢山(8:30) – 巻機山(12:50) – 避難小屋上幕営地(14:00)
第3日目: 幕営地(6:30) – 登山口(10:30)

全行程トレースなし!!
2泊3日 冬のバリルート柄沢山から巻機山へ

とりつきの急登はなかなかのラッセルで先頭人は戦闘モード。と言うかラッセルは登山開始から最後までたんまりとあり雪深い新潟の山を堪能することになった。

2/23

高速の渋滞があって予定地点1600Mあたりまでは行けず景観が開けて1270Mの平らな部分は快適だった。

2/25

ロングロングの工程にリーダーは心配性。お気楽な私めはルンルン気分。もちろんトレースはなく白化粧をした上越の山々の景観は圧感で、我々三人のみと言うなんとも贅沢な空間を独占できた。ラッセルやテン泊荷物を背負っての縦走はしんどいけれどそれにも増したご褒美が我々を迎え入れてくれる。こんな素敵なスポーツが他には見つけられない。仲間たちがいてこそ可能であるからいつも心からの感謝しかない。
最近筋トレジムに週3回40分通って、脚、尻、背中、肩を強化してきた甲斐あって身体は前回の登山より楽であった。この調子で筋トレを続けてもっと荷物を背負い会に貢献したい想いはある。
若干の登り降りはあるものの縦走路からの景観は感激もの。ここまで登らないと感じ得ない地球のオオトツを上から眺められてなんて幸せなんだろうと、リーダーたちの疲労をよそに楽しんでしまった。すみません。避難小屋あたりに設営。避難小屋は雪の中に埋まっている。

大江さんの頑張りによって予想より早く到着したので雄大な山々を見ながらお茶をしたり昼寝したりとのんびりすごす。ところが雲行き怪しくだんだん雪が降ってきて夜中豪風巻き起こりテントをしならせていた。風側に寝ていたので一晩中強い風にあたり朝まで耐えるしかなかったが昼のご褒美の後には、こうした試練も山の洗礼だと思うことにしている。

2/26

早朝から吹雪いているから下山は大変だなぁーと話しながら身支度を整えテントを飛ばされないようなんとか片付ける。視界は5メートルくらいしかない。
ルーファイなどこんな状況ではまず無理、、、
本来なら停滞するところだがGPSがやっぱり助かって無事下山。清水村はふわふわとした雪が降っていたが穏やかで安堵し、温泉入って美味しいトンカツを腹一杯頂いて帰京した。

(記: 雨宮)

2211 越百山・南駒ヶ岳

日程: 2022年11月7日(月) – 8日(火)
山域: 越百山・南駒ヶ岳(中央アルプス南部)
参加者: 松林
行程:
第1日目: 伊奈川ダム下駐車場(22:50)(車中泊)
第2日目: 伊奈川ダム下駐車場(6:13) – 福栃平 – (遠見尾根) – 越百避難小屋(12:00) – 越百山(空身ピストン) – 避難小屋(泊)
第3日目: 避難小屋(5:50) – 越百山(7:00) – 仙涯嶺(9:00) – 南駒ヶ岳(11:50) – (北沢尾根) – ケサ沢 – 福栃平 – 駐車場(16:20)

伊奈川ダム駐車場には朝まで他の車は1台も無かった。今回も誰にも会うことのない山行だナ と思いながら6時前に出発。ダム周辺の紅葉は真っ盛りで天気も良好。テンポよく高度を稼いで越百小屋まであと10分ほどのところで下山してきた40歳代の登山者一人に会った。前日空木岳避難小屋に泊ったそうだが 早い! 伊奈川ダムからさらに歩きJR須原駅まで行くという健脚者だった。

途中わかりにくい水場で4L補給し12時過ぎには避難小屋に着いてしまったし天気も良いので空身で越百山をピストンしてきた。

山頂はピーカン。御岳・南アルプス・富士山・八ヶ岳まで望める最高の眺望でした。

越百避難小屋は古いがこぎれいで快適。真新しいトイレはカギがかかって使用不可だったのが残念でした。

翌朝も快晴。放射冷却で寒く風も強い。長く伸びた霜柱をザクザク踏みながら登る。
越百山の良いところは伊那盆地が直下に見渡せることだろう。駒ヶ根と松川の町が真下に広がっており正面には南アルプスほぼ全山が望める。西に御岳と中央アルプスという越百山の立ち位置も実感できるところだろう。
仙涯嶺と南駒ヶ岳の北斜面には積雪があったがアイゼン・ピッケルを出すほどではなく大半のルートは無雪。中央アルプス南部は根雪になるのが遅いようだ。

北沢尾根を下り出してすぐに後ろから20歳代後半と思われる若者が追い着いてきた。聞けば私と同じ伊奈川ダムに車を停めて今朝04時に登りだしたとのこと。同じコースを日帰りすると言う。空身とはいえ驚くべき健脚・体力。年齢差と体力差を見せつけられた感じだ。

伊奈川ダム下駐車場には予定より早く下山できたもののラスト3時間はヒザに力が入らず辛い下りだった。谷底の駐車場はこの時期すぐに陽が陰ってくる。

ちょうど皆既月食に遭遇し天候も良かったので月食を見ながら帰宅した。

今回の山行もアプローチが長く、稜線付近はハイ松が茂り登山道をおおい隠していてルートがわからない箇所がかなりあった。的確なテープマークが無ければ3回程度の道迷いでは済まなかったと思う。こいうときのナビは心強い。

(記: 松林)

2209 中ノ岳-丹後山

日程: 2022年9月11日(日)
山域: 中ノ岳 – 丹後山(上越)
参加者: 国府谷(L)・雨宮
行程: 十字峡駐車場(4:05) – 中ノ岳(9:17) – 兎岳(11:49) – 丹後山(13:02) – 十字峡駐車場(16:18)

リハビリ登山⑧

日帰りピークハント祭りも八座目?越後の八海山、駒ヶ岳は有名で知っていたが(行ったことないけど、、、)、中ノ岳は仲間に教えてもらった山で100名山らしい。行程時間が13時間を超える大縦走。今の自分では宿泊荷物を持って登ることには肩の不安があり出来ることを一歩づつ。

ロングトレイルということで朝4時にキチンと出発した。登山口からこんな急登なのも珍しい。中秋の名月を見ながらの車中泊でしたが、おかげさまでしっかり睡眠ができ元気にモモをあげて登り始める。五合目になると開けてきて中ノ岳の全貌が見え、でかい!カッコいい!もうここからはテンション上がりっぱなしで、山の大きさに圧倒されながら幸せな気持ちは間違いはない。まあ、それなりに時間はかかったが、お天気を味方に八海山も見えちゃったり展望がいいコースだ。山頂からの展望は越後三山と言われる駒ヶ岳も間近で大迫力だ。お天気が最高なので山頂でゆっくりしたい気持ちにもなるが、この先の行程もあるので早々に縦走路に向かう。

見た目はご褒美縦走路のように見えたが、いくつかのピークをまあまあ登ったり下りたり、足と精神にくる山道だった。兎岳を越えると歩きやすくなり相変わらずお天気も良いので周りの景色を思いっきり堪能しながら歩く。ただ日陰もなくお天気も良いトップライトの稜線上では体力を持っていかれるから1時間に一回の小休止と水分補給は必須。パートナーは心配症で行程時間をすごく気にするが、YAMAPさんのペース配分で100%以下にならなければ予定通り進んでいることがわかるのでこの機能は優秀だと改めて思う。丹後山からの下りは激下りと、疲れも溜まってきて快適とは言えなかったが頑張ったと思う。駐車場に着いた時のゴールタイムは標準タイムから1時間早く到着したのでパチパチやったー!と拍手を贈りたい。今回、持って行った水は2Lでしたが2.5から3Lは必要だった。スポーツジェルを持っていたのでそれで凌いだ感じ。パートナーは暑くて辛いのみの稜線歩きと言っていたが、私は越後の雄大な山々を360度も堪能できて疲労感と共に満たされた。

感謝。

(記: 雨宮)

秋のトレーニング

日程: 2021年10月4日(月) – 6日(水)
山域: 北アルプス 笠ヶ岳 – 槍ヶ岳縦走
行程:
1日目: 新穂高温泉(6:30) – 笠新道 – 笠ヶ岳テント(15:00)
2日目: 笠ヶ岳(5:30) – 双六山荘(10:00) – 槍ヶ岳テント(14:40)
3日目: 槍ヶ岳(6:10) – 新穂高温泉(11:00)

沢歩きで滑ってこけて、ダイナミックに肩を打ち、そこからズキズキしはじめたのが1ヶ月前。

騙し騙しクライミングをやっていましたが、登るときはこれが痛くなく、夜になるとズキュンズキュンと眠れずロキソニンを飲むハメに。

ここは涙をのんでクライミングをお休みとし、ロングトレーニングを目的とした秋のテント泊一人山行に出発した。

いつも山岳会の皆様に助けられているので、山ボッチ行くぞと思い立った訳です。

笠新道からの笠ヶ岳→右手に穂高連峰を見ながら、双六山荘経由、迫り来る槍ヶ岳までの稜線を歩いてみよう。

一日目

笠新道は急登らしいが行けるでしょと思い込み軽量化もせず歩き出す。
快調ー快調と思いきや、3時間も歩くと軟弱な太ももが攣り始めて、騙し騙し登るが痙攣がなかなか治まらず実に鬱陶しいったらありゃしない。
舐めてたかも。。。と考え始める。

トレーニングだと考え、軽量化も大してしなかったのが原因か?
クライミングばかりで体力がおちたか!?
それでも周りの紅葉に助けられながらコースタイムくらいで笠ヶ岳のテント場に到着した。
ここは裏銀座と言われるコースからも外れていたため前回の山行では飛ばしていた場所。

リックを置き、笠ヶ岳山頂へ向かう。
山荘から近いのがまた良い。
素晴らしい景観は雲の上にあり、ここで一気に気持ちには上がった。

広がる雲海。
対面する向こうに、槍ヶ岳から穂高連峰、更には乗鞍岳まで見応えは十分である。

山頂を存分に堪能して山荘に下山。

そして
冷えたビールを熱い身体にあげてみる。クゥー!
穂高の山々をつまみに贅沢な時間を過ごす。
なんとここには
大望遠鏡も置いてあって明日行くであろう槍ヶ岳の山頂もよく見えた。

あんな遥か向こうに存在する槍ヶ岳まで果たしていけるのか?とも考えながら、「明日行くから待っててね。」と何度も呟いておく。
日も傾きだしたのでテントを張りに少し下山。
平日のせいか空いていて、広々とした中に私のテントが一つ。
神々が遊ぶ庭園みたいでますます楽しくなる。
コーヒーにブランデーを垂らすのが最近のお気に入りで、穂高の山並みもよく見えて、雲がポコポコ浮いているのを目の前に見ながらスペシャルコーヒーを堪能した。

あとはご飯を食べてクィーンを聴きながら寝るだけ。無印の牛すじカレーだったが半分しか食べられず明日の朝食へ。

風もなく満点の星空を夜中に見て、またウトウト。

二日目

朝4時起き。
ヘッデンを付け5時過ぎにはテント場を離れる。

朝日に照らされながらの稜線歩きは理想的だ。
上から眺める紅葉も心躍る。
満足感に満たされながら双六山荘に到着。
ここはなんと素敵な山荘だろう。
のんびりもしたかったが、ここから槍ヶ岳まで5時間。今10時を過ぎた所、午後から風も強くなり、明日の天候下り坂。
16時には槍ヶ岳山荘には着きたい。
冷えたポカリを一気飲みして目の前の大きな山をエッチラコと登り出す。

人がいなくて静寂な山歩きを楽しみつつ、むこーの槍ヶ岳はまだまだ遠い。
疲労も少しづつ増してくるが、ここの稜線歩きはゴールデンルートであった。いくつかの稜線を登ったり降りたりしながら槍ヶ岳がドンドン目の前に近づいてくるのは大迫力で楽しい。

こんな素晴らしいルートに山人が歩いてないなんて、信じられないなぁー。

槍方面からは大きなリックを背中に逞しいお兄さんが三人くらいきて、「今から行くんですかー!」と脅されて先を急ぐ。
笠新道のように足はつらなかったから、快調に歩を進めることができた。

槍がまるで私だけの山みたいで贅沢に思う。
北鎌尾根もよく見える。
もう少しゆっくり歩きたい時は双六小屋に泊まった方が良いですね。

予定より少し早く、15時には槍ヶ岳山荘に到着したがもうヘロヘロだ。

とても山頂に行く気持ちにはなれず、朝に居た笠ヶ岳が見える所にテントを張り、買い出しして色々ゲット。最近の山小屋には自動販売機があって冷たい飲み物が、うはぁーやっぱ美味いです。

ご飯は申し訳ない程度に流し込み、のんびりとサンセットを楽しんだ。真っ赤に燃えている西の空と笠ヶ岳の光景は地球からのプレゼントだ。
あそこから遥々ここまで来たんだなぁー、感無量とは今のこと。歩く事って凄いと改めて思う。

2次会スタート。
電波が入るのでAmazonミュージックで楽しく過ごし夜は過ぎて行くが、風が強くなかなか眠れないし興奮しているのかもしれない。
明日はお天候が良かったら槍に登って上高地にでも降りよう。

三日目

ガスガスとなり小雨も降り、風も強い。
速攻テントを片付け6時には新穂高温泉に向けて駆け下った。
東京行きのダイレクトバス2台は満席でお席がなかったので、のんびり温泉に浸かり、身体を癒してあげてからバスで平湯へ。16:05の出発までには1時間以上あったのでバス停にあった足湯に浸かってボーとしてた。

中央道で大事故発生。諏訪を出た後、長坂インターから須玉まで中央道が閉鎖されていて、一旦下道で大渋滞になっていた。
コリャー参った。。。
車の事故は譲り合い、相手を思いあって運転すれば事故が少なくなるのになぁー。。。

(記: 雨宮)

年末の谷川馬蹄形縦走

日程: 2020年12月26日(土) – 29日(火)
山域: 谷川岳・馬蹄形縦走
参加者: 坂田(L)・江戸(SL)・塩田
行程:
1日目: 土合駅(7:10) – 白毛門手前1520m(C1)(15:15)
2日目: C1(7:00) – 白毛門(8:00) – 笠ヶ岳(9:40) – 朝日岳(10:35) – 清水峠(C2)(14:15)
3日目: C2(6:30) – 七ツ小屋山(8:00) – 蓬峠(9:05) – 武能岳(10:35) – 茂倉岳(13:45) – 一ノ倉岳手前1940m(C3)(15:20)
4日目: C3(6:25) – 一ノ倉岳(6:40) – オキノ耳(8:25) – トマノ耳(8:40) – (西黒尾根) – 土合駅(12:15)

メイン記録担当: 江戸

26日(土)

私にとっては念願の冬期馬蹄形チャレンジ(2回目)。前回挑戦時は1人だったが、今回は坂田さん塩田さんとの3人パーティで心強い。計画は予備日2日含めて計5日。
7時に出発。曇り空の中、少々雪がちらついている。入山一週間前にドカ雪が降ったため、初日から厳しいラッセルになることを覚悟(期待?)し、上下ともにベースレイヤーにハードシェルの臨戦態勢(汗っかき)で白毛門駐車場へ。駐車場の入口の雪深さは腰上。3人とはいえ、今回も苦労しそうだ。

いきなり腰ぐらいのラッセル
まだまだ余裕!


最初の急登に入ると、一歩進む毎に眼前の雪を崩しては踏み固め、踏み固めては崩し乗り越えていく酷いラッセルを強いられる。たまに藪を踏み抜くと、復帰に全身でもがかなければならず鬱陶しい。
先頭の負荷が大きくペースが上がらないため、坂田さんの提案で空身でラッセルする作戦に変更。これが上手くいき、先頭の負荷をパーティ全体に分散させることができた。

先頭は空身で


全身で泳ぎもがきながら進むようなラッセルを3人交代で夕方まで継続し、松ノ木沢の頭を過ぎたあたりで幕営。空身作戦の効果か思っていたよりは先に進むことができたが、最後は若干シャリバテ気味だった。隊列が伸びた状態が長く続き、休憩が疎かになってしまったためだろう。今後は意識的に補給しなければ。
初日の夕食は塩田さんの豚肉生姜鍋。豚肉800gと大量の野菜を3人でかきこみ、英気を十分に養うことができた。全身が疲弊し強風と降雪の中で眠る夜も、同行者がいるとやはり心強い。

初日はここまで

27日(日)

4時起床。4時半頃にパーティがテント脇を通り過ぎる。
7時に出発。空は晴れ、絶好の登山日和であったが、心の中は先行パーティに追いつこうと気が逸っていた。白毛門に辿り着いてもトレースは先に続いており、見ると先行者は笠ヶ岳の頂上を過ぎ朝日岳まで向かう様子。

2日目のスタートはトレースの後塵を拝する


日が昇り、雪が腐り掛けてくる中で笠ヶ岳に到着。山頂では、七ツ小屋山や武能岳、茂倉岳など、後半の目標が一望できた。
休憩も程々に、朝日岳へ向かう。道中は半ば雪が腐り踏み抜きが増えたものの、雪は膝下程度でトレースもあったので、ぐんとペースが上がった。
朝日岳到着目前で、引き返してきた先行パーティとすれ違う。聞くと0時過ぎに土合駅を出たとのこと。

朝日岳、天気良し
気温が上がってエビの尻尾がうまい?


朝日岳からはトレースは無い。次の目標は清水峠だ。ひたすら下り続ける行程なので、どれだけ雪深くても1時間半程度で着くだろうと思っていたが、完全に見誤っていた。
尾根を降り始めると、時には腰上までくる雪深さと藪の踏み抜きのためにラッセルは難航。下りとはいえ、ここまで雪深いと、膝を目一杯振り上げて一歩一歩踏み越えていくしかない。清水峠が常に見えている分、進みの遅さを嫌でも感じてしまう。いくらか下って勾配が落ち着いてくると、今度は雪を崩して踏み固めて乗り越えての繰り返し。10分も続けると、体中の酸素を使い果たしてしまいそうな全身運動。日が照り、風もない中で、我々は雪との格闘を延々と繰り返した。

ラッセルで満腹、清水峠目前でレスト


結局、清水峠に到着したのは朝日岳通過から3時間後。夜から翌朝までは強風予報のため、この日は清水峠で行動終了とした。
荷物を置き、七ツ小屋山方面へ30分程トレースを伸ばし、避難小屋に入った。
夕飯は私の担当。ぺミカンを水に浸し、味噌生姜の鍋の素を放り込み加熱するのみの簡素な鍋だ。ぺミカンはごま油とバターで固めており、〆に放り込んだラーメンが実に美味しかった。
日が暮れてから吹き出した強風の中、小屋の有難さを噛み締めながら床に就く。翌朝の風の様子や翌日以降の稜線の雪質、年末の寒波など、懸念材料は尽きなかったが、食料・燃料・体力の余裕からかポジティブな気分は崩れなかった。

28日(月)

3時半頃起床。深夜まで吹き荒れていた強風は止んでいた。

出足はまずまず


水作りに少々時間を掛け、小屋を出たのは6時過ぎ。峠から進むといきなり200m弱の登りに入るが、昨日トレースを作った甲斐もあって快調に進む。急登を越えた直後は比較的平坦な雪深い尾根道が続き、七ツ小屋山に近づくと再び傾斜がついてくる。ここの雪質は表面のクラスト具合がバラついたモナカ雪で、歩く場所さえ選べばそれなりに歩きやすかった。七ツ小屋山に着いたのは出発から一時間半後。昨日の朝日岳 – 清水峠での苦戦から、七ツ小屋山までに3時間は覚悟していたので、嬉しい誤算だった。

ここまで楽勝


七ツ小屋山以降の稜線は、雪深さは膝くらいで歩きやすかった。たまに藪を踏み抜くことはあったが、蓬峠までは特に苦労もなく到着。
蓬峠以降は雪庇とその付け根のクラックが目立った。クラック自体は雪で隠れてることが殆どで、落ちると腰まで嵌まるので鬱陶しい。12月末という時期もあり、雪庇がオーバーハングするほど発達している訳ではなかったが、進路取りには常に気を払った。

この辺からクラックも出てくる


武能岳 – 茂倉岳の行程は、全体的に雪深さは膝上程度で比較的歩きやすかった。ただし、この辺一帯は所々で薮が密集しており、その突破にはかなりの労力を要した。というのも、藪の上の雪のクラスト具合は不安定で、乗り越えていくには心元なく、かといって藪を避けると大抵吹き溜まりになっていたためだ。茂倉岳の登りなどは特に酷く、藪を乗り越えようとして表面の雪を踏み抜いては進路を変え、進路を変えては藪にぶち当たるといった調子のあまり面白くない歩行が続いた。

ここからが長い、晴天もここまで


茂倉岳の頂上付近にくると藪は無くなったが、今度はガスが出てきて完全に視界を奪われる。地図を見ながら地形、方角、斜度などを確認し、視界の端に薄らと見える雪庇らしき縁からは距離を取りつつ歩き続けた。頂上らしき場所に到着しても、結局どこが山頂なのかはよく分からず。休憩も程々にして先を急ぐ。
相変わらずのホワイトアウトの中、稜線らしき斜面を歩く。緩やかな登り返しを経てしばらく進むと、一ノ倉岳の頂上付近らしき所に到着。この時点で14時半を回っており、先の道にもテント場に相応しい場所は無いという判断から、幕営適地を探して引き返す。10分程戻ったところで幕営。
夕飯は坂田さんのフリーズドライカレー(たっぷり野菜・鶏肉)&ライス。疲れた身体に炭水化物と油分が染みる。食前のココアとプロテイン入りコーンポタージュも非常にありがたい。食後には、各自持ち寄ったウイスキーや坂田さん持参のおつまみを少々頂いた。
天気予報では低気圧の影響が1日早まり、翌々日には荒天となる見込み。何としても翌日中には下山したいところ。

29日(火)

4時起床6時半発。
テントを出ると、外は薄ら明るんでいた。風は微風。景色はよく遠くまで晴れ渡っていたが、周辺の低山には所々雲が掛かっていた。

少し積もったが、視界よし


一ノ倉岳に到着すると、朝焼けを背後に白毛門や笠ヶ岳が聳える素晴らしい眺望が広がっていた。立ち止まって写真を撮っていると、雲海が山肌を上ってきており、気付いた時には向かう先の谷川岳や周囲の稜線をあっという間に飲み込んでしまった。

日の出前に一瞬ガスが取れた
素晴らしい眺望


視界不良の中、谷川岳方面へ進む。ここからは雪庇が風下(東側)に大きく張り出し、その下は断崖となっているため、今まで以上に注意を払って進路を選ぶ。一ノ倉から下りきった辺りで岩場に当たったため、ワカンを外しアイゼンを装着。
雪庇を踏まぬよう若干風上に寄って進むが、ここでも藪付きのクラスト雪に苦しめられた。ただ、昨日と比べるとしっかりクラストしている所が多く、比較的歩きやすかった。
岩を巻き、藪を越え、しばらく進むとオキノ耳に到着。この辺りからトレースが見え始め、ふっと肩の力が抜けた。

完登!


そこからトマノ耳まではあっという間だった。相変わらず周囲はガスっていて視界は悪いが、何はともあれ3人で記念撮影。後は無事に降りるだけ…
西黒尾根 – 肩の小屋との分岐の標識に辿り着いてもまだ視界は悪い。尾根らしき所を注意深く降りていくと、にわかに周囲が晴れ渡る。我々の下りる尾根はしっかり土合へ続いており、その先からは今朝下界を出発したであろう人々が続々と登ってきていた。

西黒尾根を振り返る

-今回の山行の感想、備忘録-

<計画面>

今回の山行は、3人体制で挑んだことで日々の体力の消耗を軽減でき、また予備日(燃料・食料)に余裕があったために精神的にもポジティブな状態で縦走を続けることができた。
天候に恵まれたことも縦走成功の大きな要因だった。

<装備>

・内張り付きテント

収納が日を増す毎に難しくなる以外は特に不便を感じなかった。
年末の谷川の気温であれば、夜寒すぎるということも無かった。

・ガソリンストーブ

流石の火力で、テントの中があっという間に暖かくなる有難いストーブ。今回は主に湯沸かしに使用し、調理やテントの保温にはガスバーナーを使い分けた。3人以上の山行なら、また使いたいかも…

・ストック

初めて雪山で使用した。深いラッセルでは手掛かりにできるし、藪にハマった時の復帰にも役立つ。歩行の際に周囲の雪質を調べることにも使えるし、下りでは膝へのダメージを抑えられる。もう手放せない。

・ジェットボイル(買おうかな)

今回の山行での水作り、湯沸かしの所要時間が気になり、購入欲が湧いた。
食事を湯沸かしだけで済む簡素なものに揃えれば、大幅に時短・燃料軽量化できそう?

<食料>

ぺミカン(白菜1/4,ニラ1,人参1,しめじ1,舞茸1,豚肉600g,バター200g,ごま油いっぱい)
→ラーメン3袋投入で3人分+αくらいの量。体積は350缶6本分くらい。参考までに

(記: 江戸)

セカンド記録担当: 塩田

26日(土)

朝粉雪舞う中出発。先行パーティはおらず、登山口からラッセルが始まる。いきなり急登に差し掛かり、先頭は空荷でラッセルを一定区間行い、その後交代して自分の荷物を取りに道を戻る戦法を採ることにした。これを4 – 5サイクルしたところで、松ノ木沢ノ頭付近に到着。ちょうど幕営に最適な場所があり、今日はここまで。馬蹄形縦走装備を背負ってのラッセルは予想よりしんどく、また距離にしてあまり進むことが出来なかったことで、明日以降の道のりに不安を感じながら眠りについた。

天気イマイチ

27日(日)

前日の風雪は治まっていた。この日は天気が良く早朝に麓から登ってきた人のトレースが朝日岳まで伸びていた。このトレースを有難く踏みしめながら進む。天気は快晴となり、朝日岳につく頃には馬蹄形縦走路を見渡すことが出来た。この日どこまで行くか縦走路を眺めながら考えていた。朝日岳から清水峠へと下る道、見た目は近く感じたのだが、ここから先踏み抜きが続き時間と体力が奪われる。清水峠まで3時間弱かかり、清水峠避難小屋で泊まることにした。次の日少しでも遠くへ進めるように、七ツ小屋山手前まで空荷でトレースを付けてこの日は終了。避難小屋は暖かく、装備を乾かし、熟睡もできた。

トレースをつけてから小屋へ

28日(月)

この日も昼過ぎまで快晴であった。清水峠から先は馬蹄形縦走の折り返しとなりこれまで進んできた道のりの眺めながら、ゴールへと向かう行程となる。茂倉岳までアップダウンの連続、踏み抜きもあり、3日目で疲労した体には応える。茂倉岳までは天候に恵まれ、距離を稼ぐことができた。茂倉岳の頂付近に着くと天気が荒れ視界は見えなくなった。方角を確認しながら一ノ倉岳を目指す。一ノ倉山頂付近は風雪が強く、少し戻った広い稜線で幕営した。

茂倉岳を望む、先は長い

29日(火)

昨日の風雪は止んでいた。シュラフカバーを持ってきておらず、3泊目にしてシュラフは完全に湿っており、震えながら夜を過ごした。シュラフカバーの必要性を学んだ山行でもあった。朝空が明るんでくる頃一ノ倉岳山頂に立つと、一瞬霧が晴れた。目の前には谷川岳が神々しくそびえ立つ。これまでの長旅はこのためにあったと言わんばかりの美しさであった。息をのんで佇んでいると次第に霧に覆われていった。

霧の中江戸君を筆頭に谷川岳を超えて西黒尾根を降りていく。ガレ沢のコルに差し掛かる頃、霧が晴れ西黒尾根の全容を確認できた。すごい所を下っていた。足元は重たい雪で沈むため不安定である。慎重に足運びを行いながら切り立った雪陵を進む。昼前に土合駅へと戻った。快晴の下、晴れ晴れしい旅の終わりとなった。ここまで坂田さん、江戸君のサポートで無事戻って来れました。ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

オキノ耳、展望なし

(記: 塩田)

個人の感想: 坂田

ヘビークライマーズ第3弾、まずは完登出来て良かった。
事前の寒波による多めの積雪、年越し寒波の予報などに心配(期待?)しながらも、メンバーにも恵まれて、楽しい山行となったことは何よりである。
重い荷物とラッセルで体力を使い果たしながら、日数を掛けて進んでいくようなスタイルが相変わらず性に合っているようだ。

11月の三連休が槍から甲府幕へ転戦することになったとき、えど君が思い入れがあるという谷川馬蹄形を塩田君とやるということを聞き、乗っからせてもらうことにした。

谷川岳馬蹄形、条件としてはシンプルなルートだ。
とは言っても、それなりに心配や迷いなど持ちながら計画したので、何かが裏目に出るようなこともなく終えられて良かった。
無限にラッセルしたいと目を輝かせながら先陣を切るえど君、2泊以上の行程も深いラッセルも初めてづくしで伸びしろ無限の塩田君、有望若手2人のお陰である。

一方の自分は…1にも2にも3にも体力不足。
分かってはいたが、あまりの現実に落ち込んだ。
ラッセル自体なかなか奥深く、経験を積むことでよりラクにより速くより楽しくなってくる。
しかし今回、これは体力があってこそのことで、体力がないなりのラッセルなんて、いくら経験を積んだところでありえないことを思い知らされた。
単独でも楽しめるくらいの体力が欲しい。
なんとかしないと、という気にさせられたことが今回の大きな収穫かもしれない。
2021年はワークライフバランスを見直してでもトレーニング量を増やして、ヘビークライマーたちと張り合うぞ、と。

トレーニング次第で、15年くらいさかのぼれるはず(強気)。
次の長期山行が楽しみだ。
(やる気を出しただけにコロナ禍がかなり恨めしい)

<メモ>

  • ・初日の日程は大事。連休初日と悪天候が重なったところで出発できたことで、白毛門の深いラッセルを楽しめた。土合駅前の駐車も1台のみでラッキー。
  • ・こんなにもメジャーなルートなのに、1周するパーティは少ないことを実感。雪が豊富だたこともあり、期待していたよりも楽しめる良いルート。えど君・塩田君が自分たちの力で進めたことで、どこでも登れるぞと自信につながったのでは?
  • ・この時期なんで、雪庇などあまり気にしてなかったが、雪が多めなこともあり、ちょい注意した方が良いところもあった。
  • ・寒くなかった。前週にやたら寒い八ツを経験していたこともあるが、標高上のアドバンテージも大きい。結局インシュレーションジャケットの出番はなかった(テントの真ん中を譲られたこともあり)。
  • ・上越の雪の異様な重さは健在。初日は全身濡れた…。
  • ・キャンプ地点では、ドコモもしくはauのどちらかは圏内(電波は弱い)。
  • ・ピッケル、アイゼンに変えたのは一ノ倉-谷川のコル以降。それまではワカンにストックのみ。
  • ・1日目の塩田君、2日目のえど君の飯がうまかった(軽量化は伝えたつもり汗)。2人の飯レベルが上がり続けているが、どうやらバック○宮さんが糸を引いているとか…笑。自分が担当した予備食は手抜き…勘弁を。
  • ・ガソリンとガスで迷ったが、前週の八ツでガスが頼りなかったのでガソリンをメインに。やっぱり心強く、次回があれば同じくガソリンにする。
  • ・使用燃料合計は、ガソリン1.5L、ガス缶150g。毎晩水を10Lくらい生成。
  • ・ゴアライトと中エスパースでかなり迷ったが、中エスパースにして良かった。天候悪い時は不快だが、スペースの余裕の方がありがたい。ザックでかいし、5日分の共同装備は意外に場所を取る。
  • ・スノーソーは使わなかった。弱層や圧雪なく、新雪のみ。
  • ・なので長ペグのみのテント固定は心許なく、えど君の竹ペグが活躍。たわしも。
  • ・車が埋まっちゃってるかもと思ったが、戻ってみたら拍子抜け。麓の降雪は出発日だけだったようだ。土合駅は観光客でいっぱい。いつの間にこんな人気スポットに?!

(記: 坂田)

表妙義山縦走

表妙義山縦走

日程: 11月6日(水)
山域: 妙義山
参加者: 松林・平井・雨宮
行程:
道の駅みょうぎ – 妙義神社 – 大の字 – 奥の院 – 白雲山相馬岳 – 茨尾根 – 鷹戻し – 東岳 – 中ノ岳 – 石門広場 – 中間道 – 金鶏橋 – 道の駅みょうぎ駐車場

表妙義山は高校3年の春に登った時以来だから50年も昔でコースの記憶も曖昧だった。
昔はもっと楽に、短時間で、簡単に登れた。と、思っていたのだが・・
山と高原地図のコースタイムは9時間55分。登山口標高450m、最高峰相馬岳1100mだから、余裕を持って下山できると思っていた。が、小ピークの上り下りのくり返しが多く累積標高差は1600mほどになっていた。鎖場の数も30箇所以上あった。
結果、こまめな休憩や写真撮影時間を加えてコースタイムと同様10時間で駐車場に戻る。
道の駅みょうぎすぐ先に眺望の良い日帰り温泉「もみじの湯」があり、350円で入浴できた。

久々に平井さんとの山行を楽しむことができました。
天気は快晴で稜線からは榛名、赤城、浅間、秩父山塊の山々、足元の安中、前橋、高崎の町なみ、尾根筋の紅葉に色づいた木々は見ごろで、夏場から天候不順の山行が続いていたので爽快な気分で縦走することができました。
平井さん、雨宮さん、ありがとうございました。

このコースは会山行の新人向けのコースとして登ってみるのもいいかもしれないと思います。
ロープで確保しながら、なるべく鎖を持たないで上り下りするとか・・
アクセスも良いし、エスケープルートもいくつかあって、道の駅も快適です。駐車代も無料。温泉も直ぐ近くにあります。

平井さん、雨宮さん、また行きましょう。

(記: 松林)

甲相国境稜線

 

西丹沢ビジターセンター~畦が丸~菰釣山~山伏峠~山中湖平野 縦走

 

 

日程:2019年4月18日(木)
山域:西丹沢
参加者:松林(L)・中村
行程:小田急新松田7:15-(バス)-8:25西丹沢ビジターセンター8:45-
   10:45畦が丸-11:47大界木山-14:00菰釣山-16:00山伏峠-17:00
   山中湖平野バス停

 

中村さんと小田急新松田に集合。7:15の始発バスで西丹沢ビジターセンター

(旧、西丹沢自然教室)へ向かった。朝方の天気は良好で富士山も望め、山桜も満開。
8:45バス終点のビジターセンター脇の吊橋を渡り、道標だらけの谷筋を西へ進む。

 

全コースタイムは11時間15分の長丁場だ。ヒザの機嫌を損なわないようにゆっくりマイペースでなるべく休息を少なめに登る。
最初の目標地点 畦が丸 には2時間ジャストの10:45到着。ここから甲相国境稜線が続く。

良かったのはここまで。

 

 

山と高原地図1/40000では平坦な自然遊歩道を山中湖へ向けてゆっくりと下るルンルンコースのはず であったが。 さにあらずで30~50mの地図にはない隠れピークとコルがきりなく続く。 天気も曇りがちになり晴れていれば常に前方に見える富士山も隠れたまま。アップダウンの繰り返しで気分も落ち込む変化のないコースを時間を気にしながら歩き続ける。中村さんともに「二度と来たくないコースだなあ」とうんざりしてきた。

 

菰釣山(コモツルシヤマ)を経て山伏峠から一般道を平野のバス停までバスの時間を気にしながらタイム内で下山。17:00ジャストにバス停到着。タイム8時間15分。
マイペースに付き合ってくれた中村さんに感謝。「ヒザも大丈夫でまだヤレル!」という自信にもなりました。

 

 

追、平野から新宿までの高速バスは予約が必要でバス停到着からの予約はすべて満席。路線バスで吉田富士山駅まで行きましたが二倍以上も時間が掛かりました。
(記:松林)

タカマタギ・日白山

会メンバーになっての初山行になります。
ロートル新人をよろしくお願いします(大関髙安も応援してね)。

 

 

日時:2月24日(日)
参加者:土井(L)・中村・大島・高安
行程:土樽(6:05)-タカマタギ(10:22)-日白山(11:44)-長鈎尾根-土樽(15:41)

 

 

前夜、武蔵小杉で中村車に集合。途中で土井さんを拾って、関越を湯沢へ。
土樽駅舎にて仮眠。他には2人。

 

 

翌朝起きて出発。
新調したネパールエボを履く。その靴で初めて登山ですが、あたりも無く快適。
高速をくぐって車道に。しばらく行き、毛渡沢の橋を渡って尾根に取り付く。
しばらくは疎林の中を登る。
天気は良いし、気温も高め、かなり熱い。上着を脱いで下着1枚。
トレースもばっちり、雪も締まっていて登りやすい。
大島さんは「ラッセルしたーい」と言っていますが、かなりムリ。
トレース外れれば多少は潜ります。土井さんがそんなところを果敢にチャレンジ。

 

 

主尾根に取り付くと、これから行くタカマタギや日白山が見渡せる。
ほぼ木が無く、真っ白い山が連なる。快晴なので、対岸の巻機-谷川の稜線も仙ノ倉もまるみえ。いいですな~。
先行者の連りが見える。

 

 

みなさん、ストックを使って登ってますよね、私はこれが非常に苦手。
なんか、しっくりこない、手に何か持っていると、歩いてるという気にならないんですよね。今回も途中までは使っていましたが、しまっちゃいました。

 

 

タカマタギ着
晴れていて展望ばっちり。

途中でクレバスみたいなところに足を取られた、ヤバイ。大島、高安、土井で順番に同じところで。
中村さんは余裕で通過。

 

 

日白山着
ずーっと天気よく快適。のんびり休憩。他にもスキーヤー含め何人か。
仙ノ倉が目の前、歩いていけそうですが、、
谷川から巻機、その向こうは越後三山? 全部見えるという感じ。
どれも雪がべったりついて上越の山はいいです。いろいろ行きたい。
中村さん土井さんで仙ノ倉北尾根とかあちこちのことを話していました。
足拍子はかなり厳しそう。新人二人は会話に参加できず。

 

下りに入り、少し潜るのでいちおう買ったワカンを履く。
かつて、木製?籐製?のワカンを持ってたこともありましたが、金属製を調達。
快調に下っていく。途中で少し細いところも出てくるが、おおむね快適な尾根道。
ワカンのストラップが緩んできたので収納。なしでも潜らず快適な下り。

 

 

堰堤のある沢に出ると、ここからは雪のかぶった単調な林道になる。何度も踏み抜き、
足を取られ、いやになるが、大島さんは快調に飛ばして、追いつけない、
途中でスキーヤーやボーダーに抜かれる、昔は私も山スキーやってましたが、
上越にはほとんど来たことない、巻機くらいかな。
ようやく、車道に出ました。

 

 

お風呂へ。岩の湯500円。スキー客で大混雑。体洗うのに順番待ち。
めし食べます(湯沢IC手前の北国)。もちぶたが名物らしいですが、ちょっといまいち。
天気も良かったためか、関越道は大渋滞で、家にたどり着けるか微妙になってきました。
環八沿いある駅の近くで停めてもらい、なんとか帰宅。

 

 

渋滞の運転お疲れさまでした。
ありがとうございました。
(記:高安)

西丹沢山系縦走

日時:2018年6月3日(日)晴れ
参加者:松林
行程:西丹沢ビジターセンター(8:10)-檜洞丸-蛭ヶ岳-丹沢山-塔ノ岳-大倉バス停(18:45)
                 

日曜祝祭日は新松田駅からの始発バスが7:10発と平日より1時間以上早く出発する。

大倉に着けば夜遅くまでバスもあるので体力とヒザの調子を確認するためチャレンジしてみた。
ここならコースタイムをオーバーしても何とか日帰りできそうだ。

 

7:00発の臨時バスは登山者で座席はほぼ埋まっていた。檜洞丸に登る登山者がこれほどいたとは内心びっくり。8:10西丹沢ビジターセンター出発。
途中の休息地もマイカーで来た登山者があふれていた。

 

10:50檜洞丸着。登りはコースタイムを切って順調。檜洞丸から蛭ケ岳までは登山道も狭く登山者が激減して縦走者がわずかなことがわかる。
コースはアップダウンの繰り返しで遠くに見える蛭ケ岳がなかなか近くならない。蛭ケ岳直前のキレットからの急登は鎖場・岩場が続きハイキングコースと様相が一変する。
後方から何組ものトレラン組が追い抜いていく。トレランにも人気のコースらしい。
彼らはフラットな登山道は走り回り、登りでも軽快で早い。昔は私も・・・と一抹の寂しさを覚えつつ「私は無理はしない!」と自分を納得させながら横目でやり過ごすことにした。

 

13:45蛭ケ岳に登頂。一応、コースタイム内で満足!
蛭ケ岳からは登山者も増え、登山道も整備されている。私も大倉から3回このコースは来ているのでここから先は気分的に楽になった。
木道もずいぶん整備されていたがこの木道と登り階段が歩幅に合わない。脚がつり出し、ヒザがうずき出した。
芍薬甘草湯とロキソニンを飲みながらも休み休みの歩きになってきだした。

 

15:30丹沢山で長めの休憩を取った後は気力で16:30塔ノ岳に。この時間帯は行き交う登山者が激減する。
2本のトレッキングポールでリズムを作り、強引に脚を引きつけてペースダウンを防ぎながら膝をかばって大倉尾根を下る。何度も登りなれた尾根が暗く長く感じる。

 

18:45どうにか大倉バス停に到着。登り出しが8:10だから休憩をこまめに取った割には11時間のコースタイム内で下山できたことに自己満足。だましながらももって
くれたヒザに感謝の一日だった。
(記:松林)

“ヤツイチ” 八ヶ岳1DAYトレラン

 

日時:2018年26日(日)
山域:八ヶ岳
参加者:久世(L)・五十島・ウラン(会友)
行程:観音平(00:15)-編笠山(1:55)-キレット小屋(4:10)-赤岳(5:30)-硫黄岳(7:20)-東天狗岳(8:55)-高見石小屋(10:55)-北横岳(14:35)-蓼科山(17:00)-蓼科山登山口(18:13)

 

毎年季節を迎えると、話に出ては消えて行く八ヶ岳ワンデイ企画。
言い出しっぺは自分な気もしますが、時期的に(クライミングが)忙しい事情があり中々実現しなかったのですがやっと歩く事ができました。

 

前日は台風の影響で一日遅れという事もあり夕方にピックアップしてもらい、ウランさんと合流して蓼科登山口に車1台デポしてから再度観音平にて仮眠。山自体が久々でほとんど眠れずに朝(というか夜)を迎えた。

 

 

 

観音平(00:15)スタート。初めは快適なものの権現-赤岳の稜線は鎖が朝露で濡れていて気を使う。

軍手があると良かったです。
ほぼ予想通りのペースで赤岳山頂着。
日を浴びてブロッケンに見惚れたのも束の間、赤岳-横岳-硫黄岳の稜線は強風と濃霧に悩まされ徐々にペースダウン。

 

 

 

特に小柄なウランさんは何度も風に飛ばされそうになっていたかもしれない。自分も短パンに後悔しながらやり過ごす我慢の時間になった。
硫黄岳をすぎると次第に収まりずっと快適になったが、今度は濡れた石の上を歩く下降に手間がかかりペースが上がらない。
少しずつ焦りを感じながら高見石小屋到着(10:55)。
相談の結果、ウランさんと別れ久世さんと端までの縦走を目指す事になった。

 

 

 

日暮れ、遅れ、赤いバンダナという切迫感がストライドを広げたのでしょう。序盤のペースを取り戻し北横岳ヒュッテに到着。小屋で補給を兼ねて少休止、今回日暮れまでに下山できたのは小屋の方にルート情報を頂いたお陰でした。

 

 

 

北横岳の山頂から見る八ヶ岳は美しく、完全縦走を諦めさせるには十分すぎる位だったのですが、次にいつ来るのかと思うと二度とこないに違いないので頑張って歩こうという気持ちを確認して最後のピークまで。

 

 

蓼科山の直下の登りは出し切りました。最後の最後に少しペースがあがるのは、会の文化なのか、支部長の趣味なのか、謎は深まるばかりです。。。

 

 

 

帰りの運転本当にお疲れ様でした。

年に一度のトレランシリーズ、来年は賑やかになるといいですね。

(記:五十島)