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冬山足慣らし槍ヶ岳

2本目の記録です。

1本目の記録はこちら↓

https://housyoalpineclub.net/%e9%9b%aa%e5%b1%b1%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%83%b3%e5%88%9d%e3%82%81/

2021年11月20日(土)-21日(日)
山域:北アルプス槍ヶ岳
参加者:(中崎尾根)国府谷・松林・雨宮・加藤・射場)
(大喰岳西尾根)林・坂田・江戸

冬山初めに槍ヶ岳でもということで、大所帯の山行でした。
初日は槍平までだが結構長くて疲れる。
幕場は10cmくらいの積雪で水場もまだ水が流れているので助かる。

翌日は暗いうちに中崎尾根へ出発。所々吹き溜まりがあるが、ワカンは不要なくらいの積雪。
千丈乗越まで行くがいきなりの強風の為、飛騨沢から下降した。
翌日は雨予報なので予定を切り上げてそのまま撤収して下山しました。
帰りに良いラーメン屋さんを見つけました。新穂高からの帰りはこれがルーチンになるかもしれない。

おわり

(記: 国府谷)

2021年度冬富士耐寒トレ

日程: 2021年12月4日(土) – 5日(日)
エリア:富士山(吉田口側)
参加者:林・射場・江戸
行程:
第1日目: 錦糸町IC(6:00) – 河口湖IC(8:30) – (ガストでモーニング) – 馬返し(9:30) – 馬返し(10:00) – 五合目佐藤小屋(12:00) – 標高3000m付近(15:00) – 設営終わり(17:00) – トレーニング始まり(21:00) – トレーニング終わり(翌6:00)
第2日目: 標高3000m付近(8:00) – 馬返し(11:30)

日本一の贅沢な場所で寒い思いをしてきました

馬返し出発直後から霜柱が目立ち、4合目くらいから雪・氷が出てきてアイゼンを装着。ペースは悪くなく、5合目の佐藤小屋には2時間ほどで到着した。その後は何度か小休憩を挟み、15時頃に標高3000m付近の山小屋まで到着。近辺で適地を探しツェルトの設営に入る。


今回は、会の3人用のツェルトと林さんの1人用ツェルトで2張り設営した。ただ、会のツェルトを設営中、ペグで固定したツェルト端部が裂けてしまったため、ツェルトが飛ばされないよう射場さんに固定してもらいつつ作業する羽目に。場所を一度変更したこともあり、結果的に設営に2時間近く使ってしまった。
ロープを張って立たせたツェルトは炊事に支障のない程度の空間を確保できていたものの、端をザックで抑えているため全体の形が歪み、また強風ではためいたツェルトがガスコンロを倒しそうになるためどうも落ち着かない。
夕飯はアルファ米にレトルトカレー&ミートボール。うまい。

夕食後、林&射場と江戸でツェルトを別け、命のお湯と行動食を片手にビバークの体勢に入る。外では断続して強風が吹き、ツェルトが大きくはためいていた。
私は上半身に5枚、下半身に3枚着込み、膝を抱えるような体勢を取って寒さを凌いでいたが、1時間も経たない内に足先が痛みだしてしまった。必死になって足先を閉じ開きしたり丹田に力を入れたり、お湯を飲むなどして末端に熱を巡らせようとするが、その場凌ぎにしかならずとても辛い。カイロを靴の中に突っ込んでも、酸素が足りないのか全く発熱してくれず…。日を跨ぐくらいまでその状態で耐えた後、堪らずガスコンロを取り出して暖を取った。数分で身体が温まって足先の痛みも引いたため、火を消して少しでも仮眠を取ろうとする。が、20分もぼんやりしていると足先の痛みに叩き起こされてしまう。結局、この晩は足先の冷えへの対処に追われて殆ど眠ることができなかった。
5時半頃になって、隣の林さん射場さんと声を掛け合う。2人のツェルトに逃げ込み濃い目のココアを啜り、ようやく一息付くことができた。

テントの外は快晴。出発の時点で数パーティが頂上目指して通り過ぎて行ったが、我々は下界へ。馬返しまでの道中はあっという間だったが、とにかく眠くてしようがなかった。
帰りの温泉で30分程仮眠を取り、東京へ。今回はとにかく疲れた。

※今回思ったところ
・今回のトレーニングは、可能な限り実際のビバーク時に持ち得る物のみを使って行うつもりだったため、シュラフやマットの類は封印。何故かシュラフカバーも封印。そんなつもり微塵もなかったのに…
・カイロを使う際、足先ではなく首や腋、股下や太腿などを温めた方が良かったのかも?→カイロがしっかり発熱するし、血管の多く集まる部位を温めれば末端の血流も回復する?
・今回のような条件だとコンロが無い場合に足が無事では済まない気がする。さてどうしよう。

(記∶ 江戸)

雪山シーズン初め

日程: 2021年11月20日(土) – 21日(日)
山域: 中崎尾根 – 槍ヶ岳(北アルプス)
行程:
1日目: 新穂高温泉(7:30) – 槍平(12:30)
2日目: 槍平(4:50) – 中崎尾根分岐(6:10) – 千丈沢乗越(9:10) – 槍平(11:30) – 新穂高温泉(16:30)

訓練も兼ねて、中崎尾根から槍ヶ岳を目指しました。
前夜は大きなテントの中で、白菜、キノコ、油揚げ、鶏肉、つくね、、、具材たっぷりの豪快なお鍋をいただいて、メニューを考えていただいたリーダーと材料を運んでいただいた男性メンバーにとっても感謝です。
少しお酒も飲んで、気温もそんなに下がらなかったので、寒すぎることなく眠りにつきました。

翌日はまだ暗い中、満月に近い大きな月が浮かぶ中崎尾根に向かって登り上げると、空が白んできて、まだ槍ヶ岳方面は明るかったのですが、進むにつれてガスが出てきました。
千丈沢乗越に着くと、そこは視界も悪く暴風で、リーダーの指示に従って風除けのできる場所に移動してみんなで進退を話し合いました。
ここから肩ノ小屋まで1時間半。稜線では風はさらに強まることが予想され、進退窮まる可能性もあると説明され、今回は残念ですが槍ヶ岳を諦めることに決定。
行きたかった方もいたと思うのですが、体の小さい私は暴風によろけた経験もあり、撤退することになってホッとしたというのが本心です。

飛騨沢の下山は、雪がモフモフとあって、雪山歩きを楽しむことができました。

槍平BCまで戻りしばらくすると、大喰岳へ登頂した3人チームも下りてきたため、翌朝の雨天予報を考慮して、計画より一日早く下山することとなりました。

槍には届きませんでしたが、みんなと行動して、アドバイスをいただいたり、色々な山の話を聞かせていただいたり、充実の二日間をありがとうございました。

(記: 加藤)

GW2021 鹿島槍

日程: 2021年5月3日(月) – 5日(水) 前夜発
山域: 鹿島槍ヶ岳(北アルプス)
参加者: 江戸(L)・塩田(SL)・坂田
行程:
第1日目: 大谷原駐車場(9:20) – 西俣出合(10:30) – 高千穂平(13:30) – 赤岩乗越(16:00) – 冷池山荘(16:30)
第2日目: 冷池山荘(5:20) – 布引山(7:20) – 鹿島槍ヶ岳(8:05) – 布引山(8:35) – 冷池山荘(9:15-10:00) – 高千穂平(12:00)
第3日目: 高千穂平(5:10) – 西俣出合(6:20) – 大谷原駐車場(7:00)

3日(月)

前夜は21時に新宿を出発し、大谷原駐車場に着いたのが翌1時半頃だった。7時頃に坂田さんと合流した後は、下山後の交通の便を考え江戸車を八方駐車場までデポしに行くことに。入山が予定より1時間程遅くなるが、初日の行程であれば大きな問題はないと考えた。
9時を過ぎて入山し、西俣出合へ向かう。歩き出して早々に雪がちらついてくる。気温は予報通り低かったが、登りメインとなる我々には有難かった。

西俣出合から赤岩尾根に取り付く際、夏道を見失って藪に入ったり雪を踏み抜いたりと少々苦労した。尾根の登り始めでは所々に残雪が見られる程度だったが、標高を上げるにつれて前日までに積もった新雪が目立ってきた。先行パーティーのトレースの深さや踏み抜きから、苦労が伺えた。

高千穂平で先行パーティーは幕営しており、そこから先は時折膝程度のラッセルを伴う行軍となった。以降、前進するにつれガスは濃くなり、風は粒状の雪を伴い我々を打ち付けるようになった。

赤岩乗越手前の急登はかなりの斜度があった。夏道は雪で消えており、またガスが濃くて視界が殆ど効かないことや雪崩の懸念等から、トラバースするのではなく斜面を直登する進路を取った。雪は脆く、眼前の雪壁を崩しては固め崩しては固めでようやく進めるような有様でペースが上がらない。塩田・江戸で30分程度雪と格闘した末に、ようやく稜線に乗り上げた。

稜線に上がると、今度は風速20mはあろうかという風が粒雪を伴って全身に打ち付けた。風下以外に顔を向けることが困難で、時にはザックごと持っていかれそうになる。懸命に稜線を下っていく中、曇ったサングラスを外そうとしたら、次の瞬間には私の手を離れ谷底まで吹っ飛ばされてしまった。ショック。

赤岩乗越を過ぎ、樹林帯に入ると風はいくらか和らいだが、新雪の吹き溜まりになっておりそれなりのラッセルを伴った。体温と体力を一気に奪われ疲労を感じる中、16時半頃にようやく山荘まで到着。行程的には2日目からが本番となる筈が、初日からかなりのエネルギーを使ってしまった。

4日(火)

2日目の方針については、昨夜夕飯の際に3人で話し合った。元々の計画では冷池山荘から五竜山荘または唐松頂上山荘まで進むというものだったが、入山前の数日間でかなりの積雪があったことから行程の余裕はないかもしれない。核心となるキレット部の積雪量も不明で、前日までの冷え込みが一気に緩む為に状態が不安定になるという気持ち悪さもあった。

結局、8時には引き返すという制限付きで鹿島槍ヶ岳へ向かい、11時迄には赤岩尾根の最初の急坂を下降することを念頭に行動を開始した。

テン場を出て鹿島槍方面へ向かうと、しばらくの間は吹き溜まりの中で膝上程度のラッセルとなった。風が昨日よりも弱まっており、日も差しているために大汗をかく。布引山が近付くと風が強まり、表面がクラストした部分や岩の露出が増えて歩きやすくなる。傾斜は増えたが、むしろペースは上がった。

布引山着は7時過ぎで、鹿島槍までは時間ギリギリ。荷物をデポして空身で鹿島槍を目指す。道程は変わらず歩きやすく、鹿島槍には40分程で到着。一息つきたいところだったが、数枚写真を撮って早々に帰路についた。

冷池山荘に到着し、テントを撤収し出発したのは10時頃だった。雪の湿り気が増す前にと急いで赤岩尾根の急斜面を下る。流石に斜度がキツく、30分程クライムダウンで降りる羽目になったが、ようやく緊張する場面は終わった。

あとは下るのみだったが、この日は高千穂平で幕営。穏やかな陽光の中で午睡を貪りながら、たまに鹿島槍の東尾根等を観察し、今季の冬山の見納めとした。

(記: 江戸)

ゴールデンウィーク、最後の残雪を満喫すべく鹿島槍ヶ岳を行く。急登赤岩尾根を江戸さんが先陣をきっていく。心強い。

標高2000mくらいで雪が降る。小粒の氷まじりの雪だ。先行パーティのトレースはここで終わり、ラッセルが始まる。ここから私もラッセルに加わる。稜線手前の急登に差し掛かる。寒波直撃による風雪で視界はゼロ。新雪でザラザラの雪に体が埋まっていく。おまけに氷交じりの雪が滝のように上から降りそそぐ。全然残雪期ではない…。

稜線に出る頃には心身疲れ果てていた。稜線は暴風であった。前に進むことができない。一瞬の風が弱まるタイミングで動き、すぐに風雪にじっと耐えるを繰り返す。雪庇に注意しながら最後の力を振り絞りラッセルをしていると冷池山荘に着いた。
山荘には管理人がおり、しっかりテン場代一人1000円を徴収された。4/26から小屋を開けているが、我々が初めての登山者だそうだ。
二日目、風はまだ強いが快晴だ。テントに荷物をデポして鹿島槍山頂を目指す。私は前日の疲労が残り、ペースが上がらず遅れをとる。布引岳で荷物をすべて置いて空身で鹿島槍を往復する。すると江戸さんのギアがまた上がり、まるでトレランをしているかの如く駆け上がっていく。坂田さんもそれに続く。圧倒的な力の差に愕然とするも、私も必死で追いかけるしかなかった。

ようやく鹿島槍山頂で二人に追いつくと、そこには360°の大パノラマが待っていた。5月とは思えない雪に覆われた北アルプスを一望できた。余韻に浸る間もなく帰路に就く。またしても二人に遅れをとる。

二日目は昼過ぎには高千穂平に着き、気温が暖かかったので、日向ごっこをして過ごした。強い日差しに当たり続け、顔は真っ黒になり翌日下山した。もっとトレーニングをしなければならないと感じた山行であった。

(記: 塩田)

4月前半に白馬方面へ登に行ったときには、もうGWかというくらい暑くて雪が少なく、こりゃGWを迎えたらつまんないだろうなと思っていた。
いざGWが近づいても(コロナでなかなか思うような山へ行けないこともあり)テンション上がらなかったが、えど君・塩田君が計画してくれ、ようやく重い腰が上がった。
お気楽山行気分で、すべて2人にお任せ(申し訳ない)。
荷物も2人が上げてくれるだろうからと、体力作りもサボった(申し訳ない)。
ところがふたを開けてみると、GW期間を通してツイてない天候で、山を舐めちゃいかんなと(反省)。
テントの中を含めて2人がどんどん進めてくれるので、成長を頼もしく思いながらも、自分がこんな有様じゃもう連れっててもらえないカモ(ヤバい)。
肝心の稜線を歩けず残念だったが、冬山と春山の両方を味わえて思いの外楽しかった。
次の冬はやる気出すので、またよろしく!

(記: 坂田)

大源太山

日時: 2021年4月6日(火) 前夜発
参加者: 江戸(L)・塩田
山域: 大源太山
行程: 0630林道入口(6:30) – 0720大源太山登山口(7:20) – 渡渉点分岐(7:40) – 尾根取付(夏道)(8:50) – 大源太山山頂(11:10) – 下山開始(12:00) – 尾根取付(13:30) – 渡渉点分岐(14:20) – 大源太山登山口(14:40) – 林道入口(15:20)

所感

残雪期の難しさを実感した山行となった。夏道である沢沿いは雪があることで、滑りやすく沢への落下に注意しなければならない。また登山道を外れ、山頂に続く弥助尾根を直接行くにも、雪が少ないと藪漕ぎが続き時間がとられる。当日現場での判断が重要となった。今回は弥助尾根のとりつきを探しながら、沢沿いを進んだことで、滑りやすい斜面で藪漕ぎを強いられることになり、時間をかけてしまった。大人しく夏道を選択していればすんなり進むことが出来ただろう。全体を通して、沢を跨いだり、藪漕ぎしたり、一部残った雪渓を登ったりと変化に富んだ山行となり、飽きることなく楽しむことが出来た。これも残雪期ならではの山の楽しみ方なのだろう。

(記: 塩田)

年末の谷川馬蹄形縦走

日程: 2020年12月26日(土) – 29日(火)
山域: 谷川岳・馬蹄形縦走
参加者: 坂田(L)・江戸(SL)・塩田
行程:
1日目: 土合駅(7:10) – 白毛門手前1520m(C1)(15:15)
2日目: C1(7:00) – 白毛門(8:00) – 笠ヶ岳(9:40) – 朝日岳(10:35) – 清水峠(C2)(14:15)
3日目: C2(6:30) – 七ツ小屋山(8:00) – 蓬峠(9:05) – 武能岳(10:35) – 茂倉岳(13:45) – 一ノ倉岳手前1940m(C3)(15:20)
4日目: C3(6:25) – 一ノ倉岳(6:40) – オキノ耳(8:25) – トマノ耳(8:40) – (西黒尾根) – 土合駅(12:15)

メイン記録担当: 江戸

26日(土)

私にとっては念願の冬期馬蹄形チャレンジ(2回目)。前回挑戦時は1人だったが、今回は坂田さん塩田さんとの3人パーティで心強い。計画は予備日2日含めて計5日。
7時に出発。曇り空の中、少々雪がちらついている。入山一週間前にドカ雪が降ったため、初日から厳しいラッセルになることを覚悟(期待?)し、上下ともにベースレイヤーにハードシェルの臨戦態勢(汗っかき)で白毛門駐車場へ。駐車場の入口の雪深さは腰上。3人とはいえ、今回も苦労しそうだ。

いきなり腰ぐらいのラッセル
まだまだ余裕!


最初の急登に入ると、一歩進む毎に眼前の雪を崩しては踏み固め、踏み固めては崩し乗り越えていく酷いラッセルを強いられる。たまに藪を踏み抜くと、復帰に全身でもがかなければならず鬱陶しい。
先頭の負荷が大きくペースが上がらないため、坂田さんの提案で空身でラッセルする作戦に変更。これが上手くいき、先頭の負荷をパーティ全体に分散させることができた。

先頭は空身で


全身で泳ぎもがきながら進むようなラッセルを3人交代で夕方まで継続し、松ノ木沢の頭を過ぎたあたりで幕営。空身作戦の効果か思っていたよりは先に進むことができたが、最後は若干シャリバテ気味だった。隊列が伸びた状態が長く続き、休憩が疎かになってしまったためだろう。今後は意識的に補給しなければ。
初日の夕食は塩田さんの豚肉生姜鍋。豚肉800gと大量の野菜を3人でかきこみ、英気を十分に養うことができた。全身が疲弊し強風と降雪の中で眠る夜も、同行者がいるとやはり心強い。

初日はここまで

27日(日)

4時起床。4時半頃にパーティがテント脇を通り過ぎる。
7時に出発。空は晴れ、絶好の登山日和であったが、心の中は先行パーティに追いつこうと気が逸っていた。白毛門に辿り着いてもトレースは先に続いており、見ると先行者は笠ヶ岳の頂上を過ぎ朝日岳まで向かう様子。

2日目のスタートはトレースの後塵を拝する


日が昇り、雪が腐り掛けてくる中で笠ヶ岳に到着。山頂では、七ツ小屋山や武能岳、茂倉岳など、後半の目標が一望できた。
休憩も程々に、朝日岳へ向かう。道中は半ば雪が腐り踏み抜きが増えたものの、雪は膝下程度でトレースもあったので、ぐんとペースが上がった。
朝日岳到着目前で、引き返してきた先行パーティとすれ違う。聞くと0時過ぎに土合駅を出たとのこと。

朝日岳、天気良し
気温が上がってエビの尻尾がうまい?


朝日岳からはトレースは無い。次の目標は清水峠だ。ひたすら下り続ける行程なので、どれだけ雪深くても1時間半程度で着くだろうと思っていたが、完全に見誤っていた。
尾根を降り始めると、時には腰上までくる雪深さと藪の踏み抜きのためにラッセルは難航。下りとはいえ、ここまで雪深いと、膝を目一杯振り上げて一歩一歩踏み越えていくしかない。清水峠が常に見えている分、進みの遅さを嫌でも感じてしまう。いくらか下って勾配が落ち着いてくると、今度は雪を崩して踏み固めて乗り越えての繰り返し。10分も続けると、体中の酸素を使い果たしてしまいそうな全身運動。日が照り、風もない中で、我々は雪との格闘を延々と繰り返した。

ラッセルで満腹、清水峠目前でレスト


結局、清水峠に到着したのは朝日岳通過から3時間後。夜から翌朝までは強風予報のため、この日は清水峠で行動終了とした。
荷物を置き、七ツ小屋山方面へ30分程トレースを伸ばし、避難小屋に入った。
夕飯は私の担当。ぺミカンを水に浸し、味噌生姜の鍋の素を放り込み加熱するのみの簡素な鍋だ。ぺミカンはごま油とバターで固めており、〆に放り込んだラーメンが実に美味しかった。
日が暮れてから吹き出した強風の中、小屋の有難さを噛み締めながら床に就く。翌朝の風の様子や翌日以降の稜線の雪質、年末の寒波など、懸念材料は尽きなかったが、食料・燃料・体力の余裕からかポジティブな気分は崩れなかった。

28日(月)

3時半頃起床。深夜まで吹き荒れていた強風は止んでいた。

出足はまずまず


水作りに少々時間を掛け、小屋を出たのは6時過ぎ。峠から進むといきなり200m弱の登りに入るが、昨日トレースを作った甲斐もあって快調に進む。急登を越えた直後は比較的平坦な雪深い尾根道が続き、七ツ小屋山に近づくと再び傾斜がついてくる。ここの雪質は表面のクラスト具合がバラついたモナカ雪で、歩く場所さえ選べばそれなりに歩きやすかった。七ツ小屋山に着いたのは出発から一時間半後。昨日の朝日岳 – 清水峠での苦戦から、七ツ小屋山までに3時間は覚悟していたので、嬉しい誤算だった。

ここまで楽勝


七ツ小屋山以降の稜線は、雪深さは膝くらいで歩きやすかった。たまに藪を踏み抜くことはあったが、蓬峠までは特に苦労もなく到着。
蓬峠以降は雪庇とその付け根のクラックが目立った。クラック自体は雪で隠れてることが殆どで、落ちると腰まで嵌まるので鬱陶しい。12月末という時期もあり、雪庇がオーバーハングするほど発達している訳ではなかったが、進路取りには常に気を払った。

この辺からクラックも出てくる


武能岳 – 茂倉岳の行程は、全体的に雪深さは膝上程度で比較的歩きやすかった。ただし、この辺一帯は所々で薮が密集しており、その突破にはかなりの労力を要した。というのも、藪の上の雪のクラスト具合は不安定で、乗り越えていくには心元なく、かといって藪を避けると大抵吹き溜まりになっていたためだ。茂倉岳の登りなどは特に酷く、藪を乗り越えようとして表面の雪を踏み抜いては進路を変え、進路を変えては藪にぶち当たるといった調子のあまり面白くない歩行が続いた。

ここからが長い、晴天もここまで


茂倉岳の頂上付近にくると藪は無くなったが、今度はガスが出てきて完全に視界を奪われる。地図を見ながら地形、方角、斜度などを確認し、視界の端に薄らと見える雪庇らしき縁からは距離を取りつつ歩き続けた。頂上らしき場所に到着しても、結局どこが山頂なのかはよく分からず。休憩も程々にして先を急ぐ。
相変わらずのホワイトアウトの中、稜線らしき斜面を歩く。緩やかな登り返しを経てしばらく進むと、一ノ倉岳の頂上付近らしき所に到着。この時点で14時半を回っており、先の道にもテント場に相応しい場所は無いという判断から、幕営適地を探して引き返す。10分程戻ったところで幕営。
夕飯は坂田さんのフリーズドライカレー(たっぷり野菜・鶏肉)&ライス。疲れた身体に炭水化物と油分が染みる。食前のココアとプロテイン入りコーンポタージュも非常にありがたい。食後には、各自持ち寄ったウイスキーや坂田さん持参のおつまみを少々頂いた。
天気予報では低気圧の影響が1日早まり、翌々日には荒天となる見込み。何としても翌日中には下山したいところ。

29日(火)

4時起床6時半発。
テントを出ると、外は薄ら明るんでいた。風は微風。景色はよく遠くまで晴れ渡っていたが、周辺の低山には所々雲が掛かっていた。

少し積もったが、視界よし


一ノ倉岳に到着すると、朝焼けを背後に白毛門や笠ヶ岳が聳える素晴らしい眺望が広がっていた。立ち止まって写真を撮っていると、雲海が山肌を上ってきており、気付いた時には向かう先の谷川岳や周囲の稜線をあっという間に飲み込んでしまった。

日の出前に一瞬ガスが取れた
素晴らしい眺望


視界不良の中、谷川岳方面へ進む。ここからは雪庇が風下(東側)に大きく張り出し、その下は断崖となっているため、今まで以上に注意を払って進路を選ぶ。一ノ倉から下りきった辺りで岩場に当たったため、ワカンを外しアイゼンを装着。
雪庇を踏まぬよう若干風上に寄って進むが、ここでも藪付きのクラスト雪に苦しめられた。ただ、昨日と比べるとしっかりクラストしている所が多く、比較的歩きやすかった。
岩を巻き、藪を越え、しばらく進むとオキノ耳に到着。この辺りからトレースが見え始め、ふっと肩の力が抜けた。

完登!


そこからトマノ耳まではあっという間だった。相変わらず周囲はガスっていて視界は悪いが、何はともあれ3人で記念撮影。後は無事に降りるだけ…
西黒尾根 – 肩の小屋との分岐の標識に辿り着いてもまだ視界は悪い。尾根らしき所を注意深く降りていくと、にわかに周囲が晴れ渡る。我々の下りる尾根はしっかり土合へ続いており、その先からは今朝下界を出発したであろう人々が続々と登ってきていた。

西黒尾根を振り返る

-今回の山行の感想、備忘録-

<計画面>

今回の山行は、3人体制で挑んだことで日々の体力の消耗を軽減でき、また予備日(燃料・食料)に余裕があったために精神的にもポジティブな状態で縦走を続けることができた。
天候に恵まれたことも縦走成功の大きな要因だった。

<装備>

・内張り付きテント

収納が日を増す毎に難しくなる以外は特に不便を感じなかった。
年末の谷川の気温であれば、夜寒すぎるということも無かった。

・ガソリンストーブ

流石の火力で、テントの中があっという間に暖かくなる有難いストーブ。今回は主に湯沸かしに使用し、調理やテントの保温にはガスバーナーを使い分けた。3人以上の山行なら、また使いたいかも…

・ストック

初めて雪山で使用した。深いラッセルでは手掛かりにできるし、藪にハマった時の復帰にも役立つ。歩行の際に周囲の雪質を調べることにも使えるし、下りでは膝へのダメージを抑えられる。もう手放せない。

・ジェットボイル(買おうかな)

今回の山行での水作り、湯沸かしの所要時間が気になり、購入欲が湧いた。
食事を湯沸かしだけで済む簡素なものに揃えれば、大幅に時短・燃料軽量化できそう?

<食料>

ぺミカン(白菜1/4,ニラ1,人参1,しめじ1,舞茸1,豚肉600g,バター200g,ごま油いっぱい)
→ラーメン3袋投入で3人分+αくらいの量。体積は350缶6本分くらい。参考までに

(記: 江戸)

セカンド記録担当: 塩田

26日(土)

朝粉雪舞う中出発。先行パーティはおらず、登山口からラッセルが始まる。いきなり急登に差し掛かり、先頭は空荷でラッセルを一定区間行い、その後交代して自分の荷物を取りに道を戻る戦法を採ることにした。これを4 – 5サイクルしたところで、松ノ木沢ノ頭付近に到着。ちょうど幕営に最適な場所があり、今日はここまで。馬蹄形縦走装備を背負ってのラッセルは予想よりしんどく、また距離にしてあまり進むことが出来なかったことで、明日以降の道のりに不安を感じながら眠りについた。

天気イマイチ

27日(日)

前日の風雪は治まっていた。この日は天気が良く早朝に麓から登ってきた人のトレースが朝日岳まで伸びていた。このトレースを有難く踏みしめながら進む。天気は快晴となり、朝日岳につく頃には馬蹄形縦走路を見渡すことが出来た。この日どこまで行くか縦走路を眺めながら考えていた。朝日岳から清水峠へと下る道、見た目は近く感じたのだが、ここから先踏み抜きが続き時間と体力が奪われる。清水峠まで3時間弱かかり、清水峠避難小屋で泊まることにした。次の日少しでも遠くへ進めるように、七ツ小屋山手前まで空荷でトレースを付けてこの日は終了。避難小屋は暖かく、装備を乾かし、熟睡もできた。

トレースをつけてから小屋へ

28日(月)

この日も昼過ぎまで快晴であった。清水峠から先は馬蹄形縦走の折り返しとなりこれまで進んできた道のりの眺めながら、ゴールへと向かう行程となる。茂倉岳までアップダウンの連続、踏み抜きもあり、3日目で疲労した体には応える。茂倉岳までは天候に恵まれ、距離を稼ぐことができた。茂倉岳の頂付近に着くと天気が荒れ視界は見えなくなった。方角を確認しながら一ノ倉岳を目指す。一ノ倉山頂付近は風雪が強く、少し戻った広い稜線で幕営した。

茂倉岳を望む、先は長い

29日(火)

昨日の風雪は止んでいた。シュラフカバーを持ってきておらず、3泊目にしてシュラフは完全に湿っており、震えながら夜を過ごした。シュラフカバーの必要性を学んだ山行でもあった。朝空が明るんでくる頃一ノ倉岳山頂に立つと、一瞬霧が晴れた。目の前には谷川岳が神々しくそびえ立つ。これまでの長旅はこのためにあったと言わんばかりの美しさであった。息をのんで佇んでいると次第に霧に覆われていった。

霧の中江戸君を筆頭に谷川岳を超えて西黒尾根を降りていく。ガレ沢のコルに差し掛かる頃、霧が晴れ西黒尾根の全容を確認できた。すごい所を下っていた。足元は重たい雪で沈むため不安定である。慎重に足運びを行いながら切り立った雪陵を進む。昼前に土合駅へと戻った。快晴の下、晴れ晴れしい旅の終わりとなった。ここまで坂田さん、江戸君のサポートで無事戻って来れました。ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

オキノ耳、展望なし

(記: 塩田)

個人の感想: 坂田

ヘビークライマーズ第3弾、まずは完登出来て良かった。
事前の寒波による多めの積雪、年越し寒波の予報などに心配(期待?)しながらも、メンバーにも恵まれて、楽しい山行となったことは何よりである。
重い荷物とラッセルで体力を使い果たしながら、日数を掛けて進んでいくようなスタイルが相変わらず性に合っているようだ。

11月の三連休が槍から甲府幕へ転戦することになったとき、えど君が思い入れがあるという谷川馬蹄形を塩田君とやるということを聞き、乗っからせてもらうことにした。

谷川岳馬蹄形、条件としてはシンプルなルートだ。
とは言っても、それなりに心配や迷いなど持ちながら計画したので、何かが裏目に出るようなこともなく終えられて良かった。
無限にラッセルしたいと目を輝かせながら先陣を切るえど君、2泊以上の行程も深いラッセルも初めてづくしで伸びしろ無限の塩田君、有望若手2人のお陰である。

一方の自分は…1にも2にも3にも体力不足。
分かってはいたが、あまりの現実に落ち込んだ。
ラッセル自体なかなか奥深く、経験を積むことでよりラクにより速くより楽しくなってくる。
しかし今回、これは体力があってこそのことで、体力がないなりのラッセルなんて、いくら経験を積んだところでありえないことを思い知らされた。
単独でも楽しめるくらいの体力が欲しい。
なんとかしないと、という気にさせられたことが今回の大きな収穫かもしれない。
2021年はワークライフバランスを見直してでもトレーニング量を増やして、ヘビークライマーたちと張り合うぞ、と。

トレーニング次第で、15年くらいさかのぼれるはず(強気)。
次の長期山行が楽しみだ。
(やる気を出しただけにコロナ禍がかなり恨めしい)

<メモ>

  • ・初日の日程は大事。連休初日と悪天候が重なったところで出発できたことで、白毛門の深いラッセルを楽しめた。土合駅前の駐車も1台のみでラッキー。
  • ・こんなにもメジャーなルートなのに、1周するパーティは少ないことを実感。雪が豊富だたこともあり、期待していたよりも楽しめる良いルート。えど君・塩田君が自分たちの力で進めたことで、どこでも登れるぞと自信につながったのでは?
  • ・この時期なんで、雪庇などあまり気にしてなかったが、雪が多めなこともあり、ちょい注意した方が良いところもあった。
  • ・寒くなかった。前週にやたら寒い八ツを経験していたこともあるが、標高上のアドバンテージも大きい。結局インシュレーションジャケットの出番はなかった(テントの真ん中を譲られたこともあり)。
  • ・上越の雪の異様な重さは健在。初日は全身濡れた…。
  • ・キャンプ地点では、ドコモもしくはauのどちらかは圏内(電波は弱い)。
  • ・ピッケル、アイゼンに変えたのは一ノ倉-谷川のコル以降。それまではワカンにストックのみ。
  • ・1日目の塩田君、2日目のえど君の飯がうまかった(軽量化は伝えたつもり汗)。2人の飯レベルが上がり続けているが、どうやらバック○宮さんが糸を引いているとか…笑。自分が担当した予備食は手抜き…勘弁を。
  • ・ガソリンとガスで迷ったが、前週の八ツでガスが頼りなかったのでガソリンをメインに。やっぱり心強く、次回があれば同じくガソリンにする。
  • ・使用燃料合計は、ガソリン1.5L、ガス缶150g。毎晩水を10Lくらい生成。
  • ・ゴアライトと中エスパースでかなり迷ったが、中エスパースにして良かった。天候悪い時は不快だが、スペースの余裕の方がありがたい。ザックでかいし、5日分の共同装備は意外に場所を取る。
  • ・スノーソーは使わなかった。弱層や圧雪なく、新雪のみ。
  • ・なので長ペグのみのテント固定は心許なく、えど君の竹ペグが活躍。たわしも。
  • ・車が埋まっちゃってるかもと思ったが、戻ってみたら拍子抜け。麓の降雪は出発日だけだったようだ。土合駅は観光客でいっぱい。いつの間にこんな人気スポットに?!

(記: 坂田)

絶対の美

日程: 2020年12月26(土) – 27日(日)
山域: 中央アルプス 越百山
参加者: 国府谷(L)・雨宮
行程:
1日目: 伊奈川ダム – 避難小屋
2日目: 避難小屋 – 伊奈川ダム

テントを持って中央アルプス越百山へトレーニング。

雪が少ない情報だったので、ワカンを持っていかず、なんと頂上まで行けなかった。。。
避難小屋からはトレースもなく雪に埋まる。

次の日。
こりゃ無理だなとすんなり下山。

途中何名か登ってきたので、彼らの後をついて登り返せば行けたかも。
みなさん日帰りですね~。

こちらは重いリックでああ~しんど~。
でもさ、ここには絶対の美が存在するのよね。

(記: 雨宮)

どんと来い!

日程: 2020年12月19日(土) – 20日(日) 前夜発
山域: 赤岳天狗尾根(八ヶ岳)
参加者: 国府谷(L)・坂田
行程:
1日目: 美しの森駐車場(6:05) – 出合小屋(8:55) – 稜線(13:00) – 行者小屋(14:30)
2日目: 行者小屋(6:50) – ツルネ(9:35) – 美しの森駐車場(13:45)

どんと来いとは国府谷さんのセリフ。
国府谷さんから予想外の体力勝負な計画が出て驚いた。てっきりアイスにでも行くのかと思ってた。
これまで何度か登っているが、いずれも1泊2日。なのにテント担いで行者小屋まで抜けるとは?!
結果はすべて計画通り。まだまだどこでも登れそうだと感じたに違いない。
国府谷さんは軽量化もせず、ラッセルありのひたすらトップで、しかも悪天候の中でスゴイ!
天気が悪かったので、稜線まで抜けられないことも考えて、水も担ぎ上げようという始末で笑
早く稜線へ抜けられたのはノーロープで済んだことが大きい(これまでは毎回ロープを出していた)。

今回はひたすら寒かった。
担ぎ上げた水は行動中に凍り、ガスの火は弱々しく、テントの中すら寒い。先週のガソリンバーナーの勢いが恋しい。
年末はやっぱガソリンにしようかな。
朝起きて炊事をしても、テント内の霜が全く解けない。
1週間前から景色も気温も一変。
樹林にべったりと雪が載っかって一気に冬景色。

下山はお決まりのツルネ東稜。
10回は使ってるんじゃないかという気がするのだが、相変わらず分かりづらいところがあったり、根雪がないので何度もずっこけそうになるわで意外に疲れた。

早めに下山したので、たかねの湯とガストでのんびり。

今回もお世話になりました!

(記: 坂田)

ヘビークライマーズ第2弾

日程: 2020年12月12日(土) – 13日(日)
山域: 八ヶ岳
参加者: 国府谷(L)・坂田・雨宮・江戸
行程:
1日目: 赤岳鉱泉BC
2日目: 小同心クラック: 国府谷・雨宮 / 阿弥陀岳北陵: 坂田・江戸

行程: 赤岳鉱泉BC(5:55) – 行者小屋(6:30) – 北稜取り付き – 阿弥陀岳(9:25) – 赤岳鉱泉BC(11:05)

雨宮さん記録のの小同心クラックとは別に、阿弥陀北稜をヘビークライマーズ第2弾として登ってきた。
以前登ったときはラッセルがすばらしく、吹雪の中、それなりに楽しめた記憶がある。
が、赤岳鉱泉1cmでは何の期待も持てないのだが、なんせ年末に必要なのは体力。
クライミングが入ると1ピッチずつレストが入ってしまうと言うことで、稜線歩きを優先した。
えど君からはつまんないとクレームが出そうなもんだが、この日は絶不調。
起きたら喉の痛みが悪化、飲むのも辛いという。
前回とは別人のよう。

岩峰取り付きまでは夏道を使ってラクラク。しかも記憶よりもこぢんまり。

1P: (坂田)右側のクラック(風?)を登る。III級。35mほど伸ばしてピナクルにスリングを掛けてビレイ。
2P: (江戸)正面に取り付いて、途中で右に回り込む。40mほど伸ばして灌木でビレイ。

各Pとも、ペツルのビレーステーション完備、そこで切ることも可能。
雪は軽く払えば落とせる程度。
今回は一番易しい条件だったと思う。

ピークに立ち、お決まりの記念撮影。今回はちゃんと顔出てた笑

こんなとこでムリして悪くしたら後悔しかないので、さっさと下りることにする。
雪が無いので沢通しは下りづらい、夏道の方が早かったかも。

年末クリアしたら、もうちょい登れるところで楽しもう!

(記: 坂田)

ヘビークライマーズ第1弾

日程: 2020年11月28日(土) – 28日(日) 前夜発
山域: 谷川岳
参加者: 坂田(L)・江戸
行程:
1日目: 西黒尾根登山口(7:16) – トマの耳(12:35) – 一ノ倉手前(13:28) – 幕営地1738m(15:36)
2日目: 幕営地(6:50) – 西黒尾根登山口(9:00)

ウエイトトレーニングが好きで、ジムにそこそこ通っている。
筋肉は山の味方!と声を大にしていいたいとこだが、速筋が肥大してBMIが高くなってくると、残念な部分も出てくることは否めない。
筋肉マン無敵説を支持しながらもそんなあるあるで意気投合したのが、えど君。
チーム: ヘビークライマーズを結成することになった。

年末には塩田君も加入し、谷川岳馬蹄形縦走、ラッセルパワーを見せつけることになっている。

1年前に足首をやってから、どうもエンジンが掛からない状態が続いていたが、ここらで体力を取り戻さねばということで、ヘビークライマーズ第1弾、年末の下見を兼ねて、初冬の馬蹄形偵察を計画した。

忘れ物のハプニングもあり、回り道しながらロープウェイ駐車場へ。
天気予報通りなのだが、早くも雨。
テントを濡らしたくないので、駐車場の中にテントを張って仮眠。
(どうやらマナー違反が多いということで、今は禁止になっているとのこと。)
朝方はうんざりするほどの雨音。こりゃ稜線は大変だと、えど君の顔を見たら、行くしかないでしょうと。そう来ると思った笑
暖かく天気関係なしのロープウェイ乗り場でパッキング。いつもながらにありがたい。
第1弾でお互いの実力も分からないので、補助ロープも加える。

樹林帯でカッパを着るのは暑いから避けたいのだが、今日は仕方ない。
ぬかるんだ雪の無い登山道を登っていく。

樹林帯を抜けると昨夜から雪だったようで、なかなか良い感じ。
他に登山者はおらず、独占なのも良い。(この天気なんで)
えど君は先頭を力強く登っていき、頼もしい。

風も不足なし、期待以上。
ヘビークライマーズのスペックを遺憾なく発揮できるのだが、たたきつける雪はなんとかしたい。
ここで満を持して、悪天候でも快適に走れるらしい撥水加工サングラスを取り出してみるが、全く役立たず。
これにはガッカリだが、サングラスを外してしまうときに力を入れすぎたようでレンズが割れてしまって二度がっかり。
高かったのに!

肩の小屋で視界が無ければ仕方ないと思っていたが、まだ笹が出ていて方向音痴でもなんとかなる状況なので、頂上を目指す。
無事に登頂はできたものの、トマ-オキ間がはかどらず、馬蹄形は諦めざるをえない。
問題はもう少し先へ進んでみるべきかどうか。しばし歓談した結果、とりあえず1時間進んでみようと。
進んでみるまでもなかったのだが、一ノ倉にはかすりもしなかった。潔く敗退。

肩の小屋に立ち寄ってみるも突風に追われてとっとと稜線を後にした。

少し下ったところにテントを設営して夕食。
赤からスープの鍋。えど君が野菜を切って準備してきてくれた。
忙しいところ悪いと思ったが、吹雪かれた後だけになおさらうまかった。
(雨宮さんのアドバイスもあったとか?)

えど君の寝袋がなんと#5。耐寒訓練も兼ねてとかエライ!

朝起きると30cmくらい増えてたが、天気は回復傾向。朝日も見える。
下るにつれ青空となり、登山者と次々すれ違う。
1周ならともかく、ピストンなら今日登ってもつまんないので、昨日登っといて良かったと思う。

根雪がないのでアイゼンが引っかかるのはうざったいが早々に下山。
相変わらず湯テルメの露天はゆっくり浸かれるのが良い。

第2弾もよろしく!

(記: 坂田)