2303 谷川岳東尾根

日程: 2023年3月11日(土)
山域: 谷川岳東尾根(上越)
参加者: 江戸(L)・大江
行程: 0400谷川岳ベースプラザ(4:00) – 一ノ倉沢出合(5:00) – シンセンのコル(7:10) – 第2岩峰(7:50) – 第2岩峰通過(9:40) – 第1岩峰(10:40) – 第1岩峰通過(11:30) – 谷川岳山頂(12:00) – 谷川岳ベースプラザ(14:00)

谷川岳のバリエーションは、昨年に一ノ沢左方ルンゼで撤退した時以来。先の週末を風邪でフイにしてしまい、この週末はジムトレも考えていたが、大江氏の予定が空いたようなので急遽東尾根を計画。天気は良さそうだが、暖かそうなのがやや気掛かり。

前日21時頃に東京発。谷川岳ベースプラザには日が変わるくらいに到着する。3時間ほど仮眠を取り、4時頃出発。
一ノ倉沢出合までの道はトレースが付いており、快速。雪は少なく、また妙に暖かい。明らかに氷点下はないとわかった。
一ノ倉沢出合を通過し、一ノ沢出合まで来ると、既に数パーティが一ノ沢を詰めているのが見える。また、一ノ倉沢の先の方からは1パーティ降りてきているようだった(3スラ取付きから引き返したパーティと思われる)。
一ノ沢の登りは足元が確かで歩きやすかったものの、下部のデブリ、上部からの落雪、沢の屈曲部に生じたシュルンドなど、気持ち悪い要素がチラホラ。
シンセンのコルの少し先で一服し、第2岩峰に近付くと、既に3パーティが順番待ちをしていた。岩壁を見ると、リッジには雪が残っていたものの、岩壁はほぼ露わになりまるで春山の様相。脇から巻くにも悪そうなので、潔く順番待ち。1時間半程待ったので、結局第2岩峰通過に2時間ほど要した。岩峰の核心は2,3m程度。


第2岩峰〜第1岩峰では、岩稜脇の急登(雪が酷い時は、この岩稜も直登?)を登った後に、雪庇の着いたリッジを通過。ここも雪の少なさ故に随分優しくなっている感じがした。雪庇傍のトレースが若干怪しく思えたので、そこだけ回避。
第1岩峰は5.8くらいの岩。雪は無し。垂直部は5m程度。巻くパーティもいたが、折角なので挑戦。ホールドがしっかりしており雪も無いため、手袋を着けていても不安感はなかった。
その後は、急な雪壁に刻まれたトレースを、オキの耳目掛けてひたすら踏んだ。日が登り、雪が腐って一部沈みやすくなっていたが、ラッセル免除のお陰でスイスイ進む。雪壁の所々に見えるシュルンドが不吉だが、昼近くになっても両脇の沢から雪崩の音は聞こえて来ない。ここ一週間の暖気で、落ちるものは全て落ちきったのだろうか。
オキの耳への到着は正午。山頂は驚く程の人集りだった。記念写真を早々に撮り、西黒尾根より下山する。歩んだ尾根を脇に見ながらの下降は、充実感があった。

・所感
谷川岳初のバリエーション。
周辺の傾斜感や雪の付き具合を観察しながらのびのび登れたが、今期の一ノ倉沢はこの週末で終わりのように思えた。
また渋滞に遭わない為の努力をするべきという教訓も得た。
帰りのお風呂は鈴森の湯で頂く。露天風呂傍に滝や関越道の高架橋が見え面白い。
ゴハンはカフェレストラン亜詩麻。エビとホタテの焼きカレーを食した。

(記: 江戸)

2302 摩利支天沢大滝-阿弥陀岳北西稜

日程: 2023年2月25日(土)
エリア: 八ヶ岳
参加者: 林(L)・江戸
行程: 八ヶ岳山荘(4:00) – 赤岳山荘(4:40) – 摩利支天沢大滝(7:00) – 大滝抜け口(7:50) – 阿弥陀岳北西稜(下部岸壁手前のリッジ部)(9:30) – 上部岸壁(11:00) – 阿弥陀岳山頂(12:30) – 八ヶ岳山荘(15:30)

前々からリーダーと計画していた摩利支天沢大滝〜阿弥陀岳北西稜の連続登攀。

前日21時頃に東京を発ち、日が変わる前に小淵沢の道の駅へ到着、3時間ほど仮眠を取る。その後、美濃戸に移動し、4時頃入山。直近の降雪を心配していたが取り越し苦労で、南沢、摩利支天沢ともにしっかりトレースが残っていた。大滝は例年より痩せていたようで、氷瀑の強傾斜部はせいぜい10m程度で、そこからは徐々に傾斜が緩んでいた。
7時に大滝に取り付く。ジャンケンに勝ったのでリードは私。背中に荷物を背負っていた為かパンプが早く、レストの姿勢を取っても回復が遅く感じた。また、早朝の為か氷が硬く、ピックを打ち込むのにいつもより苦労した。20分程度、我慢のクライミングでようやく抜け口までたどり着き、一息つく。

その後は正面左側に見える北西稜を目指し、しばらくルンゼ沿いに登る。そこから北西稜の尾根に乗るまでにはモナカや吹き溜まりでやや足を取られたが、総じてペースは良かった。
下部岩壁手前のリッジ部分からは、要所要所で残置支点有り。下部岩壁までは簡単に見えたのでロープを出さなかったが、若干悪い所もあるので、今思えば最初から出すべきだったと思う。
上部岩壁は完全なクライミングで、北西稜の核心。ペツルの支点から3,4m右にトラバースし、岩壁のクラック部を登る。リードは林L。所々で苦労しているようだったので身構えていたが、いざ自分も取り付いてみると体の向きや足の置き場が際どい所がチラホラ。岩も冷たく手の感覚が時折消えるので、リードでやるのはかなり怖いと思う。
頂上に抜けたのは12時半頃。深いラッセルや岩壁の待ち等もなく、ノントラブルで登攀を楽しむことができた。

・所感
大滝が若干痩せていたものの、ひとまずは八ヶ岳で目標に据えていた課題を終えることができた。
帰りのお風呂はスパティオ小淵沢で頂く。
ゴハンは八ヶ岳南側のヴィラ・アフガンにて。ここはカレーがメインのお店で、今回は上質なビーフカレーとナンをゆっくり味わった。

(記: 江戸)

2303 爺ヶ岳東尾根

日程: 2023年3月3日(金) – 4日(土)
山域: 爺ヶ岳東尾根(北アルプス)
参加者: 国府谷(L)・雨宮
行程:
第1日目: 鹿島村(7:00) – 2000m幕営(11:30)
第2日目: 幕営地(5:00) – 爺ヶ岳中峰(7:50) – 駐車場(12:45)

大迫力な爺ヶ岳

大町からも大迫力で聳え立っている爺ヶ岳への登山道は前日に降った雪でトレースはなく急登を登っていく。行きは大体元気なのでピッチを切りながらワクワクしながら登っていく。もちろん先を歩く会のリーダーは、雪に印をつけて楽しそう。天候や雪の量を含め滅多にない好条件だ。お昼前にはテント場所に到着。今日はイグルーを作るぞーとリーダーが張り切っていた。経験がなかったので途中、雪が硬くなってスノーソーを上手く扱えなかった。。。途中挫折した。まだ時間はあったので頂上アタックも可能だったが、この景色を独り占めしてのんびりすることにした。私は目の前に広がる大迫力の爺ヶ岳様の懐にいられるだけで幸せだった。音楽をかけながら至福の時間を過ごす。途中有名なタカさん一行3名様が頂上にアタックしに行かれた。我々が明日つける予定だった足跡を付けてくださったがやっぱりトレースの安心感はありがたい。

夜中突風が吹きつけてテントを揺らしていたが寝心地は最高だ。2時半ごろ脚音が聞こえて真夜中にここまで歩いてきた登山者に感心しながらウトウト。

2日目は3時半に起床し5時過ぎに出発。昨日登れば良かったと思うほどの強い風が尾根を吹き抜けている。しゃがみながら風に耐え登って行った。リーダーはいつも私を気遣ってくれる優しい人。尾根上に上がった頃には風は弱くなって気持ちの良い稜線歩きが待っていた。展望はそりゃもう最高で槍ヶ岳や剱岳方面も見えている。ところが私のカメラのバッテリーが起動せず、この目で見た山々の記録を残せなかったのがとても残念だーと叫ぶ。下山後の楽しみが減ってバッテリーのばかばかばか!!!!!

そして何年も前の夏に小野さんと歩いた思い出に手を合わせた。またここに来ましたよ。

下山はなかなか厄介だったが無事に、イヤ急坂の落ち葉で滑って10Mほど尻シェード。一度滑ると止まらないものねと、汚れたお尻にあらまー。。。これが雪の上だったらと考えない。駐車場に到着してやれやれだ。途中大きな荷物を背負って登ってくる登山者多数で、ここが人気ルートなんだと改めて知る。幕営地は相当賑やかになるだろう。我々は静かな冬山を堪能できてとても贅沢に思えた。感謝。

(記: 雨宮)

2212 北鎌尾根

日程: 2022年12月28日(水) – 2023年1月2日(日) 前夜発
山域: 槍ヶ岳(北アルプス)
参加者: 林(L)・江戸
行程:
第1日目: 自宅(前夜21:30) – みどり湖PA(仮眠)(1:30/4:30) – 新穂高温泉(5:30) – 葛温泉ゲート(8:50/9:20) – 七倉山荘(10:00) – 高瀬ダム(11:00) – 林道終点(13:00) – 名無し避難小屋(14:00) – 湯俣山荘(16:00) – 伊藤新道分岐付近(16:30/17:00幕営/就寝20:30/翌4:30起床)
第2日目: 伊藤新道分岐付近(6:50) – 硫黄尾根取付(7:30) – 中東沢出合(10:20) – 千天出合(15:30) – 天上沢傍(16:30/17:00幕営/21:30就寝/翌5:00起床)
第3日目: 天上沢傍(7:30) – P2尾根取付(9:00) – ロープ使用箇所(13:30/15:30) – P2尾根2000m付近(16:30/17:00幕営/2030就寝/翌4:30起床)
第4日目: P2尾根2000m付近(7:30) – P2(9:00) – P3(10:00) – P4(11:40) – P5前衛峰通過(13:00) – P5巻き道途中(13:30/撤退開始) – P2尾根1980m付近(16:30/17:00幕営/2130就寝/翌5:00起床)
第5日目: P2尾根1980m付近(7:30) – P2尾根取付(9:10) – 千天出合(10:40) – 中東沢出合(12:00) – 硫黄尾根取付(13:30) – 伊藤新道分岐付近(13:50) – 名無し避難小屋(15:30/1600幕営/22:00就寝/翌6:30起床)
第6日目: 名無し避難小屋(8:50) – 林道終点(9:20) – 高瀬ダム(10:40) – 七倉山荘(12:20) -葛温泉ゲート(12:50)

私にとっては初見の、坂田氏・林氏にとっては因縁の、冬の名クラシックルートに挑んだ記録。

※当初は坂田氏含め3人パーティとなる予定だったが、諸事情により坂田氏は不参加に。後ろ髪を引かれる思いはあったが、年末に向けて準備を進めた。
当初の行程は、12月29日入山の4泊5日+予備日2日。車両を1台新穂高にデポして葛温泉側にもう1台で回る作戦。
直近で天気図を確認したところ、12/29辺りで一時冬型となった後にしばらく緩み、再び冬型が強まる1月3日までは猶予がありそうだった。
この予報を鑑みて、行程を1日早め28日に入山することとした。

28日(水) 晴れ

葛温泉ゲートに到着すると、周辺は膝下くらいの積雪で林道の先は除雪済。天気は快晴。
ゲートにいた指導員の方が言うには、今年は例年よりも雪が落ち着かず、また良く沈むとのこと(12月中旬まで殆ど雪が無かった所に数日前の冬型でドッサリ積もった形)。また、数時間前に硫黄尾根を目指す別パーティが入ったとか。ゲート到着が遅くなったこともあり、我々も早々に林道を歩き出した。
高瀬ダムの堰堤までは舗装路ウォーキングで、堰堤からは膝くらいの雪道になった。それでも先行者のトレースのお陰で快速で進んだ。途切れることなく続くトレースを延々と歩き、湯俣山荘まで来た辺りでこの日は時間切れ。伊藤新道分岐の吊り橋付近で幕営した。

29日(木) 雪

夜半から風が強まり、朝になると雪が舞っていた。
この日は、何としてもP2尾根取付まで抜けて渡渉をクリアしておきたい。欲を言えばP2の肩まで行きたい…などと目論んでいたが、それはトレース前提のアマい考えだった。硫黄尾根取付でトレースが無くなってからは、ブカブカの雪に行く手を阻まれペースが落ちた。
雪は踏んだら踏んだだけ沈んでくれるので1歩1歩に時間が掛かる。下が藪ならしっかり踏み抜いて身体がハマる。高巻きの斜面では踏み抜いた先の草を踏んで滑る。目の前の雪を崩して固め、恐る恐る体重を乗せて結局沈んだ時などは実に虚無感が大きい。
一方で、渡渉ではそこまで苦労しなかった。厚手ビニールを両足に履き、アイゼン+ワカンを着ければ、その後の装備替えは殆ど必要なく非常にスピーディだった。結局10回以上は渡渉したので、毎回靴を脱ぐよりは時間を節約できたはず。
中東沢出合~千天出合間では、左岸側・右岸側に一回ずつ悪いヘツリがあり、両方ともフィックスがセットされていたものの、前者はロープを信用しきれず高巻きした。後者もリーダーがロープに気付かなければ高巻きする羽目になっただろう。
この日も日暮れ前まで粘ったが、P2取付までは辿り着けず最後の徒渉を残して天上沢脇で幕営。
右足が袋の上から浸水していたようで、寝る前まで靴を乾かす羽目になった。

30日(金) 晴れ

前日のビニール蒸れとシュラフの濡れで夜は酷く寒い思いをした。天気は快晴。
P2尾根取付手前の渡渉を終え、やっとビニール袋から解放された。しかし酷いラッセルからは解放されなかった。
200m程上がった頃には既に昼過ぎ。雪は相変わらずな上に傾斜が出て悪くなってきたので、この辺りでロープを出す。計3Pのうち最初の2Pは尾根筋を、最終ピッチは尾根筋の岩場を回避して南寄りの草付きをダブルアックスで登ったが、最後は実に悪かった。
傾斜が緩みロープを解く頃、後ろから2人組のパーティが追いついてきて、ラッセルを分担してくれた(福岡の山岳会の方だとか)。また、P2手前の肩まで来たところで時間切れとなり幕営の整地をしていると、もう1パーティ上がってきた。薄暗い中言葉を交わしてみると、馴染み深い背の高いお兄さんと初対面の優しそうなお兄さんの2人組だった。
ペースは既に想定より1日遅れで、実際のところ我々だけならこの日で撤退を決めていたものと思うが、ここにきてマンパワーが3倍になったことは我々を勇気づけた。翌日のP2以降の積雪具合によっては、まだ可能性があるように思えた。
翌日の行軍で昼までにP4、日暮れまでに北鎌のコルまで到達することを最低条件として、我々は山行を続行することとした。

31日(土) 晴れ

朝から3パーティが出揃い続々進んでいく。
P2、P3までは相変わらずの積雪。6人でラッセルを回せたため体力は温存できたものの、急登では一気にペースが落ちた。
途中、樹林帯で足元の雪を踏み抜き2m程落下した。落ちた時に枝を掴んだため事なきを得たが、ここで心のフンドシを締め直す。
P3以降は表面がクラストした雪や露岩した箇所が増え始め、若干楽になる。日暮れまでに北鎌のコルへ辿り着く希望は見えてきたものの、吹き溜りでは相変わらず腰まで埋まる。P5以降の巻き道でどれだけ時間を取られるかが気に掛かった。
P4に到着すると、P5からP9、その奥の独標までが1つの景色に収まり、北鎌尾根のスケールの大きさ、ルートの美しさを全身で体感した。今後の道のりの長さも、同様に…。
昨日に合流したパーティの内、福岡Pの方々はここで撤退を決めた。残るは我々と、お兄さんPの4人。
その後、P4から50m程降り、P5の巻きに入った…と思っていたら、巻いていたのは前衛峰という痛恨のミス。後になって気付いたが、前衛峰の千丈沢側にはフツーに歩けるラインがあった(もう一組のお兄さんPはそちらを行っていた)。結局、ルーファイを怠った代償にラッセルでかなりの体力を使ってしまった。また、天上沢側のラッセルは相変わらず最悪だという事実が脳裏に刻まれた。
前衛峰を超え、真のP5が見える所まで行くと、先行していたお兄さんPが巻きに入っていたのが見えた。やはり雪はかなり深そうで、その先のルンゼ状を詰めていく所でもかなりの時間と体力を使うことが想像できた。
彼らに付いていく選択肢もあったと思う。だが我々には彼ら程の登攀スキルは無いし軽量化も詰めていない。何より二人共体力精神共に消耗しきっていた。先に進んだとしても、2日で槍まで抜けきる確信は無かった。停滞に耐えられる燃料もない。
我々は撤退を決めた。

翌月1日(日) – 2日(月) 雪

帰路は25kmくらいで徒渉も10回程重ねることになったが、結局1日半でゲートまで辿り着いてしまった。丸2日掛けて進んで来た湯俣山荘までの道程も6時間で通り過ぎていた。トレースの有無で、こんなにも違うものか。
結局の所今回の敗退は、最後まで自分達で道を切り開く覚悟と準備を怠っていたが故の必然だったのだろう。そもそも情報収集の時点で、ラッセルが核心となる可能性について真剣に受け止めていなかったと思う。失敗。
ちなみに入山前の予報に反して1/1の時点で上の方は吹雪いており、先に進んだ2人の安否が気になったが、彼等はこの悪条件でも無事突破したようだった。力の差を感じた。

思ふこと

  • ・今回の条件では6泊分の準備では安全マージンは殆ど無いに等しく、余裕を持つなら6泊7日の行動予定に加えて停滞日を設定するくらいが適当だったかも。(仮に高瀬ダム~硫黄尾根取り付き間のトレースが無いことも想定すると+1日?)
  • ・6泊分の装備でザック重量28kg超と、軽量化を完全に怠っておりました。福岡Pやお兄さんPと装備について話していると、我々の軽量化に対する創意工夫の無さに恥ずかしくなる始末。ちなみに私の食当で持って行ったぺミカン2食は、ネパールエボ1組分と同じか少し重いくらい。ぺミカン屋は今回で廃業することにします。
  • ・渡渉で使ったビニール袋は0.15mm厚で、折り返し部分や口元はストレッチフィルムで閉じ。袋の口元を固めたつもりでも行動中にずり下がるので、袋の縦幅は余裕が欲しいかも。
    改善点は他にも多数。結果は敗退でも得るものは多い登山でした。次に来るときは荷物の重さを3分の2以下にしたいところだけど、財布の軽量化も進みそうで恐ろしい。

(記: 江戸)


また敗退しました

28日(水) 曇りのち雪

満を持しての北鎌尾根再チャレンジ。
以前の日程不足を教訓に、今回は5日間の予定に予備日2日を加えて計7日間を確保した。
初日は下山時用に車を1台新穂高温泉に停めて、もう1台で葛温泉ゲートまで向かう。これ遠い。
葛温泉ゲート前にて山岳指導員??の方と少し話していたら、今年は雪が少ないところに急に大雪が降ったから根雪がなく、雪が滑るしもぐるかもしれないとのこと。この時はそんなものかなくらいに話を聞いていた。
この日は先行で硫黄尾根に入ったパーティーがいたようでトレースがついていた。入山が思っていたより遅くなってしまったのと、私の股関節が痛くペースが上らず初日は湯俣まで。

29日(木) 雪

今日中に尾根くらいまであがれたらいいなと思いつつスタート。
出だしはトレースがあったがトレースは硫黄尾根に向かっておりそこから先はノートレースに。ここから沢沿いのラッセルが雪が多くなかなか進まなかった。雪がふかふかで斜面は固まらないし沢沿いは踏み抜くしで嫌になる。
渡渉はポリ袋を2重にしてストレッチフィルムで補強した上から、私はアイゼン・ワカン。10回ほど渡渉があったがなかなか良い感じだったように思う。ワカンを履くとポリ袋にアイゼンが引っかからない。
暗くなるまでラッセル(8割江戸君が)したが全然進まず先天出合の先までで時間切れで幕営。P2基部までもたどり着かず渡渉も1回残してしまった。

30日(金) 晴れ

幕営地からしばらく進み最後の渡渉をしてP2基部にやっとこさたどり着く。
ここから急登をひたすらラッセルしながら登っていく。上部の急な岩場みたいな草付きでロープを出す。夏はなんてことなく登れたところでも雪を処理しつつのぼるからえらい時間がかかってしまうし悪く感じる。結局3ピッチロープを出した。登っている間に2人組(福岡の山岳会の方でした)の後続が追いついてきた。最後は4人になって尾根にあがる。そして気が付くとこの日も日暮れ。
標高にして350m程登るのに丸1日かかってしまったことに愕然とした。ここまでのペースを考えるとこの先抜けるのは厳しく、ここで撤退かなとほぼ気持ちは固まっていた。のだけれど日暮れ後に以前会にいたI君パーティーが幕営地に到着した。偶然だったけれど彼らも我々より1日遅れで北鎌尾根に入っていたらしい。強力なパーティーも加り計6人になったことでラッセルの負担も減ること、また人が来たことで精神的にも余裕が出来たことから、リミットを決めてもう1日だけ先に進んでみることにする。

31日(土) 晴れのち雪

この日は何となく3パーティーとも出発の時間も揃ったので出だしから6人で進む。人数が増えてラッセルの肉体的な負担が減ることもあるし、気持ちも軽くなった。それでもP4あたりまでは雪が多くて大変。P4あたりから稜線上の雪は風で飛ばされておりクラストして岩場も出ていくらか歩きやすくなってきた。それでも厳しいことは変わらず福岡の2人はここで引き返すとのこと。我々はもう少し進んでみることにする。
その先P5手前の必要ないところで余計にピークを巻いてしまうミスをしてしまった。斜面は雪がたっぷりで稜線に戻るのに一苦労。この先も巻くたびにこんなんかと考えると気持ちが折れてくる。
P5の巻きに入る時点で13時を回っており我々もここで引き返すことを決めた。
この先、もし全てがうまくいけばまだ抜けられる可能性はある。それでも燃料がギリギリになってしまうことが想定出来た。もし予定が乱れてしまえば、それ以上は許容量を超えてしまう。それに2人ともここまでの行程で結構消耗してしまっていた。
先行してP5の巻きで猛ラッセルをしているI君パーティーに引き返すことを伝え撤退とした。トレースのついた道を引き返し、途中登ってくる1パーティーとすれ違い昨日のテン場まで戻った。悔しかった。

翌月1日(日) 雪

この日は予報に反して終日雪。かなりの量が降っていた。下る我々はなんてことはないけれど、稜線上はかなり吹雪いているはず。
下りながら自分たちのつけたトレースを見て、なんかきれいだなとか思う。
帰りの渡渉はポリ袋が破れて浸水したけどもういいので押し通る。
この日は名無避難小屋で快適に過ごす。命の水がなくなって悲しんでいたら、昨日すれ違った神奈川の某山岳会の方も撤退してきて、今日中に車まで戻ってしまうということでおつまみと一緒に茶色いお水を恵んでくれた。ありがとうございます。正月だしもらったスルメを炙って食べた。

2日(月) 晴れ

葛温泉ゲートまで黙々と歩く。ダム沿いの林道がひたすら長かった。車の手前の車道が凍ってて転びまくった。最初にみつけたセブンで食べたナナチキが敗退したのにやたら美味しかった。

今回は雪が多く前半のペースがあがらずに余裕がなくなり敗退となってしまった。雪があることは仕方がないけど、反省点をあげればもっと軽量化するべきだった。食料を筆頭にまだまだ削れる余地は多い。途中合流した2パーティーは20キロ前後の荷物らしかったが、我々は自分26キロ、江戸君28キロ。まだまだ削れる。2人して今度からは軽量化しようと誓った。ただ残念なのは軽量化するともう江戸君のエスニック香るペミカンが食べられなくなることか。
入山2日目とかはもう2度と来たくないとか思ってたけど、また行かないといけなくなってしまいました。

(記: 林)

2209 明神岳東稜

日程: 2022年9月24日(土)~25日(日)
山域: 北アルプス 明神岳
参加者: 林(L)・坂田・大江
行程:
第1日目: 上高地 – 明神 – ひょうたん池
第2日目: ひょうたん池 – ラクダのコル – バットレス – 明神岳山頂 – 明神主稜線 – Ⅴ峰 – 南西尾根 – 上高地

24日

久しぶりの上高地を出発すると気がかりだった天気も回復が早く朝から快晴。暑すぎるくらいだった。
初日はラクダのコルまで行く予定だったけれど,暑さと担ぎ上げた水の重さで疲れちゃってひょうたん池に幕営。いつものことながら妥協してしまいます。午後はのんびりと暑すぎる日向ぼっこをして過ごす。

25日

5時前くらいに出発。
第一階段??は1ピッチロープを出す。あとハイマツの藪漕ぎで松脂にまみれる。
頂上直下のバットレスに取り付いた直後、ザックが谷底に落ちていくちょっとしたトラブルがあったものの坂田さんが4ピッチ下降の執念の回収を果たす。回収出来て良かった。
バットレスは快適なクライミングでした。クライミングシューズを持ってきていたので上部のスラブも気持ちよく登れた。しばらく行くと明神岳山頂。
あとは主稜線をたどってⅤ峰まで。そこから南西尾根を下降。下りは長くて辛いです。
終始暑いくらいに天気が良くて気持ちの良い山行でした。

(記: 林)

北鎌尾根 夏 -熊が出た-

日程: 2021年9月23日(土) – 25日(日)
山域: 槍ヶ岳北鎌尾根(北アルプス)
参加者: 林(L)・坂田
行程:
第1日目: 七倉 – 高瀬ダム – 湯俣 – 先天出合 – P2取付
第2日目: P2取付 – P2 – 北鎌のコル – 独標手前
第3日目: 独標 – 槍ヶ岳 – 槍沢 – 横尾 – 上高地

以前、ど敗退している冬の北鎌に向けて下見山行。
入山数日前に地震がありルート崩落の情報があったので不安ではあった。結果、崩落やガレ場は多くあったが,それがもとからなのか地震の影響なのかはわからなかった。

23日: 初日は沢登り

下山後のために沢渡に車を1台デポして、もう1台で七倉まで。七倉から高瀬ダムまではタクシーで楽をする。湯俣まではてくてく歩き。湯俣からは沢沿いに渡渉したり高巻きしたりと沢登り。ネオプレンソックスと足を固定できるサンダルが快適だった。水量がやや多くて渡渉も気を使う。水量が少なければこの時期は巻かずに沢通しに行けるのかもしれないけど、今回それは難しかった。巻きは踏み痕がほとんどなくて疲れる。

先天出合の手前で何度めかの渡渉をした時に、背後の対岸でドスンと何かが落ちてきた。
振り返ると熊がいた。
こっちがびっくりしていると、あっちも突然の人間の出現にびっくりしたようで、急いで逃げていく。初めて野生の熊に遭遇したけどこれっきりにしておきたい。

出来れば初日に尾根に上っておきたかったけれど、渡渉と巻きでそれなりに時間がかかってしまいこの日はP2取付で幕営。テン場は快適。
この日は渡渉を7~8回はしたと思うけど冬のことを考えるとこれは辛い。水量が減っていればもう少し上手いこと行けると信じたい。

24日: この日は藪漕ぎ

朝一で急登をこなし尾根上に出る。P3~4あたりで傾斜のあるザレた草付きがけっこう悪い。P5の天上沢側からの巻きで抜け口がわからず変なとこを登るも抜けられない。うろうろしたあげく、藪に埋もれた草付き先のルンぜから抜ける。
P2から北鎌のコルまではとにかく藪がひどかった。あまり人が入ってない様子。北鎌のコルから先は踏み痕もはっきりとして別世界だった。
独標基部まで進むも、ガスと夕暮れ時のためか、ガレのトラバースとその先がやたら悪く見えた。この先に良いテン場があるかもわからなかったので少し戻り立派な岩陰で幕営。
水に限りがあるから節約。

25日: イメージしてた北鎌

昨日悪そうに見えたガレ場も、朝見るとなんてことはなく通過。独標を千丈沢側から大きく巻いてからルンゼを詰めて尾根上に戻る。一か所ルンゼがガレガレで悪かった。変なところから登ってしまったのかもしれない。その後は岩場を上り下りしながら北鎌平まで。段々と槍が近づいてくる。これが冬だったらどんな感じなんだろう。天気が良くても楽しむ余裕があるかはわからないけど、天気が悪ければ辛いだろうことだけは想像出来た。
北鎌平からいよいよ槍の穂先へ登っていく。遠くからみると傾斜がきつそうに見えるが近づいて登ってみれば快適な岩場だった。記録等で見ていた頂上直下のチムニーも快適に登れる。念のため1ピッチだけロープを出したけれど、気が付けばあっという間に頂上だった。個人的には久しぶりに槍の穂先に立ったあとは、昨日から水を節約していた反動から山荘で贅沢してコーラを飲み干す。美味い。
あとは最終バスの時間との勝負で下山開始。下りが長くて疲れて・・・もう間に合わないかなと諦めかけていたけれど、小梨平手前から走り出した坂田さんに触発されてギリギリ最終に間に合った。

今回で北鎌尾根の概要をある程度把握出来た。冬に向けて色々とイメージしているけれど、考えれば考えるほど大変なことのように思えてくる。そりゃ前回敗退するわけだ。
体力と天候とルートファインディング。この3つが核心か。もちろんメンバーも。あと日数。あと渡渉。あと・・あと・・・
いつ決行出来るだろうか。来年こそは。

(記: 林)

赤岳天狗尾根の記録2本

冬山足慣らしⅡの天狗尾根

2021年12月25日(土)-26日(日)
山域:八ヶ岳赤岳天狗尾根
参加者:国府谷・坂田・雨宮・大江

行程:
第1日目: 美しの森駐車場(9:20) – 避難小屋(12:00) – C1(2256m)(15:00)
第2日目: 幕営地(6:30) – 稜線登山道2725m(10:30) – ツルネ東稜(13:00) – 避難小屋(15:50) – 駐車場(18:10)

雪山+チョイバリということで飽きもせず天狗尾根に行きます。
また寒波直撃。美しの森駐車場も10cmくらいの積雪。珍しい。
土曜朝発なので初日は2300mくらいまで。後半は結構なラッセルで、坂田・大江ペアにお任せする。
夜は狭いテントにきつきつなので案外寒くなかった。

2日目は予想以上のしんどい1日となった。
途中大天狗で1ピッチロープを出して縦走路に出たのが所要4時間で10時半着。強風と予想外のラッセルでツルネ下降地点まで3時間も
掛かった。ツルネ東稜の下降もラッセルが続く。出合小屋に戻ったのは16時過ぎで駐車場に着いたら真っ暗。18時半だった。
大晦日のいまでも手足の先が違和感残っているくらい寒かった。
無事行程を全う出来て良かった。

おわり

(記: 国府谷)

雪雪ラッセル寒波爆風

寒波は日曜日
ギリ行けるか?
稜線の風は風速20メータ気温マイナス20℃の予報。
体感温度マイナス40℃?
こんなの想像もつかないよ。。。

土曜日は2256m幕営。
ここまで雪が深く男性陣のラッセルはとても逞しかった。
風の影響を受けないナイスな場所にテントを張り、それぞれの役割で二人は岩稜帯まで足跡を付けに出発。

残りのメンバーは内張を張ったりアレコレテント周りを整える。

リーダーが用意してくれた美味しいご飯をお腹いっぱい頂いき幸せだ。
上空でゴーゴーと風が勢いをましていたが、テント場は静かで不安な夜を過ごさずに眠れた。

4時起き
西側は多分物凄い風だろうが東側は行けそうなので、基部まで行って様子を見ようと出発した。

富士山も、朝焼けも拝むことができた。

天狗尾根を抜けるまでは極寒ではあったが、仲間の助けを受けながらスムーズに行けたと思う。
ロープはカニのハサミ岩峰あたりの右手トラバースからの急登を雪に埋まりながら超えた所で一回出していただく。
仲間からのロープで繋がれている気持ちの安定感は200%でいつも心強く思い、前に前にと岩を越えていけるのだ。

天狗尾根の核心部の大天狗、少天狗の岩々は白と黒のコントラストが圧倒的で雄々しく、いよいよ来たなとシャッターを押す。

だが本当の核心部はキレット稜線の風だった。
予想通りの爆風で、身長156センチ、45キロの私は風には勝てずヨロヨロだ。
こんな所で止まっていたら確実に死んじゃうということは理解できるので必死に歩を進めるが進まん。
そんな時、リーダーが風当たりの強い私の西側に来て風から守ってくれて、リックの紐に捕まると、アラ?何と不思議なことでしょうか。
よろめきながらも歩ける進む→→キレット稜線。
おまけに左足のアイゼンが外れた。
素早くリーダーがはめてくれて助かりました。
自分は肩を痛めていてパフォーマンスが60%くらい。閉める力が弱かったのだろうと、下山後大きく反省した。稜線に上がった地点で装備や身なりの再点検をするべきであった。

こんな状況下でもありながら振り返って赤岳と登ってきた雄々しい天狗尾根を目に焼き付けた。
うっ、撮りたい。。。
カメラを出す余裕などない。
無理だから(悲)

ツルネ東稜から降りて長い下山道をテクテク無事に駐車場到着。

お風呂に入って顔を見ると、西側にあった右側サングラスとフェイスガードの隙間の肌が凍傷で赤黒くなっている。
女性の顔の皮膚は男性より薄い。
コレがいつ治るかわかりませんが、女性の皆さん気をつけましょう。

山の知人から
「顔の凍傷は、バラクラバが触れる頬骨と鼻の頭がなりやすく、わたしも厳冬の槍ヶ岳で風雪に合い、いとも簡単に黒くなってしまいました。赤→黒くなるので、ワセリンをたっぷり塗って保湿をしてくださいね。病院に行って、血行促進剤の軟膏をくれるところもあります。酷くなければ、そのうち綺麗に瘡蓋になって剥がれてくれます。余談ですが、こんな風雪の山登りでは自分の呼吸でバラクラバが凍りつく→風で凍傷になってしまうので、頬と鼻にテープを貼って肌が濡れるのを防ぐことが一番です。エアウォールと検索してみてくださいね。お大事にしてください。」
と教えてもらい参考になるので記載させて頂きました。

また暴風防寒の中で、自分の事が精一杯だけど、バディーのこともチェックしてあげましょうね。
寒爆風で顔を守るものがずれている可能性もあります。今回もリーダーの偉大さに大きく感謝した山行になりました。
そしてまた一つ冬山の美しさと厳しいさの経験を重ねることができありがとうございました。

(記: 雨宮)

どんと来い!

日程: 2020年12月19日(土) – 20日(日) 前夜発
山域: 赤岳天狗尾根(八ヶ岳)
参加者: 国府谷(L)・坂田
行程:
1日目: 美しの森駐車場(6:05) – 出合小屋(8:55) – 稜線(13:00) – 行者小屋(14:30)
2日目: 行者小屋(6:50) – ツルネ(9:35) – 美しの森駐車場(13:45)

どんと来いとは国府谷さんのセリフ。
国府谷さんから予想外の体力勝負な計画が出て驚いた。てっきりアイスにでも行くのかと思ってた。
これまで何度か登っているが、いずれも1泊2日。なのにテント担いで行者小屋まで抜けるとは?!
結果はすべて計画通り。まだまだどこでも登れそうだと感じたに違いない。
国府谷さんは軽量化もせず、ラッセルありのひたすらトップで、しかも悪天候の中でスゴイ!
天気が悪かったので、稜線まで抜けられないことも考えて、水も担ぎ上げようという始末で笑
早く稜線へ抜けられたのはノーロープで済んだことが大きい(これまでは毎回ロープを出していた)。

今回はひたすら寒かった。
担ぎ上げた水は行動中に凍り、ガスの火は弱々しく、テントの中すら寒い。先週のガソリンバーナーの勢いが恋しい。
年末はやっぱガソリンにしようかな。
朝起きて炊事をしても、テント内の霜が全く解けない。
1週間前から景色も気温も一変。
樹林にべったりと雪が載っかって一気に冬景色。

下山はお決まりのツルネ東稜。
10回は使ってるんじゃないかという気がするのだが、相変わらず分かりづらいところがあったり、根雪がないので何度もずっこけそうになるわで意外に疲れた。

早めに下山したので、たかねの湯とガストでのんびり。

今回もお世話になりました!

(記: 坂田)

ヘビークライマーズ第2弾

日程: 2020年12月12日(土) – 13日(日)
山域: 八ヶ岳
参加者: 国府谷(L)・坂田・雨宮・江戸
行程:
1日目: 赤岳鉱泉BC
2日目: 小同心クラック: 国府谷・雨宮 / 阿弥陀岳北陵: 坂田・江戸

行程: 赤岳鉱泉BC(5:55) – 行者小屋(6:30) – 北稜取り付き – 阿弥陀岳(9:25) – 赤岳鉱泉BC(11:05)

雨宮さん記録のの小同心クラックとは別に、阿弥陀北稜をヘビークライマーズ第2弾として登ってきた。
以前登ったときはラッセルがすばらしく、吹雪の中、それなりに楽しめた記憶がある。
が、赤岳鉱泉1cmでは何の期待も持てないのだが、なんせ年末に必要なのは体力。
クライミングが入ると1ピッチずつレストが入ってしまうと言うことで、稜線歩きを優先した。
えど君からはつまんないとクレームが出そうなもんだが、この日は絶不調。
起きたら喉の痛みが悪化、飲むのも辛いという。
前回とは別人のよう。

岩峰取り付きまでは夏道を使ってラクラク。しかも記憶よりもこぢんまり。

1P: (坂田)右側のクラック(風?)を登る。III級。35mほど伸ばしてピナクルにスリングを掛けてビレイ。
2P: (江戸)正面に取り付いて、途中で右に回り込む。40mほど伸ばして灌木でビレイ。

各Pとも、ペツルのビレーステーション完備、そこで切ることも可能。
雪は軽く払えば落とせる程度。
今回は一番易しい条件だったと思う。

ピークに立ち、お決まりの記念撮影。今回はちゃんと顔出てた笑

こんなとこでムリして悪くしたら後悔しかないので、さっさと下りることにする。
雪が無いので沢通しは下りづらい、夏道の方が早かったかも。

年末クリアしたら、もうちょい登れるところで楽しもう!

(記: 坂田)

せっかくだから晴れてよ~

日程: 2020年12月12日(土) – 13日(日)
山域: 八ヶ岳

参加者: 国府谷(L)・坂田・雨宮・江戸
行程:
1日目: 赤岳鉱泉BC
2日目: 小同心クラック: 国府谷・雨宮 / 阿弥陀岳北陵: 坂田・江戸

小同心クラックルートは、景観良く大迫力を期待しワクワクしたが、ガスガスサブサブ強風ビュンビュンに晒された。

前回この辺に来た時もガスガスサブサブで横岳に登りつめたが、状況が全く一緒とはついてない。

それでも小同心クラックは他の記録を読んでステミングとかして足元から見る景色と高度感を楽しみにしていたの。。。になぁ~こればっかは仕方がない。

さて、八ヶ岳の取り付きはわかりづらいのでGPSを入れて貢献しようとしたが、朝、全くGPSが入らず撃沈。ごめんなさい。

あっちこっちウロウロしながらも我々が一番乗り。
ガスガスの中、国府谷さんがリード。
さすがです。

すぐに後続Pも来ましたが、この寒さで待つ余裕もなく、セカンドの私が取り付くとすぐに登ってきた。
あらん。。。

その後もどんどんパーティーがきて詰めて登りはじめる。

私が2P目の時、大股広げてステミング最中の股の下にお顔があり、オイオイもう少し距離をとってちょうだいよ!と心の中で叫びながらも知らんがな!!
そんな彼に惑わされることもなく自分のクライミングを気持ちばかり楽しんだ。
終了点に着くといつも国府谷さんがいて安心感満載です。ありがとうございます。

天気が悪いまま横岳稜線に出て、体が吹っ飛ばされそうになるがなんとか必死で耐え硫黄岳経由で下山した。
途中ヘリコプターの音にビビる。。。

先週の黒戸尾根にはもう来ないぞ!!!って思ったが八ヶ岳はまた来たいです。

(記: 雨宮)